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結愛へ の商品レビュー

4.2

26件のお客様レビュー

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2024/09/19

この本を読んでから、事件に対する見方が180度変わった。ただ事件を非難しているだけの人程、手に取って読んでほしいと願う。 般若の「2018.3.2」のMVを見て、事件を再認識し、虐待死の有名な事件として知っていただけだった。なんとなく知っていた事件だなぁと思い、何も考えずに読み始...

この本を読んでから、事件に対する見方が180度変わった。ただ事件を非難しているだけの人程、手に取って読んでほしいと願う。 般若の「2018.3.2」のMVを見て、事件を再認識し、虐待死の有名な事件として知っていただけだった。なんとなく知っていた事件だなぁと思い、何も考えずに読み始めてしまった。読みながら涙が止まらなかった。 SNSで[他人の生活]を簡単に覗けてしまう今の時代こそ、「自分の子供はこうであってほしい」という両親の呪いに苦しめられる結愛ちゃんのような子が、たまたま今見えてないだけで、私達が思ってるよりずっと近くにいるのかもしれない。 子どもへの教育が思わぬ形で虐待にもなるし、自分の過去や、自分の両親に対して精神的な決別が出来ていないと、こうも次の世代にも遺恨を残してしまうのか、とかなり考えさせられる本だった。船戸雄大さんの遺恨が、まざまざと船戸優里さんや結愛ちゃんに降り掛かっていているようで、本当に読むのが辛かった。 残酷ではあるけれど、他人を思い通りに動かすには、支配をすることが 手頃で簡単な方法なんだと痛感した。そんな残酷な方法だから、代償として人を壊してしまうし、次の世代にも呪いとして残り続けてしまう。 どんな事があっても「相手を支配しないこと」を肝に銘じておきたい。 本にして伝えてくれた優里さんの勇気に胸が打たれたし、「本を読むことが好きになった」と書かれていた所を読んで、勝手に少しだけ安心してしまった。 どうか、優里さんが安心感をもって、好きな本を沢山読んでいられますように。

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2024/07/31

船戸優里さんが、夫に対する違和感を覚えたときから、娘さんを亡くしてしまうまでの一連の出来事やその時に感じていたことが書かれています。 彼女も親として加害者であり、同時に夫からのDVの被害者だったようです。そのような立場から綴られた文章からは、家庭内で封鎖され、心理的なコントロー...

船戸優里さんが、夫に対する違和感を覚えたときから、娘さんを亡くしてしまうまでの一連の出来事やその時に感じていたことが書かれています。 彼女も親として加害者であり、同時に夫からのDVの被害者だったようです。そのような立場から綴られた文章からは、家庭内で封鎖され、心理的なコントロールを失っていく人間の心理状態やその変遷を知ることができました。DVや子どもの虐待などの問題をより身近に捉えることができました。

Posted byブクログ

2024/06/01

心理的虐待によって人がどのように変わってしまうのかが分かる。事実を知るということが、こんなにも苦しいものかとやるせない気持ちになった。しかし、子育て世代にはぜひ読んでもらいたいとも思う。今でも子への虐待がニュースになる世の中が終わるためにも。

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2024/04/21

子どもを愛する母親であっても、この本の母親と同じように、何かのきっかけで歯車が狂い、こういうことになる可能性はゼロではない。普通の人は児童虐待なんてありえないと思うかもしれないけど。人はそれだけ脆いし、弱いと思う。そんな危機感を持たせ、自分がしっかりしなきゃと気持ちが引き締まる本...

子どもを愛する母親であっても、この本の母親と同じように、何かのきっかけで歯車が狂い、こういうことになる可能性はゼロではない。普通の人は児童虐待なんてありえないと思うかもしれないけど。人はそれだけ脆いし、弱いと思う。そんな危機感を持たせ、自分がしっかりしなきゃと気持ちが引き締まる本です。

Posted byブクログ

2024/01/22

自らの経験と重ねられるのではないかと思い、この本を手に取った。 私も虐待によって行政からの保護を受けていた期間があり、現在はこうしてゆっくりと本を読むことができている。 自身の経験を中心に感想を述べたい。 筆者の精神状態には(私が言える立場ではないのだが)非常に共感する。父親の暴...

