テロリストの家 の商品レビュー
警視庁公安部外事第三課(国際テロ担当)に所属する幣原勇一郎(しではらゆういちろう)は、日々日本に潜伏するテロリストを調査・尾行・監視を続けている。ある日突然、上司の木津課長から、今までの業務から外れて内勤に回るようにと命令される。仕事でミスした覚えも無く、なにがなんだかわからな...
警視庁公安部外事第三課(国際テロ担当)に所属する幣原勇一郎(しではらゆういちろう)は、日々日本に潜伏するテロリストを調査・尾行・監視を続けている。ある日突然、上司の木津課長から、今までの業務から外れて内勤に回るようにと命令される。仕事でミスした覚えも無く、なにがなんだかわからない幣原だったが、やがて息子の秀樹がイスラム国への求人広告に応募したとして、私戦予備及び陰謀罪容疑で幣原の同僚たちに逮捕されてしまう。 息子が逮捕されてショックを隠しきれないまでも、普通の家族のように嘆き悲しんでいるわけにもいかず、自らが仕事として息子を監視できるよう手はずをととのえる幣原。しかし本当は他人より家族の心の内がわからないただの父親の一人に過ぎず、その狭間での葛藤と苦悩が描かれる。公安の特殊さ、上司や幣原の常人との考え方の違いは想像以上。ストーリーは、どんでん返しというと、それくらいしかないだろうなぁと思っていたのでそこまで驚くようなことはなかったかなぁ。在アルジェリアの日本大使館がテロリストによって占拠された事件からまもなくという時期の話らしいので、繋がりがあるのは『総理にされた男』か。酷い殺され方をした人物の家族が登場する。また、幣原の同僚に「高頭」なる人物。こちらは男性だが、『逃亡刑事』のアマゾネスと関係ある???
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お勧め度:☆6個(満点10個)中山さんの「12ヶ月連続刊行企画第8弾」今回はタイトル通り社会派ミステリー。というよりは家族愛を謳った作品。公安刑事である父親の苦悩と選択、母親の苦痛がさんざん書き綴られていて読んでいて切ない。家族を守るか仕事ををとるか、究極の選択にしてはかない終局。これほどまでに公安刑事は正義を貫かなくてはならないのだろうか?内容は公安け時の息子がイスラム国のテロリストに志願した所から始まるのだが、その息子も殺され、ますます世間の非難をあびることになる。やがて悲しい結末を迎えるてしまう。
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ちょっと新鮮さは失われつつあるが、、、若者がイスラム国への志願をし、逮捕されるが、その親はテロリストを捜査する公安警察のエリートだった。 身内から逮捕者を出すだけでも警察官にとっては屈辱な上に、よりにもよって普段は捜査対象になるような人物を家族からだしてしまった。 家族をとるのか、警察をとるのか葛藤するが、、、 当然家族だと考えるものの、疑心暗鬼に陥ってしまう。 そして、まさか志願した息子を監視中に家を出られ、死体で発見されてしまう。 犯人はだれなのか? また最後には今まで考えてきていたのとは違う状況も露見し、愕然とする。 兄は強し!
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結構楽しんで読めた。話はテロリストとかなり壮大だが、中身は家族と警察(公安)のドロドロな卑近なテーマ。ちょいちょい登場人物を使い捨てするところが気に掛かったが、とにかく主人公家族のぶっ壊れっぷりや、主人公の家族内での孤立っぷりが極端で逆に感情移入してしまう。共感ではなく反感という形でも、人は感情移入しているんだなあと思った。ヒドラというアカウント名も、もう少し捻ってくれたら自然と物語に絡んできたのになあ。ただ、お兄ちゃんかっこよすぎるぜ。
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公安部の刑事の息子がテロリスト志願者という、衝撃的なシュチェーションで展開されるお話。ミステリー要素もあり、先が気になりほぼ一気に読みました。ラストで明かされる兄妹の兄弟愛に熱いものを感じずにいられませんでした。
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毎月出版はまだ続いているらしい、今回はスターたちは使わず新たに公安警察を扱ったものだ、最近公安の外事を強化したところだから実にタイムリーとも言える、最近委託殺人事件もあり作者はちょっと神がかってるかも。しかしイスラム相手の派手な立ち回りでもあるのかと予想したら、なんと家族の問題だ...
毎月出版はまだ続いているらしい、今回はスターたちは使わず新たに公安警察を扱ったものだ、最近公安の外事を強化したところだから実にタイムリーとも言える、最近委託殺人事件もあり作者はちょっと神がかってるかも。しかしイスラム相手の派手な立ち回りでもあるのかと予想したら、なんと家族の問題だった、それも兄妹愛が絡んでおり真相は予想もできないものになった、この辺は流石だ。でも作中でイスラムに加担する者をただ子供っぽいだけだなんて言って大丈夫だろうか、これからイスラムの攻撃対象にならないとも限らない、無事を祈りたい。
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公安刑事・幣原に突如として降りかかった息子の逮捕という事件。自らイスラム国の兵士に志願したとして、世間からも国賊と揶揄され非難される日々の中、さらに起こる事件。刑事として、父親として悩みながらも事件と向き合おうとするその姿を描いたサスペンス感溢れるミステリ。 刑事は仕事第一で家庭...
公安刑事・幣原に突如として降りかかった息子の逮捕という事件。自らイスラム国の兵士に志願したとして、世間からも国賊と揶揄され非難される日々の中、さらに起こる事件。刑事として、父親として悩みながらも事件と向き合おうとするその姿を描いたサスペンス感溢れるミステリ。 刑事は仕事第一で家庭を大切にしていない、というイメージがフィクションの中では多い気がしますが。彼らが家族のためと思って働いているのも事実。特に公安刑事はいろいろと大変そうなのだけれど、さらにこんな状況って……かなり報われない気がして気の毒になってしまいました。家族に恨まれ、世間に非難され、職場でも疎外されるか利用されるか……それでもめげない幣原のメンタルはかなり頼もしく。負けるな、と応援したい気分になります。 もちろんミステリとしての楽しみも充分にありました。しかし一番印象的なのは、日本では無縁だと思われていたテロが案外身近だというのに気づかされてしまうこと。世の中への不満を一切抱かない人などないと思うのだけれど。それを変な形で噴出してしまうとそれは案外簡単にテロに結びついてしまうのだろうか……と思うとぞくりとさせられました。
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【テロリスト】の、家。うんうん。(;´Д`)´д`);´Д`)´д`)ウンウン そう来たかぁ。絶対どんでん返しは有るって思って読み進めた。【ヒドラ】-待て。今、なんと言った-その瞬間、電話を受けた幣原勇一郎の心臓の鼓動が私にも伝播した。
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組織への忠誠よりも家族の絆の方が大切という至極真っ当なところに着地する。 いろいろと仕掛け好きだが、根は常識人という作者が垣間見える。
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テロリスト予備軍とされた者が家族にいたらその家族はどうなるか?なお話。 テロリストを管轄とする公安警察と殺人などの事件を追う刑事警察とのやりとりなど先が気になり一気読みできた。 が・・・・途中テロリスト志願者の主張やらマスゴミやらなんやら相当のストレスを受けますのでご注意。 ...
テロリスト予備軍とされた者が家族にいたらその家族はどうなるか?なお話。 テロリストを管轄とする公安警察と殺人などの事件を追う刑事警察とのやりとりなど先が気になり一気読みできた。 が・・・・途中テロリスト志願者の主張やらマスゴミやらなんやら相当のストレスを受けますのでご注意。 半分量程読み耐えられたら後は読みやすいです。
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