カインの傲慢 の商品レビュー
こう来たか
貧困さ故に身をもってお金に… 途中で犯人を推測出来たが更にドンデン返しがあった。 犬養さんが可哀想でならなかった。
のんのん
中山七里 「刑事犬養隼人」シリーズ第5弾 今回は、肝臓を取られた稚拙な縫合痕のある少年の死体発見から物語が始まる。 犬養は、次々と同じ様な少年の死体が発見されていくこの事件を解決すべく捜査を進めていくのだが・・・ その背景には、貧困世帯に臓器移植目的の人身売買を持ち掛け、臓器売買...
中山七里 「刑事犬養隼人」シリーズ第5弾 今回は、肝臓を取られた稚拙な縫合痕のある少年の死体発見から物語が始まる。 犬養は、次々と同じ様な少年の死体が発見されていくこの事件を解決すべく捜査を進めていくのだが・・・ その背景には、貧困世帯に臓器移植目的の人身売買を持ち掛け、臓器売買の斡旋を行なう、国内外の臓器売買ブローカー、更に、レシピエントとして、そんな臓器の提供を受けるコングロマリットの総帥の存在も見え隠れする。 犬養は、真相に辿り着き、事件を解決することが出来るのか? この物語は、臓器移植に関する国内外の考え方、システムの違い、更にそれをビジネスと捉える者の存在理由、そして人身売買の如き臓器売買に手を出してしまう貧困層の人々のやり切れなさ。 その対極として、どんな事をしても(現行法に触れる)をしても命を守りたいと望む富裕層の人々の精神状態。 それらが渾然として、自分の正義感と遵法精神を試された一冊だと思った。 そんな気持ちを犬養自身も思い知る衝撃のラストは、警察官としてでは無く、病気の子を持つ一人の父親であり、人として突きつけられた諸刃の剣の如き作品でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回のテーマは「臓器売買」。 最後はちょっぴり後味が悪かった…。なんとも言えない…。 事件の全貌が見えたかと思いきや、最後にまさかの一緒に事件を追っていた刑事が犯人の1人だったとは…!
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臓器移植がテーマだが アジアの貧困がもたらす 悲しい物語 途中までは社会問題だと 思って興味深く読んだ 確かに日本の法律は 人権問題 死の判定などなど 移植が進みにくい現状がある 外国で移植すると お金で買ったと非難される 確かにその国の人のチャンスを 一つ摘み取る事になるか...
臓器移植がテーマだが アジアの貧困がもたらす 悲しい物語 途中までは社会問題だと 思って興味深く読んだ 確かに日本の法律は 人権問題 死の判定などなど 移植が進みにくい現状がある 外国で移植すると お金で買ったと非難される 確かにその国の人のチャンスを 一つ摘み取る事になるから お金を持てるもの 持たないもの 考えさせられる でもラストが走り過ぎと感じた
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臓器が抜かれた十代の遺体が見つかるところから始まる物語。犬飼刑事が見抜いた真実によって、だれが救われたのか救われなかったのか、とても重く考えさせられる。
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本作はシリーズ5作目で、臓器移植と貧困がテーマ。 前に出た「切り裂きジャックな憂鬱」も同じテーマを扱ってるのだけど、当時読んだ直後に「臓器移植普及推進月間」があって、新聞で色んな啓発記事が出ていた。本で読んだ制度の課題や移植を待つ人などの様子が記事とリンクしたのでよく覚えてる。(...
