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サガレン の商品レビュー

3.7

31件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2021/05/16

サガレンってどういう意味なんだろうと思ったら、樺太/サハリンをそう呼んでいたとは! 本の後半は宮沢賢治をテーマにサハリンを旅しているけれど、宮沢賢治に興味あるかどうか以前に、そもそも作品だってほとんどまったく読んだことない身としては(『注文の多い料理店』は読んだような気がする・・...

サガレンってどういう意味なんだろうと思ったら、樺太/サハリンをそう呼んでいたとは! 本の後半は宮沢賢治をテーマにサハリンを旅しているけれど、宮沢賢治に興味あるかどうか以前に、そもそも作品だってほとんどまったく読んだことない身としては(『注文の多い料理店』は読んだような気がする・・・)、もっと普通にサハリンの話しとかもっと写真載せてくれればいいのに、とか思ってしまった。

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2021/05/10

旅行記かと思いきや、少し趣向が違った。前半は林芙美子、後半は宮沢賢治の樺太紀行を交えての構成。 もっと樺太の現状が知りたかったので星3つ。

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2021/04/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一部では、林芙美子や北原白秋の旅行記を交えながら、編集者との寝台急行の旅がユーモラスに描かれる。第二部では、紀行文よりも宮沢賢治の詩の丁寧な読み解きに重点が置かれ、賢治が妹の死を受け入れるまでに心象の世界がどう変化したかが分かる。「青森挽歌」と「宗谷挽歌」には大きな動揺や信仰のゆらぎが感じられるのに対して、「オホーツク挽歌」には明るくて穏やかな雰囲気が漂い、信仰も確固としたものになっている。5日間の樺太旅行で、賢治は妹の死の悲しみを乗り越えたのかもしれない。チェーホフと賢治が同じルートで旅していたことが分かった時には、感動で震えた。

Posted byブクログ

2021/03/28

 書名のサガレンとは、サハリンのことだそうだ。樺太以外の呼び名を知らなかった。旧日本領時代の遺構もわずかに残っているその地に、軽い鉄道ファンである作者が鉄道に乗りに訪れた紀行である。  現地の雰囲気、遺構、風景、ガイドさんとの交流、そして鉄道車内の同行編集者との雑談、など阿房列車...

 書名のサガレンとは、サハリンのことだそうだ。樺太以外の呼び名を知らなかった。旧日本領時代の遺構もわずかに残っているその地に、軽い鉄道ファンである作者が鉄道に乗りに訪れた紀行である。  現地の雰囲気、遺構、風景、ガイドさんとの交流、そして鉄道車内の同行編集者との雑談、など阿房列車を少し思い起こす。  作者は2度にわたって訪れ、2回目は阿房列車ではなく、宮沢賢治の追憶または評論である。宮沢賢治は、戦前に樺太で列車に乗っているそうだ。極北の地と宮沢賢治の暗さは通じるものがあるが、それは阿房列車には似合わないと思う。  でも、それが悪いとは言えない。梯久美子の阿房列車が出発したばかりなのだ。その行く先を楽しみにしたい。

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2021/02/19

大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家で札幌在住 鉄オタの作者による知られざるサハリン紀行。 文豪チェーコフのサハリン流刑地調査、 就活支援活動のために樺太を訪れた宮沢賢治 の旅行行程と「銀河鉄道の夜」関係性などが面白い。 宗谷岬からわずか43キロなのに時差が2時間 近くて遠いサハ...

大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家で札幌在住 鉄オタの作者による知られざるサハリン紀行。 文豪チェーコフのサハリン流刑地調査、 就活支援活動のために樺太を訪れた宮沢賢治 の旅行行程と「銀河鉄道の夜」関係性などが面白い。 宗谷岬からわずか43キロなのに時差が2時間 近くて遠いサハリンに興味が。

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2020/12/04

ノンフィクション作家が樺太(旧名サガレン)を旅する。一度目は廃線跡を探す鉄道の旅、そして二度目はかつて同地を訪れた宮沢賢治の足跡を辿る旅。二つの旅を通じて樺太の近代の時の移り変わりを感じれる。

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2020/11/26

第1部は編集者と二人で行く鉄オタの旅行記,第2部は宮沢賢治とチェーホフの足跡をたどりながらの考察のような感じで紀行文というより宮沢賢治の妹への思いを読み解いたもの.写真も載っているがもう少しあればもっと分かりやすかったと思う.

