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13億人のトイレ の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2025/06/25

インド、爆発しないと問題解決しない気がする。トイレ問題の根幹にカースト制度があるけど、トイレ問題を解決しようとしている人はカースト制度は問題ないと思っている時点でもうインド爆発以外、解決の道は無い系。

Posted byブクログ

2025/03/20

インドのトイレ問題を取り上げつつ、下水道だけでなく上水も含めた水道インフラの根本的な改善が必要なこと、背景にあるインドの水資源と人口増大の問題も理解できた。機器を据え付けて終わりでなく、その先長く続く社会的な運用システムの構築こそ大きな課題なんだな…

Posted byブクログ

2025/03/19

「カレー」「ガンジー」ぐらいしかインドのイメージがなかったが、「トイレ」というキーワードから貧富の差やカースト、都市と農村の格差といった、インドのさまざまな姿を知ることができた。 インドのリアルを知るのに良い本。

Posted byブクログ

2024/04/30

インドは人口世界一、GDPも日本と然程変わらない経済大国だが、まだまだ生活環境劣悪な場所もあることを実感した一冊。「トイレ」は全人類がなくてはならない設備なのに、存在しない場所、劣悪環境下で労働に当たっている人も大勢いらっしゃる。我が国は「清潔なトイレ」「安全労働環境」が当たり前...

インドは人口世界一、GDPも日本と然程変わらない経済大国だが、まだまだ生活環境劣悪な場所もあることを実感した一冊。「トイレ」は全人類がなくてはならない設備なのに、存在しない場所、劣悪環境下で労働に当たっている人も大勢いらっしゃる。我が国は「清潔なトイレ」「安全労働環境」が当たり前にあると感じるが、そうでない国、地域があることを学び、SDGsの目標にも考えてほしい。

Posted byブクログ

2024/04/10

 共同通信の記者として4年近くニューデリー特派員を務めた佐藤大介氏が、トイレという切り口でインドに光を当てた力作です。各地におもむき、現地で色々な活動をしている人たちを取材することにより、非常に質の高いルポになっています。  モディ首相肝いりの「スワッチ・バーラト」運動で、トイレ...

 共同通信の記者として4年近くニューデリー特派員を務めた佐藤大介氏が、トイレという切り口でインドに光を当てた力作です。各地におもむき、現地で色々な活動をしている人たちを取材することにより、非常に質の高いルポになっています。  モディ首相肝いりの「スワッチ・バーラト」運動で、トイレはある程度出来たものの、形だけであったり、下水処理が追いつかなかったり、等の現実が紹介されます。人口が集中する都市では排泄物が下水処理されずに河川に垂れ流されるため、川の水質汚染が悪化しているのに、人々はその流れで沐浴をするという恐ろしい話もあります。もっとも驚いた内容は、排泄物の処理はダリットという不可触民たちの仕事で、下水の流れが滞ったとき、彼らはゴーグルも手袋もせず、下水管の中に入って、作業する様子が紹介されています。  また農村部では庭などに放置された糞尿をダリットの女性が「素手」で集めるというスカベンジャーたちがいることが報告されており、私にとっては驚天動地の光景です。  インドのGDPは今は世界第4位であり、グローバルサウスを代表する国家として、国際的にも重要な役割を果たしています。インドは伝統的に物理・数学に強いため、IT産業が発展しており、アメリカのIT産業にも多くのインド人が活躍しています。そのような発展をしている一方で、多くの国民は劣悪なトイレ事情に甘んじており、改善すべき課題がまだまだ山積していることが明らかにされています。

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2023/03/07

インドのトイレ事情についてインドへ特派員として行っていた作者が現地の方のインタビューなどをまとめたルポルタージュ。 家にトイレはなく外で用を足す方がいまだにいるインドだが、トイレを多くの地域に導入するためにトイレを入れた家や地域には補助金などが出る予算をかけた政策が打たれた。だが...

インドのトイレ事情についてインドへ特派員として行っていた作者が現地の方のインタビューなどをまとめたルポルタージュ。 家にトイレはなく外で用を足す方がいまだにいるインドだが、トイレを多くの地域に導入するためにトイレを入れた家や地域には補助金などが出る予算をかけた政策が打たれた。だが実際は補助金がもらえないまま排泄物の処理にお金がかかる関係で使われないなどあまり浸透せずに終わってしまった。このトイレがなかなか導入されない理由が経済格差、女性差別、カースト制度によるもので作者は深掘りしていく。 『三つ編み』に登場するインドのカースト制度や女性差別による苦しみがそのまま描かれていて線と線が結びつく場面が多く、とても面白かった。 そして現地の人はカースト制度自体に対して批判的な目で見ておらずその制度の中でも状況を改善することを目指している人が多いことがとても不思議に感じた。ガンディーもカースト制度に対しては批判していないことも1つの発見だった。 星は3.5⭐︎

Posted byブクログ

2022/03/20

インドのトイレ事情は衝撃そのものでした。 昔親戚の家がボットン便所ですごく嫌だった記憶があるけれど、その比じゃない。 トイレに行こうとして犯罪に巻き込まれることなど、どうにかならないものかと思わされてしまった。 経済大国インドのイメージが強かっただけに、その他の部分を知れてよかっ...

