深夜特急 新版(2) の商品レビュー
深夜特急1が非常に面白かったため、間隔を置かずそのまま読んだ一冊。マレー半島からシンガポールを目指す旅の紀行文。作中でも筆者が語っているが、香港の刺激を新たな土地に求めてしまっているため、前作よりは筆者の興奮があまり伝わってこず、淡々と進む印象。それでも現地民との交流の中で面白い...
深夜特急1が非常に面白かったため、間隔を置かずそのまま読んだ一冊。マレー半島からシンガポールを目指す旅の紀行文。作中でも筆者が語っているが、香港の刺激を新たな土地に求めてしまっているため、前作よりは筆者の興奮があまり伝わってこず、淡々と進む印象。それでも現地民との交流の中で面白いエピソードがどんどん出てくるのは筆者の旅力が凄いと改めて感心させられる。旅の途中で知り合った若者二人組が露店のジュースに尻込みするシーンにはとても共感できた。仮に私が東南アジアに旅行しても、道端で売られる果汁を絞ったようなジュースには手を出せないで終わるだろう。だが、その心理的抵抗を取っ払い、現地の人が普段食べているものを口にすることで初めてその国を体験することができるのだろうと思った。沢木氏もはじめはジュースを飲むのに抵抗感があったと言っていて、少し安心した。
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深夜特急の文庫版第2集は、タイ・マレーシア・シンガポールを巡るインドシナ半島の旅である。しかし、インドシナ半島の旅は、第1集での、香港・マカオでの熱狂ぶりと比べると、淡々としている。 私自身は、タイ・バンコクに5年弱暮らしていたこともあり、個人的には、よく知っている地名も出てきて...
深夜特急の文庫版第2集は、タイ・マレーシア・シンガポールを巡るインドシナ半島の旅である。しかし、インドシナ半島の旅は、第1集での、香港・マカオでの熱狂ぶりと比べると、淡々としている。 私自身は、タイ・バンコクに5年弱暮らしていたこともあり、個人的には、よく知っている地名も出てきて、懐かしい部分もあった。一方で、沢木耕太郎が深夜特急の旅に出かけたのは、1974年のことであり、今から50年弱以前の話であり、私が知っているバンコクとは少し違う部分もあった。 その中でも、為替が大きく異なることに興味をひかれた。 沢木耕太郎は、香港からバンコクの空港に到着し(今のスワンナプームではなく、ドンムアン空港に)、バスに乗ろうとする。バスの代金は1バーツであり、「1バーツは約15円にすぎず」という表現がある。現在、1バーツは、4円弱。また、ホテル代を確認する場面があるが、ホテル代は1泊120バーツ、米ドルにすれば6.5ドルという表現がある。ということは、1ドルは18バーツ強。1バーツが当時のレートの15円であれば、1ドルは約270円。現在の約4円とすれば、1ドルは72円という計算になる。50年の間に貨幣の価値の関係は随分と変わるものなのだな、とあらためて感じた。 沢木幸太郎にとって旅が低調であったのが反映しており、第2集は、第1集ほどは面白くない。
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時代背景を考えながら読むと、自分はここに登場する子どもたちと同年代だ。 今は発展してきた国々も、ここに登場する子どもたちが大人になって支えているのだと思うと、少しまた違った見方ができる。 とにかく香港が好きだったんだなあと思いながら、読み進めた。
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1もそうでしたが、どの土地も沢木さんが旅した当時と今とではだいぶ様子が変わっているだろうなと思う。近代化する前に訪ねてみたかったと思う。
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バンコクからシンガポールまで、香港ほどのインパクトはなかったけど、自分も旅をしているようで楽しかった。 どこも香港と比較して筆者の感想が微妙だったが、やっぱりどの街でも女性関係とぼったくりはあるのだと思った。
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コロナ禍で旅行気分に浸りたくて手にしてみた。 約二十年ぶりに読んだ続編だが、アジアの魅力が臨場感を持って伝わってきた。
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1の香港は面白かったけど、2のマレー半島・シンガポールは主人公の気持ちと同様に気持ちで1程の高揚感はなかった。 3のインドを読むのが楽しみ過ぎる!
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他人を必要以上に警戒しないことーーこの考え方は人生生きてく上で大切だよなと思う。それにしても表紙お洒落だよね。
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デリーからロンドンまでのバス一人旅 第2巻 香港を堪能しすぎていたようでしたが、ついに次の街に出立。タイ・バンコク マレーシア・ペナン シンガポールとマレー半島を南下。 安宿を探し、安価な地元食を見つけ、価格交渉も上達。親切な地元民ともたびたび出会う事ができるが、どこの街もしっく...
デリーからロンドンまでのバス一人旅 第2巻 香港を堪能しすぎていたようでしたが、ついに次の街に出立。タイ・バンコク マレーシア・ペナン シンガポールとマレー半島を南下。 安宿を探し、安価な地元食を見つけ、価格交渉も上達。親切な地元民ともたびたび出会う事ができるが、どこの街もしっくりこない。足早な旅となる。シンガポールをたつ前に 違う街に香港を求めていた事に気がつく。旅の本質に覚醒。これからの旅はますます読み応えありでしょう。 沢木さんと同世代の従兄弟が 同時代のバックパッカーだったようです。タイにはだいぶ長くいた様子。タイでの従兄弟の写真はオレンジの袈裟を着て何処かの寺院に寄生していた。衣食住一括確保。もはや旅ではないんじゃないのか? 記憶もおぼろげだけど幼児期 各国のアルバムをこっそり見るのは 贅沢な娯楽だった。
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