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まだ温かい鍋を抱いておやすみ の商品レビュー

3.8

113件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

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2024/02/08

食べ物にまつわる短編集。 「食べることは生きること、つくることは生かすこと」って感じ。 誰かのために自分を大切にするだけじゃなくて、自分のために自分を大切にできるようになりたいなぁと読み終わってぼんやりと思っていた。

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2024/02/03

生きることは食べること。そんな物語でした。 シュークリームタワーのお話が1番好きだけど、よく分からないなと思う話もありました。

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2024/01/19
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私とよく似た人がたくさん出てきた気がする。てことはどの人も普通の平凡な人たちなんだろう。どっか満たされない部分とか、どうしても埋められない隙間を、なんとかしようとする食事。食べることは生きることだってことなんだろうな。ポタージュスープの話は「夢オチかよ!」なんて全く思わなかったばかりか、なんだこの話すごいって読み終えてしばらくゾワゾワしてた。不思議で温かくて、この人の作品好きかも。

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2024/01/19

タイトルが本の内容をぎゅっと凝縮していて秀逸。 どんなに難しい状況にいても、食べずには生きていけない。 どの話にも苦い現実があり、けれどそれを包むようなひたむきさや、優しさがあり、じんわりあたたまった。

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2024/01/11
  • ネタバレ

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P35 「嫌われることが一番こわかったけど、今は、自分の事を自分で決められなくなることの方がずっと怖い。本当にそう、思います。」 P81 「それでも俺は、これを、かなしい食べ物だって思う。だからいつか灯がどん底だけを信じるんでなく、他の、もっと幸せなものに確かさを感じて、このパンを食わずにやっていける日がくればいいって願うよ。」 透くん、ナイスやん。 P124 「夜泣きした下の子を抱っこで寝かせてたら、ヤキモチ焼いた上の子がぐずって起きて、それから二人とも全然寝ないんだけどなんだろうこの地獄」 クスッと笑ってしまった。あるある!そんな地獄。 P176 「正しいとか、誤解とか、そういうのに関係なく、私は幸の安心と納得を優先したいんです。」 夜子の行動がかっこいい。 P217 万田が残した鍋の音だ あぁ。帯の通り、〝極上の食べものがたり〟だった。 以前にも読んだ気がするがあまり深い感情移入はなく、さらっと読んでしまった気がする。これは読む年代で違うかも。 40代になった今、沁みて沁みてじんわり泣けてくる。自分の人生をを振り返り自分の今の立ち位置を確かめる。いいタイミングで読んだと思う。 誰かを失った時、心がぽっかり空いたとき、また読み返したい本だった。

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2024/01/07

食は人が生きていく上で欠かせないもの。食べられることができるのなら人は死なない。食への祈りと希望みたいなものを感じました。料理がどれもおいしそうで食欲がそそられる。「ひと匙のはばたき」「大きな鍋の歌」が好きでした。

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2023/12/30

どんなにどん底でも食べれる時って大丈夫だと思います。 先日お医者さんに胃腸の調子が悪いと相談しに行ったら、機能性ディスペプシアだろうといまれました。 今年は痔で悩む時期もあって、食べることを楽しめない時期が多かったです。 メンタルと消化器官は繋がりが案外強くて、どちらかの調子が...

どんなにどん底でも食べれる時って大丈夫だと思います。 先日お医者さんに胃腸の調子が悪いと相談しに行ったら、機能性ディスペプシアだろうといまれました。 今年は痔で悩む時期もあって、食べることを楽しめない時期が多かったです。 メンタルと消化器官は繋がりが案外強くて、どちらかの調子が傾くと一気にダメになってしまいます。 本当にひどい時は、喉に何も通らなくなってしまうのです。 美味しく食べることを楽しめるって、幸せなことだなと感じます。 We should eat to live. Delicious food gives us the power to move forward.

