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それまでの明日 ハヤカワ文庫JA
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それまでの明日 ハヤカワ文庫JA

原尞(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2020/09/03
JAN 9784150314460

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商品レビュー

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2026/09/23

▼再読・・・・か、再再読か(笑)。 原りょうさんの、遺作。探偵沢崎シリーズ最終作(別に何も完結していないけど)。 舞台は2010年から2011年で、小説上梓が2018年。 ▼とある金融会社と暴力団の繋がりが、殺人に繋がり、私立探偵・沢崎が巻き込まれる・・・・というような段取...

▼再読・・・・か、再再読か(笑)。 原りょうさんの、遺作。探偵沢崎シリーズ最終作(別に何も完結していないけど)。 舞台は2010年から2011年で、小説上梓が2018年。 ▼とある金融会社と暴力団の繋がりが、殺人に繋がり、私立探偵・沢崎が巻き込まれる・・・・というような段取りなんですが、当然ながらこのシリーズは、 <段取りだけ聞いても全く面白そうに思えない> <段取り的に言うと、キモなことが意外と分からないまま平気で終わる> この話も、犯罪の動機とか手段とか、そのあたりはよくわかりません(笑)。 良く分からないまま終わります(笑)。 ▼このシリーズの大いなる魅力は、レギュラーの素敵な面々と沢崎のやりとりなんですが、第1作(1988)から、実に設定上22年が経過しています。第1作でチンピラだった男が、中年男になって親の介護をしていたりする。そのあたりの味わいが極上です。一方で、沢崎さんはなんと、いまだに携帯電話を持っていない。スマホではないですよ。携帯を持っていないのです。携帯を持っていない探偵・・・。ただ、沢崎さんにとっては、伝言サービスのおねえさんとのやりとりが必須だから、仕方がない(笑)。  そのあたり、ほとんどもう、大気圏を突破してファンタジーの領域に突入した極上のハードボイルド。スルメか昆布か沢崎か、という味の渋さと奥深さ。3年もすれば、またきっと再読します。なにしろ、ミステリーとしての段取りは物凄く複雑なうえに説明が不足していて、よく訳が分からない。分からないから覚えられない。すぐに忘れるから、再読すると、ほぼ七割がたドキドキして楽しめてしまうのです。 実に小説らしい小説です。大好きです。 ある意味、今、日本人に親しみのある小説家で言うと、村上春樹さんがいちばん近いと思います。村上さんの長編も、「なにがどうして起こったか」なんて、絶対だれも分からないでしょう?きっと書いてる本人も「分って」はいないでしょうから(笑)。 でも、おもしろい。 分かるか分からないかよりも、面白いか面白くないか、ですよね。 ▼おおまかな備忘録(ネタバレあります) ・金融会社の支店長・望月という中年男性が、沢崎を訪れ ・赤坂の料亭の女将のなんとかさんの、信用調査を依頼 ・ところがそのなんとかさんは死んでいた。妹さんが継いでいた。混乱。 ・望月さんに会いに職場に行ったら、強盗と出くわす。さらに、支店長であるはずの望月さんが失踪している。 ・さらに、そこで海津という好青年と知り合う。さらに、結局強盗は金庫を開けられなかった。警察が金庫を開けたら、帳簿に無い現金が数億円あった。 ・海津青年は、助手っぽくなる。沢崎に、「僕の父親では?」と問う。なんだけど、あちこちでそう言っていることが分かる。実際、父親は分からない。 ・望月の別宅のマンションで、暴力団関係の死体が発見される。 ・望月の家族への取材などで、潜伏先をさぐる。 ・望月はやがて自首してくる。恐らく暴力団の裏資金の洗浄とかしてた。 ・だがその望月は、沢崎の依頼人の望月ではなかった。依頼人は「望月の名前を騙った誰か」だった。 ・その誰か、が、料亭の女将の線から(だった気がする)とある金持ちに特定される。先代の女将と、悲恋の間柄だった若死にした画家の物語。 ・その「誰か」さんが、悪人ではなく、海津青年の実の父親であることが分かる。 ・しばらくして、沢崎は新しい西新宿の事務所に転居しているが、2011年3月11日、東日本大震災に襲われる。

Posted by ブクログ

2026/04/14

原尞の長篇ハードボイルド小説『それまでの明日』を読みました。 原尞の作品は、9年前に読了した『私が殺した少女』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほ...

