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あやかし草紙 の商品レビュー

4.4

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

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2021/01/25

江戸は神田の袋物屋「三島屋」で繰り広げられる百物語。 心に大きな傷を負ったおちかが、魔訶不識、妖の恐ろしい話を聞きながらも、そこから人のやさしさや悲しさや醜さに触れることで、少しずつ過去に折り合いをつけられるようになってきた。 今回の最初のお話は、背筋がゾクゾクッと凍り付くよう...

江戸は神田の袋物屋「三島屋」で繰り広げられる百物語。 心に大きな傷を負ったおちかが、魔訶不識、妖の恐ろしい話を聞きながらも、そこから人のやさしさや悲しさや醜さに触れることで、少しずつ過去に折り合いをつけられるようになってきた。 今回の最初のお話は、背筋がゾクゾクッと凍り付くような妖の恐ろしい話。それを引きずるかのように、それから続く章のお仕舞には、おちかを守るお勝が思わせぶりに「うふふ」と笑ったり、第1章で妖が身をやつした柘植の櫛?と思われる櫛が登場したりと、「今後、何か悪いことが起こるのでは?」とハラハラしながら読み進む。 でも、恐ろしいお話は第1章だけ。続く各章は摩訶不思議、恐ろしいけれどどこかに心が温かくなるお話ばかり。 最後の最後に、おちかが嫁に行き、目出度し目出度し。 今後は、従兄の富次郎が百物語の後を継ぐことになり、百物語はまだまだ続きます。

Posted byブクログ

2021/01/15

三島屋シリーズ5作目にして一期の完結らしい 今回は5編 ・開けずの間 塩断ちで行き逢い神を家に呼び入れてしまい、家族を次々に亡くした男の話 病弱な子供の為に塩断ちをしようとする女房を異常なまでに静止する理由とは? 珍しく登場人物が多い 一家の兄弟とその伴侶が出てくるので当然と...

三島屋シリーズ5作目にして一期の完結らしい 今回は5編 ・開けずの間 塩断ちで行き逢い神を家に呼び入れてしまい、家族を次々に亡くした男の話 病弱な子供の為に塩断ちをしようとする女房を異常なまでに静止する理由とは? 珍しく登場人物が多い 一家の兄弟とその伴侶が出てくるので当然と言えば当然なんだけど 明らかに死に要因の配役のキャラクターが多いなぁ…… 願掛けに何かを断つというのは昔はよくやっていたんでしょうねぇ ただ、塩断ちに限らず、願掛けの内容を明確にしないといけないという教訓なんだろうか? ・だんまり姫 亡者を呼ぶ声を持った女性が、大名家の喋らない姫の付き人になる話 姫がしゃべらないのはなぜなのか? 声を出すことが憚られる状況だったため、手話のようなもので会話をしていた老夫婦の元で働いていた女性 夫婦亡き後、その手話が姫との会話に使えるかもということで、姫のおまる係として世話をすることになる そんな生活の中、城で出会った男の子の幽霊の正体とは? 終わり方が怖いんだか怖くないんだかよくわからぬ ま、それぞれ自由になったんだからバッドエンドではないんだろうけどね ・面の家 「面」の監視役として雇われた性根の悪い女の子の話 面とは何なのか?女の子は何を恐れているのか? 面を封じている家は何なんだろうね? しかしまぁ、面の動向を監視するために外部から人を連れてくる必要があるというのは効率悪くないか? 自分たちには従順だけど適任な人を探すとかは駄目なのか? ま、それも難しいんだろうけどね ・あやかし草紙 老婆の語った夫婦の話もあるけど、メインは勘一さんの語った写本の話かね 百両という破格の値段で写本を請け負った浪人 写本の条件として、「文章を読まない」という不思議な依頼 もし読んでしまったら…… 表題作の意味としては、変調百物語を一緒に聞くようになった富次郎が書いた絵を収める箱に名前をつけたほうがいいという勘一さんの助言により、お勝さんが提案したのがあやかし草紙 ここからが富次郎に百物語を引き継いだ境目なんだろうなぁ ・金目の猫 富次郎の百物語の練習がてら、伊一郎が語った兄弟の子供の頃の話 寺子屋の帰り道で見かけたしろいふわふわの正体とは? 最後におちかさんの結婚式のときに例の男がご挨拶に来てて、お勝さんが富次郎への引き継ぎを認めたとか何とか言ってたけど 百物語ってそんなもんだっけ? あとがきで、始めてしまった百物語は九十九まで語らないといけないと言っているのがウケる こんなペースで完結できるのか? 将にライフワークとも言える作品になってしまったのでは?とも思う

Posted byブクログ

2020/12/24

表題作で号泣。このシリーズは怖い話や不思議な話がベースになっているけれど、色んな縁、つながりが大切におもえるお話ばかりで毎回考えさせられる。登場人物みんな大好きになってしまう。お勝さんが一番すき。三島屋の人たちみんな大好き。

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2021/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一期終了とはそういうことか。おちかの嫁入りにより、聞き手の交代。 今回は中々読み応えがあるページ数で、時間がかかった。 初期の頃のようなゾクゾク感が薄れているような気もしたが、おちかが成長している証か。「開けずの間」の行き逢い神が恐ろしい。 おちかが選んだ旦那さん。幸せになって欲しい。 そしてこの後も続く百物語。 楽しみにしています。

Posted byブクログ

2020/11/20

シリーズ第一期完結巻とのこと。 なんだか、シリーズ中では一番、残った印象の薄い作品。 「おちかが嫁にいく」がありきな巻だった気がする。 古本屋の若旦那には、なんだかうすうすそういう予感はしていたし。。 ただし、バトンタッチされる富二郎のキャラには十分に馴染めたので、(既に連...