本作はシリーズ5作目で、臓器移植と貧困がテーマ。 前に出た「切り裂きジャックな憂鬱」も同じテーマを扱ってるのだけど、当時読んだ直後に「臓器移植普及推進月間」があって、新聞で色んな啓発記事が出ていた。本で読んだ制度の課題や移植を待つ人などの様子が記事とリンクしたのでよく覚えてる。(小説を読んでいなければ、今頃推進月間の存在も忘れているはず…) 今回も読み終わった後、新聞の一面に 「臓器提供が増えてるけど、臓器移植ができる限られた施設は既に手一杯で移植を見送らざるを得ない」という記事がありまして。これ読んだやつ!!とびっくり。 本作では人身売買の末に肝臓を奪い取っていて、これはまあ小説(創作)ならではだけど 日本の制度はかなり厳しいとか子どもは順番が来るまで時間がかかるとかは現実ベースなんだなと思った。 外国の臓器移植(正確には移植ビジネス)にも触れていて、そちらはより貧困と直結する課題なんだなと感じた。移植ビジネスも去年ニュースになってたよね…。 社会派ミステリの面白いところの1つは、小説で描かれた課題や背景、関わる人の思いをニュースから読み取れるようになるところだと思う。 知識を得る、とまでいかなくても、現実を知ることはできる。 黒幕は作品名の「カインの傲慢」という言葉がぴったりで、自分を神様だと勘違いする人ってやっぱりヤバいんだなとしか思わなかった。(ゲゲゲの謎にもいたな、そんな人) 当事者でない私からしたら「制度に不備がある(と感じる)からって他人の命を奪うのはエゴじゃん」で終わるけど、そう言えない立場というのも描かれていて。スッキリとした終わりではなかった。
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時々続き物のカケラが出てくるけど 気にしなくても十分面白い 許されるはずもなく 確かに傲慢!!
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犬養隼人シリーズ第5弾。このシリーズではいつも社会問題を取り上げているが、今回は貧困と臓器売買。第1作「切り裂きジャックの告白」で取り上げた臓器移植問題と第4作「ドクター・デスの遺産」で取り扱った安楽死と死ぬ権利。これらが蓄積された犬養の苦悩が更に深まった本作。 確かに貧乏人は短...
犬養隼人シリーズ第5弾。このシリーズではいつも社会問題を取り上げているが、今回は貧困と臓器売買。第1作「切り裂きジャックの告白」で取り上げた臓器移植問題と第4作「ドクター・デスの遺産」で取り扱った安楽死と死ぬ権利。これらが蓄積された犬養の苦悩が更に深まった本作。 確かに貧乏人は短命で金持ちは長寿。貧乏人と金持ちでは命の重さが違う。善悪とか倫理観ではなくそれは紛れもない現実である。この日本でさえも内臓を売るほどカネに困る貧困層がいるのは事実であり現実だ。 だからと言ってそれが当然であるかのような主張を受け入れることは別問題。常識的な倫理観を持つ私たちは「貧乏人が自ら売る臓器を買って何が悪い」と嘯く人々を感情的に受け入れることは出来ない。また、犬養のように自分の大切な家族などが当事者であれば感情と倫理観の狭間で苦しむことになる。 作品としては非常に興味深く面白かったが、ラストが何ともやりきれない。
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犬養刑事シリーズ。臓器売買と貧困をテーマにした社会派小説。貧困、ネグレクト、子供たちを取り巻く環境はとても厳しく苦しい。差し伸べてくるその手は天使か悪魔か。母親の借金を返すために臓器を売ることを望んだ少年。ただただ切ない。日本の臓器移植のハードルが高いことは分かるし、多くの患者さ...
犬養刑事シリーズ。臓器売買と貧困をテーマにした社会派小説。貧困、ネグレクト、子供たちを取り巻く環境はとても厳しく苦しい。差し伸べてくるその手は天使か悪魔か。母親の借金を返すために臓器を売ることを望んだ少年。ただただ切ない。日本の臓器移植のハードルが高いことは分かるし、多くの患者さんが苦しんでいることも分かるけれど、最後に犬養刑事に投げつけられた言葉は「そんなこと言っても…」と何とも言えない気分になりました。最後に出てくる犯人については、最初から何となくキーマンな感じがしていたので驚かなかった。
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今回もよかった〜。臓器移植と貧困問題、そして警察の捜査…。警察の捜査は法律に基づくしか、できる範囲でやるしかないんだろうけど、少し考えさせられるテーマでした。
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