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2023/12/08

生きてく中で絶対に必要な「食べる」ということ。 日常の中でいつもと違う何かが起きた時、食を通して寄り添い寄り添ってくれることで少しずつ満たされていく、「食」ってそんな力があることを再確認できる本。

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2023/11/08

苦しみを一緒に乗り越えてくれる人と、苦しみを預けて縋ってしまえる人は、自分にとって、どちらも優しい人に見える。でも縋ってしまう方は、自分の苦しみに向き合わない分、狡いことをしている事になる。 食べる事は生活で、生きること。だからその事によっていろいろな事が上書き更新されていく。...

苦しみを一緒に乗り越えてくれる人と、苦しみを預けて縋ってしまえる人は、自分にとって、どちらも優しい人に見える。でも縋ってしまう方は、自分の苦しみに向き合わない分、狡いことをしている事になる。 食べる事は生活で、生きること。だからその事によっていろいろな事が上書き更新されていく。 でも味覚は、記憶。しかもダイレクトに想い出とむすびつている分、更新されずに残り続ける。 「いっそ官能的なくらい不健康で、頭が悪くなりそうなおいしさ」のピザは、夫婦関係の隙間にサラッと入ってくる不倫の味だろうか。 ここでの不倫は恋ではない。 恋になると不倫という呼び名は他人からのものになる。 日常の食事と特別な場所の食事は、記憶のされ方が違う。美味しかったという感覚しか残らないものと、忘れられない一品はどちらにもある。 母の味として覚えている料理はあるけれど、案外少ない。 自分で生きることを否定してしまうような喪失。その事を回復させるのに寝る事と食べる事は根本的な事だと思う。しかし、そこには信頼できる人との関係がどうしても必要である。 人と人との関係は案外ずれたまま上手くいったりする。それは自分にないものを相手の中に見つけ、それが自分にとって尊敬できる時に起こる。そういう関係は、ぴったり同じ感じの関係より深いと言えるのかもしれない。 食べるという事が人の関係と深く結びついていることを感じさせてくれる物語たちだった。 自分は今、美味しいと思えるけど美味しいものを食べたいと思えない。睡眠は取れるけど、目が覚めた瞬間、いろいろ思いを巡らせ、その後は眠れない。 オムライス、ピザ、湯麺、たちじゅう、レフ・ブロンドは一人で食べる事ができない。 大切な人と、一緒にこれらのものを食べる時がおとずれたら、生きるという形がまた変わるだろうと思う。 そういえば、兵庫県に行ったデイユースは物語のように、夢のような世界だった。楽しかったなー。

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2023/12/30
  • ネタバレ

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食の話というよりは 食事を用いて、食事を通して 人間が人が生活をするうえで 思っていることを代弁してくれているような お話だった。 とくに、印象に残った最後のフレーズが 一番心にぐっときた。 別にクレイジーだなとか 面倒だなと思って料理を作っているわけではない。 それでも、作っているときや 買い物をするときは自分が食べたい物よりも 家族の顔が浮かぶ。 喜んでくれるかなとか、 野菜嫌いだけどこうやって使ったらとか 柔らかい物よりもう少し硬い物も、 昨日は肉だったから今日は魚がいいかな 朝ご飯にフルーツとかまた出してみようかな そんなことを考えながら作ってみる。 美味しいよが聞こえると それを少し頻度を多くして出してみると 飽きた、なんて言われる。 前好きだったよなとか思って出すと 別に好きじゃないとか言われる。笑 たしかに毎日、クレイジーな事 しているのかもしれない。 それでも料理はその人の事を思って作る これに変わりはないし 嫌だなとは今のところ思ってない笑 誕生日に自分の好きな料理を作ってくれたり 試験の前にとんかつを作ってくれたり 父が珍しく作ってくれたカレーだったり 料理って、愛情の表しだと思うし 料理は誰かを励ますことになってる時もある。 この本はそれを再確認できた本。

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