自らの経験と重ねられるのではないかと思い、この本を手に取った。 私も虐待によって行政からの保護を受けていた期間があり、現在はこうしてゆっくりと本を読むことができている。 自身の経験を中心に感想を述べたい。 筆者の精神状態には(私が言える立場ではないのだが)非常に共感する。父親の暴力や叱責に疑問を呈しても力や長い時間に渡る説教で丸め込まれてしまう。…そもそも疑問を呈することなど自殺行為に近いのだ…私自身もそう考える事が多々あったため、筆者の苦労、娘を守ろうとする努力が一文一文からひしひしと伝わってきた。 私が父親からの虐待を受けていた当時は母親の気持ちが分からず、この本に触れるまでもまだ少ししか分からないままであった。この本を読み、少し私の母の気持ちが分かったような気がする。自身の過去、現在の環境を振り返るきっかけをくれた筆者には感謝したいと思う。 この本が少しでも多くの人に読まれることを心から願っている。

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2023/11/11

これまで弁護士というものが何故、犯罪者の擁護をして味方になれるのかさっぱりわからなかった。 でもこの本を読んでみて、被告にとって心を開いて頼れる存在になり得ることもあるのだと思った。そしてただただ判決が気に入らない、罪の意識の薄さから控訴しているのではないということを知った。母親...

これまで弁護士というものが何故、犯罪者の擁護をして味方になれるのかさっぱりわからなかった。 でもこの本を読んでみて、被告にとって心を開いて頼れる存在になり得ることもあるのだと思った。そしてただただ判決が気に入らない、罪の意識の薄さから控訴しているのではないということを知った。母親の言い訳に聞こえる部分もあったけれど、母親も被害者であり、もっと社会全体でどうにかできなかったのか、小さな命がむごい虐待で消えずに済む方法はなかったのかを考えさせられた。 痛々しく悲しい本でした。

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2023/08/17

どうか多くの人に届きますように。 親である人だけではなく、行政の方、子どもと関わる仕事をする人、保護者と関わる人、全ての大人に届きますように。DVについてもこの本で関心を持ってほしい。

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2023/05/01

最初から最後まで涙が溢れて止まらなかった。目黒区虐待死事件の母による手記。母親はDV被害者でしかない。身体的暴力の有無に関係なく、DV加害者の言動はなぜこうも判を押したようにみな同じなのか。著者が児相や精神科医や警察に藁をもすがる思いで助けを求めているのに、支援者の看板をあげてい...

最初から最後まで涙が溢れて止まらなかった。目黒区虐待死事件の母による手記。母親はDV被害者でしかない。身体的暴力の有無に関係なく、DV加害者の言動はなぜこうも判を押したようにみな同じなのか。著者が児相や精神科医や警察に藁をもすがる思いで助けを求めているのに、支援者の看板をあげている機関が二次被害を追わせている。著者を救えなかった人達こそ、責任を追うべきではないのか。著者の回復、DVの法整備、被害者支援の充実、DVについての世間への正しい周知を、心から願う。

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2023/03/04

いろいろと考えさせられた。著者の人生を思うと、暗澹とした気持ちになった。 著者が香川に在住していた頃の児相職員や精神科医の発言や態度、関わりを聞くと、「支援者」ってなんだろうと思ってしまう。 確かに本人(著者)は罪を犯したけれど、同時に被害者でもある。 それは、夫からDVを受けて...

いろいろと考えさせられた。著者の人生を思うと、暗澹とした気持ちになった。 著者が香川に在住していた頃の児相職員や精神科医の発言や態度、関わりを聞くと、「支援者」ってなんだろうと思ってしまう。 確かに本人(著者)は罪を犯したけれど、同時に被害者でもある。 それは、夫からDVを受けてきたという側面もあるだろうが、私は行政が助け出すことができなかったという被害のほうが大きいのではないのかと思う。 だって本人は、頻繁にSOSを出してきたのだから。支援者たちの理解が深まるのを祈ることしかできない。

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2022/09/27

彼女を評価するのは非常に難しいのは、私にもわかる。 数ページにわたる心理学者の分析があったので、勉強になりました。 私の意見は、そう言うことも起こり得るとおもう。 そのひと言に尽きる。 いち母として、擁護も批判もしたくない。

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