そして、バトンは渡された の商品レビュー
100ページくらいまでは途中で読むのをやめようかと思ってしまいましたが、そこからだんだん面白くなってきて最後まであたたかい気持ちで読ませてもらいました。 正直こんなことある?と思う部分もいくつかありましたが、親とはなんなのかということや、あるべき姿を考えさせられる本でした。
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バトンを手渡す前に、そもそもバトンを手渡すべきなのか熟考し、自分の人生投げ打ってバトンを持って走り切る選択肢を持てよ!と思ってしまいモ〜ヤモヤ。 筆者が他者から受ける愛情について信じてほしい、ええ大人もおるで、と言ってるのはわかった。
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生きていること 亡くなっていること 一緒にいること 一緒にはいられないこと 一緒にはいないこと 書類を一枚書くだけで変わるものと 書類を一枚書くだけでは変わらないものと 血が繋がっていることは 一要因ではあるけど それが全てではなくて 小さい頃は一人だけでは生きられないし 大きくなっても鳥では生きられないからこそ 自分として立ちながら 誰かと一緒に生きていく 生きているからこそ 繋がっていくバトン 誰かから誰に
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複数回親が変わった少女が結婚し、自分の家庭をつくるまでの話。 主人公 優子は、親の都合で何度も保護者が変わるが、全く不幸ではないと語る。 その言葉の通り、あまりにも優しく温かい物語であった。 生みの母親とは死別。 生を与えた父親は、海外赴任をきっかけに離別。 生みの父親の再婚相手である母親は、自由奔放に飛び立つ。 一時期共に暮らした父親は、ピアノを与えてくれた。 育ての父親は、帰る場所と家族を。 そして、そのバトンをしっかりと受け継ぎ、次の家庭へと旅立つ主人公。 親も働き方も、子ども達の関係性も多様化するこの世界の中で、家族の形も例外なくその影響を受けている。 けれど、家族が生み出す幸せの形は、変わらないのかもしれない。 変わらないでいてほしいという、わたしの願望も込めて。 自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくる p351 去ったものに手を伸ばしてもしかたがない。今より大事にすべき過去など一つもないのだから。 p420 本当に幸せなのは、誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。
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前に映画を見たことがあって、永野芽郁さんや石原さとみさんに重ねて読み進めた。原作も心温まった。 優子と森宮さんのやり取りはクスッと笑えた。優子と周りの人たちとは皆複雑な関係で、慣れないながらもそれぞれのスタイルで見守る姿は心温まった。本当に幸運なバトンパスの連続。 親子について考...
前に映画を見たことがあって、永野芽郁さんや石原さとみさんに重ねて読み進めた。原作も心温まった。 優子と森宮さんのやり取りはクスッと笑えた。優子と周りの人たちとは皆複雑な関係で、慣れないながらもそれぞれのスタイルで見守る姿は心温まった。本当に幸運なバトンパスの連続。 親子について考えさせられた。自分と両親、そしていつか会いたいなと思う自分の子供、それは血が繋がってるかもしれないし、繋がっていないかもしれない。 p279. 優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって。 p361. 自分のために生きるって難しいよな。何をしたら自分が満たされるかさえわからないんだから。金や勉強や仕事や恋や、どれも正解のようで、どれもどこか違う。でもさ、優子ちゃんが笑顔を見せてくれるだけで、こうやって育っていく姿を見るだけで、十分だって思える。
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最後にどっと感情が溢れて涙をこられられなかった。 本を読み進めながら〝次はこうなるだろう〟〝こんなふうになったらいいのに〟と話の展開を予測した。どれも見事に裏切られていったが、最後は本のタイトルの意味がわかり、すごくよかったと思えた。 ♡「今さら?」「今ならまだ降りられるよ」 ♡本当に幸せなのは、自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。あの日決めた覚悟が、ここへ連れてきてくれた。 「さあ、行こう」 一歩を踏み出すと、そこはもう光が満ち溢れていた。 今の自分の幸せがあるのは、人生の節目節目や目の前の小さな決断をいくつもしてきた結果。自分が選び、生きてきた証であることを改めて感じた。 これから自分は誰にどんなバトンを渡せるのだろう。想像ができないが、かけがえのない今を大切にして、日々を送りたいと思えた。
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現実的ではないのかも知れないが、もしかしたらあり得るかもと夢を見させてくれる良作。 映画キャストの田中圭を最初からイメージして書いたのでは?と思うほど森宮さんは田中圭でした。
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限りなく星5に近い。 タイトルってそういう意味なのか、とか、 「困った。全然不幸ではないのだ。」という書き出しとか、 ここで最初に繋がるのか!とか、 一冊を通してずっと好きだった。 この家族が実在すればいいのにと何度も思う。
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主人公が「できた人間」すぎて少し違和感だったけど、「できた人間」になったのは他人でも愛情をもって育ててくれた義父や義母のおかげだったということなのね。 特に梨花は人間味があったなあ。実父からの手紙を捨ててしまったことや、優子を引き取りながらもお金のやりくりが苦手なこととか。あんなに優子を愛していたのに、なんでいなくなってしまったのかモヤモヤしながら読んでいたけど、病気になってしまったから、お金も責任感もあって優子と仲良くやれそうな森宮さんに託したということだったのね、、泣ける。 私は血の繋がりって絆の深さにあまり関係ないと元々思っていたんだけど、この本を読んであらためてまたそう思った。 ちょっと話が逸れるけど、不妊治療を一生懸命やって大変な思いをしている方々への選択肢として養子縁組がもっと一般的になるとよいなとおもう。
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やっぱり、心が強い主人公の物語は読んでいて楽しい。 この物語がハッピーエンドで終われたのは、全員が心優しい人だったから。 バトンを渡されたのは、主人公ではなかったんだなあ。 最後の最後でありえないくらい泣ける小説でした!
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