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2021/01/09

ノンフィクション大賞ノミネート作という事で読んでみました。女帝小池百合子だけはどうしても興味湧かなくて読んでいませんが、それ以外は全部読みました。 サガレンとはサハリンの昔の言い方らしいです。そもそもサハリンにさほどの興味を持ったことは無いのですが、紀行文はとても好きなので楽しん...

ノンフィクション大賞ノミネート作という事で読んでみました。女帝小池百合子だけはどうしても興味湧かなくて読んでいませんが、それ以外は全部読みました。 サガレンとはサハリンの昔の言い方らしいです。そもそもサハリンにさほどの興味を持ったことは無いのですが、紀行文はとても好きなので楽しんで読みました。宮沢賢治の辿った道を追う等本好きににとっては興味深い内容です。

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2020/11/10

サハリン、あるいは樺太。 日本人にとっては、離島と呼ぶには大きすぎ、北海道というにはインディペンデントすぎる。 アイヌ文化に関心があればもちろん目を向けたくなるが、先住民としてはギリヤーク(ニブフ)の文化圏。 ギリヤーク、と言えば村上春樹を思い出す人ももちろんいるだろう。 そう...

サハリン、あるいは樺太。 日本人にとっては、離島と呼ぶには大きすぎ、北海道というにはインディペンデントすぎる。 アイヌ文化に関心があればもちろん目を向けたくなるが、先住民としてはギリヤーク(ニブフ)の文化圏。 ギリヤーク、と言えば村上春樹を思い出す人ももちろんいるだろう。 そう、「かわいそうなギリヤーク人」。 日本の地図で見ると、ロシアにも我が国にも色分けされていない国境未確定の地であること。 そして、日本にとって極めて重要な(重要になりかけた)産油地であること。 戦前の貴重な戦略拠点だったことはもちろん、ついこの間までも日本の大手商社と環境団体が開発を巡って戦っていたような。 そして、そんな地政学的事情をさておいても、宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」を着想した地としても重要なのであった。 著者の梯さんは相変わらずのユーモアと精度で、サハリン夜行列車の旅、、、というもうそれだけで旅情お腹いっぱいレベルの紀行文とともに、妹を失い北を彷徨する賢治の軌跡を丁寧に辿っていく。 実際に鉄道に乗ったからこその斬新かつ説得力のある解釈で、従来の賢治文学に関する通説のいくつかを覆しつつ、妹の死と絶望、鉄道旅による賢治の魂の回復過程を感動的に描き出す。 夜行列車。のったことのある人には分かってもらえるだろう、あれはただの旅ではない。 闇夜を駆け抜けると異界にたどり着く、一種の冥界廻りにちかい感覚を乗客に引き起こす。 あの空気感を丸ごと再現しつつ、宮沢賢治のテーマをも掘り当ててしまう著者の力量につくづく感服。

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2021/01/10

観光地としては未だ荒らされておらず、我が国と極めて近く、歴史的にも深いつながりのある地、サガレン(サハリン/樺太)。今春『熱源』を読んで沈む思いもあるけれど、こうして宮沢賢治の足跡をたどり、ゆったりと鉄道の旅を楽しむのも一興だろう。呑み鉄を気取る身としては、ウオッカでもあおりなが...

観光地としては未だ荒らされておらず、我が国と極めて近く、歴史的にも深いつながりのある地、サガレン(サハリン/樺太)。今春『熱源』を読んで沈む思いもあるけれど、こうして宮沢賢治の足跡をたどり、ゆったりと鉄道の旅を楽しむのも一興だろう。呑み鉄を気取る身としては、ウオッカでもあおりながらボケーっと車窓を眺めて過ごしたい。って、ホントは著者の言葉を信じるならば、カフェやホテルで働く「きれいな脚をしていて、膝から下がとにかく長い」「思わず二度見してしまうような」「びっくりするような美人」を眺めて過ごしたい。「目が合ってもにこりともしない」なんて、ノープロブレム。実に薄っぺらなレビューだ。

Posted byブクログ