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やわらかい砂のうえ の商品レビュー

3.8

102件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2024/09/29

田舎から都会へ出てきたマチコ。同郷の同級生、年上の人たちとの出会い。柔らかい砂の上を一歩ずつ進んで行く。

Posted byブクログ

2024/09/20

今年読んだ中で一番好きな本に出会えて幸せ。そのくらい好き。主人公はすごく面倒くさい性格なのだが、自分自身とすこし似ているところもあって共感できる。いろんな人と出会い、いろんな価値観に触れ、そのなかで自分が大切にしたい生き方を知る。それを他人に強制しない。 『人はひとりでは生きてい...

今年読んだ中で一番好きな本に出会えて幸せ。そのくらい好き。主人公はすごく面倒くさい性格なのだが、自分自身とすこし似ているところもあって共感できる。いろんな人と出会い、いろんな価値観に触れ、そのなかで自分が大切にしたい生き方を知る。それを他人に強制しない。 『人はひとりでは生きていけない、なんて言うけど、誰かと手を繋いでいたら転んでしまう時だってあるんだと知った。ためらいなく繋いだ手を離せるように、隣を歩いている人を信じる。自分の足でしっかり立つ。そのことを忘れないようにしよう。』 やわらかい砂の上を歩くのは大変だけど、自分に自信を持とう!と思える一冊。

Posted byブクログ

2024/09/01

自分の気持ちは自分だけのもの。 他人も同じ。 正しいとわかっていても、それができない、しないことはある。 人と関わることでしか学べない、気づかない、変われないことがある。

Posted byブクログ

2024/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

税理士事務所で事務として働いている万智子が、顧問先のドレスクチュールでも働くことになり、歳の離れた友人ができたり、なりたい自分について考えるようになるお話。 優しい気持ちになるのに、自立したいなと前向きになれる一冊だった。 読みたかった寺地作品だー!という印象。 タイトルは、理想の地を指しているのかと思っていたけど、早々に不安定な足場のことを指していることが分かって、その時点でもう面白くなる予感しかしなかった。 登場人物が多くて混乱した部分もあったけど、万智子の持っている偏った考えを、過去もしくは今の私も持っていることに気付いてハッとさせられた。 了さんたちみたいな友人素敵だなあ。 早田さんのことも私だったら理解しようとせずに去っていってしまうかもしれない。 早田さんと同じ方向を見て歩いていこうとしながらも、それを恋愛として捉えてるわけじゃないのもいい終わり方だったなあ。 でも今回一番素敵だったのは、万智子の父。 亡くなった妻を自身の半身と感じて、娘が泣いているかもと鳥取から大阪に来てくれる。娘の職場で「ほんとうにいい子なんです」と言われて「存じております」と返す父。素敵。

Posted byブクログ

2024/06/13

〈 自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語〉 たまたま先日鳥取砂丘を歩いてきました。 ヨタヨタと(笑) やわらかい砂のうえを歩くにはバランスが大事 そのためにはそのままの自分をすきになること うーん 示唆に富んだ言葉がちりばめられていて読むのも楽し...

〈 自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語〉 たまたま先日鳥取砂丘を歩いてきました。 ヨタヨタと(笑) やわらかい砂のうえを歩くにはバランスが大事 そのためにはそのままの自分をすきになること うーん 示唆に富んだ言葉がちりばめられていて読むのも楽しかった 寺地はるなだもんね ラストもいいね うーん、いいなあ いいぞ いいぞ ≪ あたりまえ つまづくたびに 勇気だし ≫

Posted byブクログ

2024/06/06

生真面目で潔癖、不器用なところがある万智子が人との出会いによって成長していく様が描かれる。 第三者から見るとめんどくさい性格とされる万智子は他人とは思えなかった。 そういう時期が私にもあった。(というかもしや今もか!?) いろいろな経験をして、自分とは違う価値観を持っている人と出...

生真面目で潔癖、不器用なところがある万智子が人との出会いによって成長していく様が描かれる。 第三者から見るとめんどくさい性格とされる万智子は他人とは思えなかった。 そういう時期が私にもあった。(というかもしや今もか!?) いろいろな経験をして、自分とは違う価値観を持っている人と出会い認め、共生していく。 違う価値観を拒否するのではなく、認めて理解できるようになる。 それが大人になるということなんだと思う。 やわらかい砂のうえ、少し沈みながら、とても歩きにくい場所をゆっくり一歩踏み出していく…そんな主人公を描いた小説だった。 いい歳して大人になり切れていない自分に気付かされたり、若かりし頃の自分を振り返ったり… サラっと読める小説ながら、いろいろと考えさせられた。

Posted byブクログ

2024/05/18

万智子のややこしさが可愛いと思える自分がいて、これって歳を重ねてきたってことかなと思ったりした。 悩んだり迷ったりした時に、歳の離れた色々なタイプの友達がいるっていいなと思う。 20代でそんな友達を持てた万智子が羨ましい。 自分の価値観で冬さんを裁こうとする万智子に「許すとか許さ...