シリーズ第一期完結巻とのこと。 なんだか、シリーズ中では一番、残った印象の薄い作品。 「おちかが嫁にいく」がありきな巻だった気がする。 古本屋の若旦那には、なんだかうすうすそういう予感はしていたし。。 ただし、バトンタッチされる富二郎のキャラには十分に馴染めたので、(既に連載開始されてるという)続巻には、変わらず期待してしまう。 ★3つ、7ポイント。 2020.11.18.新。

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2020/11/09

表紙を見たときにもしや⁉️と思いましたが、おちかが瓢箪古堂さんと縁組みになりましたね。しかもお嫁にしてください。なんて見届ける覚悟をしたおちか、1日でも長く勘一と幸せな日々を過ごしてほしいです。そして伊一郎さん「おうさ、わたしだよ」かっこいい登場でした(笑)

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2021/02/07

おちかちゃん、おめでとうー!!! うぁーうあうあうあうあ~~~ また600ページ強の文庫本1日で読んでしまっ...OTLiiii 宮部先生の本はどんだけ分厚くても1日読破コースがデフォルトになった・・・もったいないことをした・・・。 うーーー・・(泣 気を取り直して 魔を呼び込...

おちかちゃん、おめでとうー!!! うぁーうあうあうあうあ~~~ また600ページ強の文庫本1日で読んでしまっ...OTLiiii 宮部先生の本はどんだけ分厚くても1日読破コースがデフォルトになった・・・もったいないことをした・・・。 うーーー・・(泣 気を取り直して 魔を呼び込んだ一家のお話ー開けずの間 不思議な声を持つお婆さんーだんまり姫 手癖の悪い娘が見たものはー面の家 瓢箪古堂の勘一の話ーあやかし草子 三島屋兄弟の昔語りー金目の猫 今回のどのお話も、貧困=欲=妬みが根源・・いや毎回か。 貧困がもっとも誰にも降りかかりやすく、等しく心の均衡を失う要素であるからか。 三島屋は大黒柱が健全だから魔が近寄りにくいのだろうなぁ。お勝さんも効いてるのかな。 一番怖かったのは「開けずの間」でした。 これから聞き手がおちかちゃんから富次郎従兄さんにかわります。しかも絵がうまいときてるから、いろいろな趣向が期待できそうです。 富次郎従兄さんは勘一さんと仲良しだから、たまにはおちかちゃんも出てきてくれるかな?幸せであればいいなぁ。(間違いなくそうだろうけれども) しかし、このシリーズは文庫が分厚い・・もはや携帯しづらい・・・ でもいいか、どうせ1日で読むし・・・うっ・・

Posted byブクログ

2020/09/18

久しぶりに三島屋シリーズ読んだ☆毎回楽しみにしているシリーズ☆だんまり姫と金目の猫のお話が気に入った 今回は、おちかちゃんがお嫁に行ってしまうお話でもあり、これから頻繁におちかちゃんが出てこないのかなぁと思うと淋しい。だけど、幸せになって欲しい。 第1弾完結編。第2弾早く読み...

久しぶりに三島屋シリーズ読んだ☆毎回楽しみにしているシリーズ☆だんまり姫と金目の猫のお話が気に入った 今回は、おちかちゃんがお嫁に行ってしまうお話でもあり、これから頻繁におちかちゃんが出てこないのかなぁと思うと淋しい。だけど、幸せになって欲しい。 第1弾完結編。第2弾早く読みたい

Posted byブクログ

2020/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一部完結ということで、まさかの主役交代。 おちかが幸せになるんだという嬉しい表紙にわくわくしちゃいました。 次からはおちかのいとこの三島屋の次男である富次郎が聞き手になるということで、少し不安もあるけど、今回伊一郎兄さんの人となりもつかめて、ますます三島屋が好きになりました。 そして遠くから三島屋を見守っている金目の猫のおきん。彼女のその後も知りたいなぁ

Posted byブクログ

2020/09/09

三島屋変調百物語の5作目。なんと言っても聴き手のおちかがめでたく結婚し、三島屋の富次郎が聞き手を引き継ぐところがこの巻の味噌。物語の中では「開かずの間」が一番怖くて後味悪し。「あやかし草紙」が一番面白かった。しかしよくもまあ次から次へと新しい話が出てきて、作者の創作意欲には脱帽し...

三島屋変調百物語の5作目。なんと言っても聴き手のおちかがめでたく結婚し、三島屋の富次郎が聞き手を引き継ぐところがこの巻の味噌。物語の中では「開かずの間」が一番怖くて後味悪し。「あやかし草紙」が一番面白かった。しかしよくもまあ次から次へと新しい話が出てきて、作者の創作意欲には脱帽してしまう。

Posted byブクログ