童の神 の商品レビュー
そうそうこういう作品がまた読みたかったんだと個人的にはどストライクな小説。 垣根涼介さんの室町無頼が好きな方にはおすすめ。 さて内容はというと主要登場人物のすべてがキャラクターがしっかりあってすごく楽しめる。 桜暁丸や晴明、滝夜叉、連茂、袴垂、鞠人など主人公の味方達だけでなく敵...
そうそうこういう作品がまた読みたかったんだと個人的にはどストライクな小説。 垣根涼介さんの室町無頼が好きな方にはおすすめ。 さて内容はというと主要登場人物のすべてがキャラクターがしっかりあってすごく楽しめる。 桜暁丸や晴明、滝夜叉、連茂、袴垂、鞠人など主人公の味方達だけでなく敵方の満仲のラスボス感や頼光と四天王のキャラクターも良く読み進めるほどどんどんと面白く深くなってゆく。 個人的には藤原道長だけは許せんが。 間違った思想によって虐げられ続ける人達の強い想いや虐げる京人側にも救いになろうとする人や従いながらも迷う人達。 それぞれが一生懸命に生きた生き様が強く印象に残った。 文庫で読んだのであとがきに続編というか安和の変の前と本作の内容の続きの三部作で構成されている様なので楽しみに待ちたい。 絶対読もうと思う。 2021/7
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水滸伝を読んでいる様な、合戦や戦闘の臨場感や哀愁、小説としての重厚感!昔話しを見ている様な物語の展開!漫画「キングダム」の山の民や暗殺集団等の奇抜な発想、懐かしい様な物哀しい様な心の動きがあり読み応えのある一冊であった。是非とも続編が出て欲しいと切に願います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「共に生きる」 何度この言葉が出てきたことだろう。 同じ一つの国の中で生まれ育ち、同じ赤い血の流れる”人”のはずなのに、貴族と庶民、京人と鄙の者、内と外、となにかと区別したがる”人”の弱さを思い知る。 己の地位を確立するため、それを妨げる者を一方的に虐げる”人”の強欲さに胸苦しくなる。 多種多様な人が混じり合い共に生きる、そんな忌まわしき境のない世が、きっと千年の後には出来ているはず、と期待を寄せた桜暁丸。 桜暁丸の生きた世から千年後の世となる現代において、残念ながら桜暁丸の期待には応えられていなくて申し訳ない気持ちでいっぱいになった。 千年経っても変わらずに存在する、人と人との間を阻む大きな壁を打ち砕く”何か”を見出さなければならない。 最後の最後まで熱き心を失わなかった先人たちに思いを馳せ、胸の奥をぎゅっと掴まれたまま頁を閉じた。 史実とはいえ、結末が悲しすぎる。 桜暁丸たちの魂の炎は、決して消えることはないと信じたい。 『文庫版あとがき』によるとまだこの物語は終わっていない、とのこと。 物語の続編が今からとても楽しみだ。 先に『きつねの橋』を読んでいたお陰で、物語に入りやすかった。 立場や目線が違うとこうも違うのか、と驚いた。
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平安時代、越後で生まれた少年・桜暁丸が“まつろわぬ者”として戦い、やがて大江山の“鬼”と呼ばれるまでを追う物語。 童視点で進むので、童の側から見た頼光が徹底して非道。最後まで桜暁丸と頼光が対面しないことで、頼光が敵の悪辣な首魁として際立ってた。 金時や、袴垂のような、童と京の間で...
平安時代、越後で生まれた少年・桜暁丸が“まつろわぬ者”として戦い、やがて大江山の“鬼”と呼ばれるまでを追う物語。 童視点で進むので、童の側から見た頼光が徹底して非道。最後まで桜暁丸と頼光が対面しないことで、頼光が敵の悪辣な首魁として際立ってた。 金時や、袴垂のような、童と京の間で揺れる人々との交流で成長していく主人公の頼もしさ、とても読みやすい。
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「じんかん」に続き、読んだ。史実をもとに最終的には桜暁丸にスポットを当てた話だったが、ちょっとしたことが差別や憎悪、争いに繋がる世の中を連想した。戦の駆け引きにはドキドキしながらページをめくった。人間味溢れる登場人物にも惹かれた。 本作が三部作の一作目で続編が構想されているという...