インドのトイレ事情は衝撃そのものでした。 昔親戚の家がボットン便所ですごく嫌だった記憶があるけれど、その比じゃない。 トイレに行こうとして犯罪に巻き込まれることなど、どうにかならないものかと思わされてしまった。 経済大国インドのイメージが強かっただけに、その他の部分を知れてよかった。

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2021/09/01

インドのトイレ事情についてのルポルタージュ。 中国に次いで世界最大の人口のインドだが、トイレがない人たちが約半数ぐらいいる。日本の常識から考えると信じられない話だが、トイレは不便と考えるのがインド人の常識になっているようだ。モディ首相は、トイレ設置による衛生状態の向上を施策に挙げ...

インドのトイレ事情についてのルポルタージュ。 中国に次いで世界最大の人口のインドだが、トイレがない人たちが約半数ぐらいいる。日本の常識から考えると信じられない話だが、トイレは不便と考えるのがインド人の常識になっているようだ。モディ首相は、トイレ設置による衛生状態の向上を施策に挙げて推進しているが、実態はトイレがあっても使わない。後の処理が面倒だから、費用がかかるから、という人も多いようだ 農村は野糞が当たり前で、そのために犯罪が起きる(特に女性子供)こともあるらしい。またトイレがあるところでも、下水の清掃で命を落とす人たちもいる。カースト制の悪影響の問題を技術で問題解決を目指す人たちの話等々、トイレ事情の信じられない実態のレポートとなっている。 清潔すぎる日本のトイレ事情は、逆に言えば世界の非常識なのかもと思った。 ちなみにインドには一週間ほど行ったことがある。仕事だったので、空港ホテルと会社のトイレしか使わなかった。特に不自由した覚えはなく、インドのトイレについて考えたこともなかった。ホテルに宿泊するビジネスマンは同じ感想を持つと思う。その国のことは住んでみないとわからないと言うが、まさにその通りだ。インドは好き嫌いがはっきり分かれる国だが、生活事情を見ると判るような気がする。

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2021/08/09

I T先進国と言われるインドの以外な真実を教えてくれる。マスメディアだけの情報を鵜呑みにせずに、本を読んだり、出来れば旅をし、その国の実情を知りたい。ジムロジャースみたいに旅ができればいいのだけど。

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2021/06/17

サブタイトルは「下から見た経済大国インド」~携帯電話の契約件数は11億以上。トイレの無い生活を送っている人は約6億人。インド首相のナレンドラ・モディが提唱した「スワッチ・バーラト」が成功を収めたのは2019年。クリーンインドを目指すトイレ普及運動だが、どうやら各段階での忖度の積み...

サブタイトルは「下から見た経済大国インド」~携帯電話の契約件数は11億以上。トイレの無い生活を送っている人は約6億人。インド首相のナレンドラ・モディが提唱した「スワッチ・バーラト」が成功を収めたのは2019年。クリーンインドを目指すトイレ普及運動だが、どうやら各段階での忖度の積み重ねだったらしく、補助金と借金で家の敷地内にトイレを作っても使わないのは、地下のタンクの汚物の除去に金が掛かるというだけではなく、インド人が不浄とする排泄物は、脂肪・血液・ふけ・耳垢・痰・涙・目やに・汗・鼻汁・精液・小便・大便で沐浴などによって清められなくてはならないとされる。トイレも不浄のもの。乾式トイレが普及してマニュアル・スカベンジャーであるダリッドと呼ばれる不可触賤民が生まれたとする見解もある。不可触賤民は廃止されたとされ、カーストによる差別は禁止しているが、カースト自体は廃止されていない。ガンジーも、モディも、トイレの聖人・ビンデシュワル・パタクもカースト自体は否定していないのだ。トイレビジネスは大きな可能性を持っているが、不浄感を変えることはできるのか?屋外で用を足す人は多いし、近代的なトイレで用を足す人たちの下水も処理し切れていない~良い本だったね。他国のことだが、我がこととも考えられる。浄不浄感は日本にも共通するから

Posted byブクログ