昭和16年夏の敗戦 新版 の商品レビュー
2021年末の大掃除で発掘した本です、この本は2021年の間に読む本の様ですね。読みかけになっていたために、評価は「★一つ」にしております。内容が不満足だったわけではありません。 2021年12月29日作成
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猪瀬直樹の都知事でのイメージが悪く、なかなか読むにいたらなかった。それは気にせず読むことにした。 「総力戦研究所」こんな機関があったのか。
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日米開戦の前に「総力戦研究所」というものがあって、「日本必敗」という結論を出していたという。。。 コンテンツは良かったと思うのだが、読み物としてつまらん、すぐ眠くなってしまうところがなぁ。 丁度、並行して半藤さんの「昭和史」も読んでいたので、内容的にかぶる部分は補完されたので...
日米開戦の前に「総力戦研究所」というものがあって、「日本必敗」という結論を出していたという。。。 コンテンツは良かったと思うのだが、読み物としてつまらん、すぐ眠くなってしまうところがなぁ。 丁度、並行して半藤さんの「昭和史」も読んでいたので、内容的にかぶる部分は補完されたのですが、読み物としての差は歴然でしたね。
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当時日本が負けると結論を出し、それを報告していながら行かせなかったのは何故か。今なら活かせるのか?戦前戦中は今とは違うとは言えないかも知れない。国民一人ひとりが自分の頭で考えないと平和は守れない。
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とても読みごたえのあるノンフィクションだった。 データを出すための仮説、仮定が曖昧だったために、十分に現状とそこから予測される状況を反映させたデータが出されず、それを誰も検証しようとしなかったことが、そのようにさせた空気と、それに従う姿勢が原因になったのだと理解した。 加えて、記...
とても読みごたえのあるノンフィクションだった。 データを出すための仮説、仮定が曖昧だったために、十分に現状とそこから予測される状況を反映させたデータが出されず、それを誰も検証しようとしなかったことが、そのようにさせた空気と、それに従う姿勢が原因になったのだと理解した。 加えて、記録することもまた大事なのだと思い直した。 210616
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ここまで的確に行く末を予測できていたとは。 流れに抗えない。 ・「緒戦は優勢ながら、徐々に米国との産業力、物量の差が顕在化し、やがてソ連が参戦して、開戦から3〜4年で日本が敗れる」「石油を運ぶ商船隊が、程なく米軍の潜水艦の攻撃を受けるようになり、補給路は断たれる」 ・統帥部か...
ここまで的確に行く末を予測できていたとは。 流れに抗えない。 ・「緒戦は優勢ながら、徐々に米国との産業力、物量の差が顕在化し、やがてソ連が参戦して、開戦から3〜4年で日本が敗れる」「石油を運ぶ商船隊が、程なく米軍の潜水艦の攻撃を受けるようになり、補給路は断たれる」 ・統帥部から与えられる条件により開戦が前提 ・太平洋戦争は資源戦争であり対日石油政策により日本は誘導できる状況にあった ・積極的な主戦論でも、客観的な数値の判断でもなく、やらざるを得ない中、南進石油残のデータを帳尻合わせ ・自分自身の戦争責任を忘れさせる ・軍国主義が一転して民主主義に衣がえしたとき、その転換の生贄が必要だった。その象徴に東條があてがわれた ・満州事変以降の戦争は「政治」ではなく、官吏の「事務」であった ・開戦までの半年は、すでに出ていた結論を繰り返して反芻し、皆が納得するまでの必要な時間としてのみ消費された ・政治は目的(観念)をかかえている。目的のために、”事実”が従属させられる。
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日米開戦の直前、各分野から30代の中堅エリートが集められ、<模擬内閣>を組織して日米開戦をシュミレートした。その結果は、日米戦、日本必敗-。 しかし、この机上実習は政策決定に生かされることはなかった。空気が支配する日本の意思決定では、数字すら改変されうるのだ。 著者は言う。「社会を知らない学生のように性急で観念的でもないし、逆に熟年世代のような分別盛りでもない」そいういう知性が辿り着いたのが「日米戦日本必敗」という正確な見通しだった。立場を超えて、事実に執着した。ここがポイントだ。 しかし結局は、開戦までの半年は、結論を繰り返すだけ。みんなが納得するまでの必要な時間として消費されただけだった。 危機の時代の意思決定の在り方はどうすればいいかというヒントが、この本にある。日本という国は、驚くほど変わっていない。そこが、恐ろしい。
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戦争の本はあまり読まないが、この本『昭和16年夏の敗戦 新版』は帯のコメントに惹かれて買った。戦争の本はあまり読まないので恥ずかしながら戦争に関する基本知識が乏しいのたが、本書はそもそも戦争がいかにして開戦されていったかという話なのでストレス無く読み進める事が出来た。 昭和16年に招集された『総力戦研究所』のメンバーが予測した敗戦という結果、またそこまでのストーリーの予測がバッチリ当たってしまう。そんな見事な予測を立てたにも関わらず、戦争は開戦されてしまう。 そこには、国や、色々な組織などの思惑があり。すでに止められる空気ではなかったらしい。そういった部分は今の日本は何も変わってない。空気感によって決められる事は多々ある。くだらない。 現代社会においても、自分の会社の偉いさんにおいても良く見られるシーン、だと思う。
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よりすぐりの中堅人材を集めて模擬内閣をつくり、日本必敗の結論を出すも、日米開戦へとつながるその経緯に、現代の大企業が抱える、大企業病とも言える、経営が機能しない本質をみた気がする。 経営にリーダーシップなく、調整とマネジメントに終始し、現場からの圧力と流れに経営が脳死で流されてい...
よりすぐりの中堅人材を集めて模擬内閣をつくり、日本必敗の結論を出すも、日米開戦へとつながるその経緯に、現代の大企業が抱える、大企業病とも言える、経営が機能しない本質をみた気がする。 経営にリーダーシップなく、調整とマネジメントに終始し、現場からの圧力と流れに経営が脳死で流されていくような感じそのもの。 また、日米戦争時は石油の争いが争点だったのに対して、現代のビジネスシーンでは、それが、データとデータ人材が争点になってるように感じた。大企業の経営会議で、各組織から数字をあげさせて、データ人材の確保を話し合ってるそれが、石油の確保の話し合いとオーバーラップした。
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対米開戦という重大な決断でさえも、他の政治決定と同じように、空気で決まっていったのだと実感。日本的意志決定のやりかたは、大企業でも政治でも今も変わらないですね。
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