「じんかん」に続き、読んだ。史実をもとに最終的には桜暁丸にスポットを当てた話だったが、ちょっとしたことが差別や憎悪、争いに繋がる世の中を連想した。戦の駆け引きにはドキドキしながらページをめくった。人間味溢れる登場人物にも惹かれた。 本作が三部作の一作目で続編が構想されているという。楽しみである。
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いやおもしろかったわ〜 ほんとうに平安時代のオールスターキャスト登場だった まずそれぞれのキャラが じーちゃんから子どもまで 人間離れの強さとカッコよさ 言い伝えでは 酒呑童子は凶悪な鬼の親玉で 倒した源頼光らが英雄だが 鬼の側からすれば彼らこそが巨悪の根元 何故鬼と呼ば...
いやおもしろかったわ〜 ほんとうに平安時代のオールスターキャスト登場だった まずそれぞれのキャラが じーちゃんから子どもまで 人間離れの強さとカッコよさ 言い伝えでは 酒呑童子は凶悪な鬼の親玉で 倒した源頼光らが英雄だが 鬼の側からすれば彼らこそが巨悪の根元 何故鬼と呼ばれるようになったのか 童の意味とは… そして戦いの行くえは… もうやめられないね ただちょっと難しい漢字が… 最初はかながふってあるんだけど 次に出てきた時は前のページに戻って 確認するはめになった とくに粛慎(みしはせ)はなかなか覚えられなかったなぁ
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民の目を政治に向けさせない為に人を区分けする。大陸から渡って来た人や自分たちと違う生活をする者を蔑視させる。見かけの違いと共に、殊更忌むべきものとする情報操作によって。 化け物ではなく同じ人間だという叫びが胸に迫る。桜暁丸たちの願いは叶っているのだろうか今の世で。 思い出すのは...
民の目を政治に向けさせない為に人を区分けする。大陸から渡って来た人や自分たちと違う生活をする者を蔑視させる。見かけの違いと共に、殊更忌むべきものとする情報操作によって。 化け物ではなく同じ人間だという叫びが胸に迫る。桜暁丸たちの願いは叶っているのだろうか今の世で。 思い出すのは「橋のない川」。少しはましになっているか?本当に?
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平安時代、運命の子として生まれた桜暁丸は、都から蔑まれていた童たちを率い、朝廷軍に決死の戦いを挑む。 平安時代という馴染みのない時代や人物でしたが、魅力ある人物たちの活躍を読み進めているうちにすぐに物語に入り込む自分がいました。 都から見た地方に住まう者たちの蔑ま...
平安時代、運命の子として生まれた桜暁丸は、都から蔑まれていた童たちを率い、朝廷軍に決死の戦いを挑む。 平安時代という馴染みのない時代や人物でしたが、魅力ある人物たちの活躍を読み進めているうちにすぐに物語に入り込む自分がいました。 都から見た地方に住まう者たちの蔑まれた思いが熱量となって物語を支えているように感じました。 その象徴である桜暁丸の強さと心の両面の成長の物語としても、読みごたえがありました。 最後まで読み終わり、歴史に生きる者たちの祈りが伝わってきた感じでした。 最終的に3部作になる作品とのことなので、これからも目が離せません。 桜暁丸の思いが1000年後も日本だけでなく世界に届くことを願っています。
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熱い筆圧で引き込まれた。酒呑童子の伝説をもとにしてるというが、全然知らなかったので興味が湧いた。 ストーリーに重きが置かれてる感じがして、個人的にはキャラ一人一人の人間味をもう少し感じたかったが、それでも十分面白かった。
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平安時代 まつろわぬ者たちの、かりそめの平穏と「人」としての認知の間で葛藤する姿が描かれる。 いつの時代も統治者は、階級を作ること、敵を作ることで、民衆の目を外に向け、統治しやすくしようとする。 それは、情報があふれる現代でも変わらない。 フェイクニュースによる誘導、大量の情報...
平安時代 まつろわぬ者たちの、かりそめの平穏と「人」としての認知の間で葛藤する姿が描かれる。 いつの時代も統治者は、階級を作ること、敵を作ることで、民衆の目を外に向け、統治しやすくしようとする。 それは、情報があふれる現代でも変わらない。 フェイクニュースによる誘導、大量の情報拡散によるマスキング、そんな状況の中で、大江山の鬼たちと同じ状況になっている人たちがいるかもしれない。 真実を知り、冷静に合理的に判断する様にしていかなくては。。。
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