二百十番館にようこそ の商品レビュー
表紙からもっとほのぼのした話を想像していたら、ゲーマーのニートが家から放り出されて小島に置き去りにされるところから始まってびっくり。上手くやれてるから良かったけどたまたまでしょ、と思いきや…。なんだか励みになる話だった。
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優しい世界を描いた作品。設定は面白いがもう少し毒があってもよいのになとは思う。文体がとても良いので、加納さんの他の作品も読んでみたい。
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主人公の自虐語りにちょっとうんざり。この人、コミュ障って程じゃないんだよね。バブル期だったら、就職できていたかも。 加納さんもここまでオンラインゲームを詳しく書けるってことは、ご自身もやりこんでいらっしゃるのかな。
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ある日突然、住民20名未満の小島に捨てられたニート(20代後半)。就活もバイトも上手くいかず、オンラインゲーム漬け。自分に自信が持てず、ネガティブな想像ばかりする主人公が様々な人に支えられて成長していく物語。 ベースにオンラインゲームが繰り広げられているのだけど(私自身は遊ばない...
ある日突然、住民20名未満の小島に捨てられたニート(20代後半)。就活もバイトも上手くいかず、オンラインゲーム漬け。自分に自信が持てず、ネガティブな想像ばかりする主人公が様々な人に支えられて成長していく物語。 ベースにオンラインゲームが繰り広げられているのだけど(私自身は遊ばないのでよく分からないが)、ゲームの中の世界でも思いやりやマナーは大事で、心は通っているのだと気付かされる。所詮ゲーム、自分が楽しけりゃいいじゃん?という考えだけではやはりダメ。そこは現実世界と同じ。 主人公目線で読んでも良し、その親の気持ち、島の住民の気持ちでも良し。読み手の年代や状況問わずどんな人でもきっと楽しめて、読後に温かな気持ちになれると思う。
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有川浩のフリーター、家を買うを彷彿とさせる内容。こっちのほうがお話感はあるけど、その分いい意味での軽さと明るさがある。あれはエンタメだけど描かれていることはそこそこハードなので元気のある時しか読みたくない…。 自分も数年前からドラクエをやっていて(オンラインには手を出してないけど...
有川浩のフリーター、家を買うを彷彿とさせる内容。こっちのほうがお話感はあるけど、その分いい意味での軽さと明るさがある。あれはエンタメだけど描かれていることはそこそこハードなので元気のある時しか読みたくない…。 自分も数年前からドラクエをやっていて(オンラインには手を出してないけど)、漫画のゆうべはお楽しみでしたねとかも面白く読んでたので、主人公がやっていふオンラインのRPGがストーリーに絡んでくるのも面白かった。
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子島…猫島?実は葉崎市の?え?あのくだり? と、脱線しつつ、ニートのみなさんの社会復帰とバーチャルゲームの世界がうまく融合。 ほんとに、人間か優しくて、こんな優しい世界があるなら、まだまだ人を信じて生きていけるなと思った。そんな力をもらえる物語。
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情けは人の為ならず、袖触れ合うも多生の縁 なんて言葉を思い出しながら読んだ。 優しい人ばかり小説で読み終わって癒される。 主人公は自分のこと卑下するけど、きっかけさえ与えられればこんなにも変われるんだからすごい人だよね。 主人公に親が300万貸さなかった時、私的にはええって思った...
情けは人の為ならず、袖触れ合うも多生の縁 なんて言葉を思い出しながら読んだ。 優しい人ばかり小説で読み終わって癒される。 主人公は自分のこと卑下するけど、きっかけさえ与えられればこんなにも変われるんだからすごい人だよね。 主人公に親が300万貸さなかった時、私的にはええって思ったけど、まあ、それも仕方ないと思える主人公はいい子なんじゃなかろうか。 全体的に上手さを感じる加納さんの小説。 タピオカの正体に泣かされる。
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ゲームをきっかけに様々な悩みを抱えた若者が二百十番館に集合する。ストーリー全体に活気が溢れ、若者とお年寄りの交流に温かさを感じた。
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ゲームの話?ついていけるかな?と読み始めました。加納朋子さんの新作だったし、是非読みたいと思って。 結末がハッピーエンドになることは想像出来たけど、読み進めている間の幸せさ・・・。読み終わった時の寂しさ。 大好きな本になりました。
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オンラインゲームに没頭する30代も間近な引きこもりニートが、ある日突然叔父の遺した離島の館を相続してそこに暮らすことになる――という設定から始まる物語。 現実の人間関係をスムーズに築けなかった、職を得ることができなかったという躓きを一度経験すれば、なかなかまた踏み出し直すことは...
オンラインゲームに没頭する30代も間近な引きこもりニートが、ある日突然叔父の遺した離島の館を相続してそこに暮らすことになる――という設定から始まる物語。 現実の人間関係をスムーズに築けなかった、職を得ることができなかったという躓きを一度経験すれば、なかなかまた踏み出し直すことは難しいものでしょう。その踏み出す一歩を、ネトゲで得た経験を生かした足掛かりでもって乗り越えて、そして現実にも適応していく、という流れが自然に、そしてコミカルに描かれていて、心地よく読めました。 館に集まる個人個人の抱えた事情はおいそれと解決できるものでなく、BJと名乗る人物の葛藤は本人以外には解決できないもので、解決をあえてしないという選択肢もまたひとつの自分を生かすための手段だとも思います。そしてそれを、周りの人々も否定はしない。そんな、それぞれの生き方や考え方を尊重して、共同生活を営んでいく様子が丁寧で温かく思えました。 最後のほうではネトゲという匿名性ならではの謎解きも加わり、一ひねりの展開も楽しめて面白かったです。
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