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いのちの停車場 の商品レビュー

3.9

72件のお客様レビュー

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2023/04/09

サイレント・ブレスを読んでいたので、在宅医療の内容は二度目となる。 病態·患者により治療方針は大きく異なるのだろうが、いずれにしても大変。20年以上前に妻の母親の終末期医療に接したので痛いほど心境がわかる。妻とはその経験をもとに、死に臨んで、お互い無駄な延命治療はしないよう決めた...

サイレント・ブレスを読んでいたので、在宅医療の内容は二度目となる。 病態·患者により治療方針は大きく異なるのだろうが、いずれにしても大変。20年以上前に妻の母親の終末期医療に接したので痛いほど心境がわかる。妻とはその経験をもとに、死に臨んで、お互い無駄な延命治療はしないよう決めたのだが、周囲が理解しないと難しい。遺言書ということになるのだろうか。 作品中に主人公の父親が安楽死を求めるシーンがあったが、見届け人がいて、また録画をしても無罪となるのは難しいのだろうか。映画ではこの章がコロナ禍の中で相応しく無いとしてカットされてしまったとか。この作品の大事な肝のような気がするのだが、大衆向けの映画とは合わないようだ。 小児癌の子どもの章では涙が出てしまう。子供は死を理解しているのだが、親が中々受け入れられない。 再生医療の章は、以前、再生医療に関わっていたので関心を持って読んだのだが、治療の結果はどうだったのだろうか。その後の経過報告が無く、不完全燃焼だった。

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2023/04/06

映画を先に見た。 吉永小百合の顔を思い出しながら、再び感動。 救急医療は一分一秒を争う現場だが、 在宅医療は患者の生き死に直接対面する。 医者と患者を両方経験した父親だからこその決断、自発的安楽死。 「金沢は武士の町、切腹を介錯して欲しい。」 父の矜恃と娘の覚悟が胸を締め付け...

映画を先に見た。 吉永小百合の顔を思い出しながら、再び感動。 救急医療は一分一秒を争う現場だが、 在宅医療は患者の生き死に直接対面する。 医者と患者を両方経験した父親だからこその決断、自発的安楽死。 「金沢は武士の町、切腹を介錯して欲しい。」 父の矜恃と娘の覚悟が胸を締め付けた。 今は二人に一人が癌になる。 新薬や治療法も研究されている。 どこで区切りをつけるか? 私は一番にはQOLを考えたい。 野呂君が医者になって帰ってきた続編も早く読みたい!

Posted byブクログ

2023/01/21

在宅治療の現実を知ることができた。患者、その家族、医師それぞれの覚悟が必要なのだと思った。最後には延命治療と安楽死という答えのない難題に立ち向かった姿勢は胸打たれた。

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2022/08/30

人の数だけ、生き方、そして、死がある。 在宅医療を選ぶことは、患者だけでなく、家族の生き方にも関わる。人は一人では何もできない。いろいろなことを考えた。 安楽死のところは、これまで何度も読み返した高瀬舟のことを思った。

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2022/08/11

映画化されたこともあり読んでみました。 在宅医と終末医療。いろいろ考えさせられました。確かに死ぬときは病院でなく自宅でと思うけどそれは理想であり、現実ではない気がします。それを見守る家族はもっとつらいなと思います。 お父さんの積極的安楽死は医者だからなのかすごいと思いました。

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2022/08/05

今後の日本社会にあるべき医療の形を魅せられた気がしました。私は、安楽死賛成派ですが、いざ身内のことになるとどのような判断をとるかわかりませんよね。全ての人が納得のいく死の形というのはあるのでしょうか、、、

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2022/08/03

大学病院の救急救命センターで働いていた主人公が、在宅医療を中心とする地域の医療センターに転身する話。 個人的には救急救命センターで何人もの患者を受け入れて捌く、プロローグ部分が一番面白かった…。在宅医療は終末期の患者を看取る場面が多く、緊迫というよりは心のケアの話が中心だった。救...

大学病院の救急救命センターで働いていた主人公が、在宅医療を中心とする地域の医療センターに転身する話。 個人的には救急救命センターで何人もの患者を受け入れて捌く、プロローグ部分が一番面白かった…。在宅医療は終末期の患者を看取る場面が多く、緊迫というよりは心のケアの話が中心だった。救急救命とは全く違うスキルが求められるので、主人公がこれまで身につけたスキルがあまり役立たないのが残念。 在宅医療は、患者と家族の関係や、自宅の状態までケアしなければならないなど、病気の診察とは別の大変さがあることが分かった。

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2022/07/30

救急救命入れてから在宅医になった女性のお話 在宅医の制度はとてもいいと思うが、医療スタッフ負担も大きいのでなかなかどこでも受けられるものではないだろう 死ぬ方法は選べないが、死に場所は可能ならば自分で決めたい

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2022/07/22

在宅医療がテーマの作品 医師でもある南杏子さんが突きつける問に自分たちなりに考え、答えを見つける努力を怠ってはならないと感じました 特に最後の章は南杏子さん自身の覚悟のようなものを感じました また見送る家族に対しても覚悟を要求しているそんなお話でした

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2022/07/21

在宅医療を扱った作品。 救急医療に長年携わってきた主人公は「命を救う」ことが、必ずしも病気の治癒を目指すことではないということに直面する。 主人公は、医師として1日でも長く命をつなぐことは当然の行為であると考えているが、在宅医療の現場では死をいかに迎えるかということも合わせて考...

在宅医療を扱った作品。 救急医療に長年携わってきた主人公は「命を救う」ことが、必ずしも病気の治癒を目指すことではないということに直面する。 主人公は、医師として1日でも長く命をつなぐことは当然の行為であると考えているが、在宅医療の現場では死をいかに迎えるかということも合わせて考える必要がある。 命をつなぐことが患者の痛みや苦しみを伴うのであれば、どうしたらよいのだろうか。医療の難しさを感じた。 タイトルが「いのちの停車場」となっているのは、いのちをつなぎながら、一度立ち止まってこれからいかに生きるか(いかに死ぬか)ということを考えるのが、在宅医療の現場だからなのかな、と思った。 終わり方は確かに読者の予想の範囲外であり、感想の分かれるところであると思うが、私は主人公の選択を尊重したいと思った。停車場を過ぎて、次の駅に向かう。その駅がどのような駅かは、生きている本人の意志を尊重したい。

Posted byブクログ