それまでの明日 の商品レビュー
シリーズ14年ぶりの新作だが、探偵沢崎は何らお変わりなく。今作も過去作同様に入り組んだプロットだが、事の顛末に至っては従来のどんでん返しが封印され、ミステリーの山場としては少々盛り上がりを欠く仕上がり。原先生が御歳を重ねたことによる作風の変化は必然的だが、人生と家族という先立つテ...
シリーズ14年ぶりの新作だが、探偵沢崎は何らお変わりなく。今作も過去作同様に入り組んだプロットだが、事の顛末に至っては従来のどんでん返しが封印され、ミステリーの山場としては少々盛り上がりを欠く仕上がり。原先生が御歳を重ねたことによる作風の変化は必然的だが、人生と家族という先立つテーマを前に沢崎シリーズという枠組みは些か窮屈なのだろうか。古き良きハードボイルドがこの年のミステリー二冠に輝いたのは喜ばしいが、今作で新規のファンを獲得出来たのか疑問は残る。姉妹作「それからの昨日」が無事刊行されるのを願うばかり。
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私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほしいという。が、女将は既に亡くなっており、顔立ちの似た妹が跡を継いでいた。調査対象は女将か、それとも妹か? さらに当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。「伝説の...
私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほしいという。が、女将は既に亡くなっており、顔立ちの似た妹が跡を継いでいた。調査対象は女将か、それとも妹か? さらに当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。「伝説の男」の復活に読書界が沸いたシリーズ長篇第5作。 文庫化に伴い再読。あまり印象は変わらず。
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- ネタバレ
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2020/9/4 楽天ブックスより届く。 2020/9/28〜10/6 2年ぶりの原作品。沢崎シリーズとなると何年ぶりだろうか。そんなブランクを全く感じさせない、作品世界。いつものように多重に張り巡らされた謎が最後に解決されるカタルシス。1,2つは読んでいたが、そこもか!という感じはやっぱり素晴らしかった。海津くんという若い魅力的キャラクタ−も登場。次作は間を空けずに書いて欲しいなぁ。
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