原尞の長篇ハードボイルド小説『それまでの明日』を読みました。 原尞の作品は、9年前に読了した『私が殺した少女』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 私立探偵・沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、料亭の女将の身辺調査をしてほしいという。 が、女将は既に亡くなっており、顔立ちの似た妹が跡を継いでいた。 調査対象は女将か、それとも妹か? さらに当の依頼人が忽然と姿を消し、沢崎はいつしか金融絡みの事件の渦中に。 「伝説の男」の復活に読書界が沸いたシリーズ長篇第5作。 文庫化に際し14年間の沈黙と執筆の裏側を語る「著者あとがき」を付記。 ----------------------- 2018年に刊行された私立探偵沢崎シリーズの第5作……14年ぶりの新刊として、当時、話題になった作品です。 11月初旬のある日、渡辺探偵事務所の沢崎のもとを望月皓一と名乗る紳士が訪れた……消費者金融で支店長を務める彼は、融資が内定している赤坂の料亭の女将の身辺調査を依頼し、内々のことなのでけっして会社や自宅へは連絡しないようにと言い残し去っていった、、、 沢崎が調べると女将は6月に癌で亡くなっていた……顔立ちのよく似た妹が跡を継いでいるというが、調査の対象は女将なのか、それとも妹か? しかし、当の依頼人が忽然と姿を消し、いつしか沢崎は金融絡みの事件の渦中に。 切れのいい文章と機知にとんだ会話。時代がどれだけ変わろうと、この男だけは変わらない……14年もの歳月を費やして遂に完成した、チャンドラーの『長いお別れ』に比肩する渾身の一作。 身辺調査を依頼された料亭の女将は既に亡くなっており、金融絡みの事件の渦中にある依頼者は忽然と姿を消す……序盤から興味を引く謎が次々と提示され、何が起きているのか! を追う序盤の展開は乾いた緊張感があり、ページをめくる手が軽かったです、、、 ただ、物語が中盤に差しかかると、調査の歩みがゆっくりになり、事件の輪郭もなかなか固まらず、集中力がふっと途切れる瞬間が増えていき、少しずつ読書の集中力が落ちていった感じ……ハードボイルド特有の会話の間や、主人公の独白のリズムは心地よいものの、本作は物語の推進力が弱かった印象です。 とはいえ、私立探偵沢崎シリーズ作品らしい都市の空気や、探偵の孤独な立ち姿にはやはり独特の魅力がありましたね……今回は相性の波があったんだと思いますが、シリーズの世界観に触れる懐かしさ、愉しさは感じられた一冊でした。

Posted by ブクログ

2025/09/11

ボロ事務所からの立ち退き依頼や家族の話、執筆時の作者の年齢から、シリーズを終わらせるつもりで書いてるのだと思って読んでた だからあとがきの「それまでの明日」に込められた想いをしって胸が詰まる、、、 もっともっと沢崎の減らず口を聞いていたかった 最後の章を読むまでは、携帯...

ボロ事務所からの立ち退き依頼や家族の話、執筆時の作者の年齢から、シリーズを終わらせるつもりで書いてるのだと思って読んでた だからあとがきの「それまでの明日」に込められた想いをしって胸が詰まる、、、 もっともっと沢崎の減らず口を聞いていたかった 最後の章を読むまでは、携帯電話が出てきたとしても、どこか自分の時代より前の話のつもりで読んでたから衝撃だった 急に自分ごとになって、作者の思うツボだなって

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