万智子のややこしさが可愛いと思える自分がいて、これって歳を重ねてきたってことかなと思ったりした。 悩んだり迷ったりした時に、歳の離れた色々なタイプの友達がいるっていいなと思う。 20代でそんな友達を持てた万智子が羨ましい。 自分の価値観で冬さんを裁こうとする万智子に「許すとか許さないとか、赤の他人のあんたが言うことではないよな」と言った美華の言葉が刺さった。 そっか、友達も他人なんだよなぁ。 無意識に心の中で人の善悪の判断をしてしまう時があるから、しっかり覚えておこう。

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2024/04/19

寺地さん作品ですー 定期的に読み進めてます! 税理士事務所で働く万智子が ウェディングドレスのサロンの手伝いもすることになり、 そこでの出会いで少しずつ成長していく話 この主人公の万智子、 なかなか面倒くさい人物で、、、 どことなく自分に似ているところがありまして。笑...

寺地さん作品ですー 定期的に読み進めてます! 税理士事務所で働く万智子が ウェディングドレスのサロンの手伝いもすることになり、 そこでの出会いで少しずつ成長していく話 この主人公の万智子、 なかなか面倒くさい人物で、、、 どことなく自分に似ているところがありまして。笑 会話の瞬発力が圧倒的にないところ、 あとから脳内反省会してわーってなるところなど、ちょっと私?ってなりました。 前はポンポン、なんなら何も考えずに話してたのに 大人になって友達と会う機会が減ってきたからか 会話の瞬発力の低下がすごくて、、 後からああ言えばよかったのか、とかよく考えるんですよね。。 でもこの万智子の脳内の 絶妙な表現が好きでした 例えば 『自分のことを棚どころか屋上くらいに上げてしまっている』 とか 『タケオ、 もうこの際呼び捨てにしてしまうが、タケオは』 とか。 細かい表現が好みで 読んでいて楽しかったです 万智子の全部に共感!ではなくて 面倒くさいーって思う部分もあれば あーわかるーって部分もあって ふんふん言いながら読んでました その万智子の周りにいる人たちが とても素敵!!!! まず了さん、美華さん、冬さん もぅ素敵!かっこいい!! あつまりに参加したい 憧れるー こんな生き方、考え方をしたい 本庄先生も好き ポロッと溢れる言葉が好き あとは万智子のお父さんも好き!! うぅお父さん!!! ありのままの自分でいること 自分を好きになること そのままの自分を見せること そのままの相手を受け入れること そんなことを教えてもらった一冊でした なんか女友達と会っているような気持ちになる作品でした(^^)

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2024/03/28

序盤で、一歩踏み出せない万智子を見ていると歯痒くてしょうがなかった。そんな万智子に対し、どストレートに言えるあつまりの女性たちがカッコいい。 終盤になるにつれ万智子が変わっていったのは、見ていて嬉しい気持ちになった。 本多先生の言葉にグッときた。 「役に立つとか、立たないとか、...

序盤で、一歩踏み出せない万智子を見ていると歯痒くてしょうがなかった。そんな万智子に対し、どストレートに言えるあつまりの女性たちがカッコいい。 終盤になるにつれ万智子が変わっていったのは、見ていて嬉しい気持ちになった。 本多先生の言葉にグッときた。 「役に立つとか、立たないとか、人間は道具ではありませんからね」 役立てるよう頑張ります!とか言うけど、こんな優しい心の角度があるんだな、と新しい角度を知れた。 「孫もいる爺さんが何を言うかと笑うかもしれまんが、もう誰の子どもでもなくなってしまったのだと思うと、心もとないですね」 どんな大人も高齢の方も、みんなみんな親がいて、誰かの子どもなんだよな。育ててくれた、産んでくれた親がこの世からいなくなるのは、こんな気持ちなんだな。

Posted byブクログ

2024/03/24

どこまでも面倒くさい万智子がそんなに好きではないような気もするけど、とても愛おしい。自己肯定感が欠落していて、他人に評価されたくなくて、それなのに自分の規範を他人に押し付けて怒らせてしまう。不器用で自信のない彼女は、似ているとは思わないが、何だか自分を見ているようだ。 了さんたち...

どこまでも面倒くさい万智子がそんなに好きではないような気もするけど、とても愛おしい。自己肯定感が欠落していて、他人に評価されたくなくて、それなのに自分の規範を他人に押し付けて怒らせてしまう。不器用で自信のない彼女は、似ているとは思わないが、何だか自分を見ているようだ。 了さんたちと出会い接する中で、足元のやわらかい砂の上を自分の足でしっかり歩く術を探りながら歩く万智子にエールを送りたい。 早田さんとは合わないという描写を重ねた上で、もう一度向かい合ってみようとするラストは意外で、こちらも応援したい。

Posted byブクログ