日本史サイエンス の商品レビュー
3.8。異業種ならではの着眼が面白かった(信頼のブルーバックスだからこそだが)各章で扱ってる内容に強い歴史研究専門の人の意見も載ってたら良かったな。というか見たい。
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歴史の疑問を現実的数値から読み解いていくのはとてもわくわくしました!証明問題は苦手だったけど、こういうのはいいと思います!
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元寇 秀吉の中国大返し 戦艦大和 いずれの戦いや行動の可否、戦力などを数学や科学で検証。 元寇については神風が吹いて元寇は失敗し、集団戦法で戦う元に対して、ひとりで立ち向かう日本の武士というステレオタイプの考えがありました。 実際は台風はなかったし、日本の武士の騎馬隊の活躍、敵...
元寇 秀吉の中国大返し 戦艦大和 いずれの戦いや行動の可否、戦力などを数学や科学で検証。 元寇については神風が吹いて元寇は失敗し、集団戦法で戦う元に対して、ひとりで立ち向かう日本の武士というステレオタイプの考えがありました。 実際は台風はなかったし、日本の武士の騎馬隊の活躍、敵方の戦意の低さや、地形などで存分な戦力を送り込むことができなかったことが原因でした。 秀吉の中国大返しについても、陸路でなく海路を利用したのではというお話や、2万人の戦力を当てにしていなかったことも面白い話だと思いました。 大和についても、ほとんど活躍の機会が与えられないまま海の藻屑と消えましたが、当時にして最先端の戦艦を作り出せた日本人の凄さを目の当たりにした感じがします。 どんなに素晴らしい技術的があっても、それを活かせるのは、結局は人なんですよね。 未来においても技術立国と呼ばれる様な舵取りを、本気で政治家のひとには考えて頂きたいです。
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タイトルに魅かれて読んでみました。歴史は「素人」だとおっしゃる、船の設計者の方が書かれた本でした。 なるほど、タイトルが「日本史」+「サイエンス」なのはそういうことなのですね。 蒙古襲来の謎を、船の設計者の視点で検証するところからこの本が企画されたそうです。 面白い見方ですよね...
タイトルに魅かれて読んでみました。歴史は「素人」だとおっしゃる、船の設計者の方が書かれた本でした。 なるほど、タイトルが「日本史」+「サイエンス」なのはそういうことなのですね。 蒙古襲来の謎を、船の設計者の視点で検証するところからこの本が企画されたそうです。 面白い見方ですよね。 まるでイノベーション。既知のものと既知のものの組み合わせで新しいものができる。新たなジャンルの誕生ですね。 蒙古襲来の謎を解いた後は、本能寺の変。 移動距離、兵士や軍馬の数、物資、気候、地理的条件から考察するという、これもまた面白い切り口だと思いましたが、よく考えたら当たり前のことですよね。 学校教育の「日本史」ですり込んだ見方が頭に凝り固まっている自分に気づかされました。 最後に、時代は進んで戦艦大和が取り上げられています。単に、軍用というだけでなく、日本経済の発展に寄与したこと、確かにそうだと思いました。 3つの史実を、少し違った角度から分析するという面白い内容でした。様々な専門家が、このような切り口で過去の出来事を紹介してくれると、歴史的事実を立体的に理解できるでしょうね。
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造船エンジニアが計算で読み解く日本史。 詰めの甘いところや推測で補っている部分はあるものの、特に中国大返しの現実的な考察は面白い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
鎌倉時代に、900隻の大船団が押し寄せ、すぐさま全軍上陸して、武士団をさんざん打ちのめし、謎の撤退をして日本は救われた・・・そんなわけあるかい!ということから検証した結果、どうなのかは本書に譲るとして、神風、奇跡などは心地がよくロマンはありますが、古書・伝説・伝承の通り実行するならこういう条件が必要なはずだ、その条件は満たせるとは到底思えない、だから本当の歴史は○○と推察される、という姿勢が必要という指摘はその通りだと思います。 著者は、長年、船に関わる仕事をしてきて趣味も古船というオタクであると告白し、船への興味から、蒙古襲来について調べ、海洋関係者の集まりで発表してみた結果、本になったとのことで、船にまつわる話題として、秀吉の中国大返し、と戦艦大和を題材に推理のごとく進んでいきます。 ブルーバックスらしい切り口で興味深かったですが、各話題をもう少し短くして、ネタを増やしてほしかったな、と思いました。他の著者でもいいので新しい歴史の捉え方として、日本史サイエンス”シリーズ”みたいな感じで続巻を期待したいところです。
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このサイトでのプレゼント企画に釣られて購入。船舶設計をされている著者が、その独自の視点から「蒙古襲来」「中国大返し」を考察した前半と、戦艦大和についての持論を展開した後半に分かれる。特に前半部分は面白く読めた。これらの考察から「兵站」ってこうやって考えるのかと、色々と勉強になった...
このサイトでのプレゼント企画に釣られて購入。船舶設計をされている著者が、その独自の視点から「蒙古襲来」「中国大返し」を考察した前半と、戦艦大和についての持論を展開した後半に分かれる。特に前半部分は面白く読めた。これらの考察から「兵站」ってこうやって考えるのかと、色々と勉強になった。戦艦大和については、個人的には同意できない部分もあるが、こういう考え方もあるのかという意味で参考になった。
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船の専門家の視点で歴史の謎に迫る。単純に兵士の人数や船の数だけでなく、実際に動かすときに何が起きて何が必要なのかを説明。「AHP」や「ランチェスターの法則」のような検証方法や、実際の地図やデータを用いると通説では確かに説明しきれない部分が出てくるため見方が変わって議論のもとになる...
船の専門家の視点で歴史の謎に迫る。単純に兵士の人数や船の数だけでなく、実際に動かすときに何が起きて何が必要なのかを説明。「AHP」や「ランチェスターの法則」のような検証方法や、実際の地図やデータを用いると通説では確かに説明しきれない部分が出てくるため見方が変わって議論のもとになると思う。また「アルキメデスの大戦」を読みたくなってきた。
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(借.新宿区立図書館) 3つの歴史的謎を工学的見地から論じたもの。いろいろと細かい計算を積み重ねて歴史を違う面から解き明かそうとしている。確かにそういう面から飲み方も必要だろう。現状での問題点としては前提となる根拠部分の歴史的理解が不足していると思われること。たとえば大返しで、人...
(借.新宿区立図書館) 3つの歴史的謎を工学的見地から論じたもの。いろいろと細かい計算を積み重ねて歴史を違う面から解き明かそうとしている。確かにそういう面から飲み方も必要だろう。現状での問題点としては前提となる根拠部分の歴史的理解が不足していると思われること。たとえば大返しで、人の歩行速度の基準を4km/時と考えているが、それは現代人で当時の人たちはもっと早かったはず。江戸期の旅人でも急ぎであれば一日40キロぐらいは歩けたようだ。その辺からちゃんと歴史的知識を確認して行かないと論だけが浮いてしまう。面白い見かたではあるが今のところ独善的部分が多いといえるだろう。あと、日本史サイエンスという題は大げさすぎだと思う。 一般的に理系の人が歴史関係を語ると歴史知識不足のためちょっとおかしなことになりがち。一方歴史関係の人は理系にはあまり興味がない。その辺をうまく関連付けられるようにすればもう少し研究は進むと思うのだが。
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日本史の謎を船の科学で仮説、検証し、読み解く意欲作。教科書、小説で語られる、あの歴史がリアリティを持って、ベールを脱ぐ。続編もあれば、読みたい。
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