昭和16年夏の敗戦 新版 の商品レビュー
1983年に単行本が発行された「昭和16年夏の敗戦」の文庫本新版が最近出たので読んでみた。カバーにもあるように多くの著名人が日本の組織の問題点として古びていないと言っている。 私も企業勤めの30年余、大学教員として過ごした10年間、両方で思い当たる節が多々よみがえった。日本の...
1983年に単行本が発行された「昭和16年夏の敗戦」の文庫本新版が最近出たので読んでみた。カバーにもあるように多くの著名人が日本の組織の問題点として古びていないと言っている。 私も企業勤めの30年余、大学教員として過ごした10年間、両方で思い当たる節が多々よみがえった。日本の組織では公式な会議での議論による歩み寄りで物事が決まっていくことは稀で、多くは上位の者によって決められていることを「御前会議」で全員一致で承認するという形式が取られる。結果的に物事がうまくいかなくなっても、会議にいた全員で決めたこととして処理され、その意思決定法が良くなかったということにはならない。 何をすれば日本社会のこのような体質を変えることができるのだろう。親が頭ごなしに子供を支配するような家庭教育の変革なのか、教師と学生の関係を上意下達の関係から対等に議論する関係に変えることからなのか、学校の部活動で3年生は天皇、2年生は平民、1年生は奴隷という例えが残存する我が国、文化的な根は深いと思った。
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過去の敗戦の話しですが、今の日本や企業、組織がが習い性なことを繰り返しているようにしか思えません。今こそ、危機を乗り越える国家戦略を持って欲しいものです。
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