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ネメシスの使者 の商品レビュー

4.1

83件のお客様レビュー

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2022/07/27

「どんでん返しの帝王」こと、中山七里ファンとなりいろいろな作品を読み進めていくと、どうしても犯人を模索してしまう。犯人ではなさそうに見せかけてこの人なんじゃないか…などと、どんでん返しを期待しつつ、それを見破りたい気持ちが勝り毎回勝負をかける。が、ことごとくかわされる。ましてやト...

「どんでん返しの帝王」こと、中山七里ファンとなりいろいろな作品を読み進めていくと、どうしても犯人を模索してしまう。犯人ではなさそうに見せかけてこの人なんじゃないか…などと、どんでん返しを期待しつつ、それを見破りたい気持ちが勝り毎回勝負をかける。が、ことごとくかわされる。ましてやトリックにおいては予測不能なところから燻ぶられるのも中山さんの作品の醍醐味だと思う。 毎回、中山さんの作品の中に心に残るフレーズが出てくる。 本作品にもいくつか出てきたが、今回一番深く届いたのは 「君の後ろにネメシスがいるのと同様、あの人はテミスを背中に負っている。」というフレーズであった。

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2022/07/07

またしても気持ち良くしてやられた。 ナイスどんでん。 中山七里さんはいつも見事にどんでん返しを仕掛けてくれる。 なかなか考えさせられる内容。 残虐な殺人を犯したのに死刑にならない犯人に、憤りや疑念を抱いたことは、ある。 加害者の家族にも責任があるだろうと思ったこともある。 しか...

またしても気持ち良くしてやられた。 ナイスどんでん。 中山七里さんはいつも見事にどんでん返しを仕掛けてくれる。 なかなか考えさせられる内容。 残虐な殺人を犯したのに死刑にならない犯人に、憤りや疑念を抱いたことは、ある。 加害者の家族にも責任があるだろうと思ったこともある。 しかし加害者家族に攻撃をするのはいかがなものか。 司法だけでは本当に正義は行なわれないのではないのか。 歪んだ正義感だが、正義を振り翳すときは気持ち良くなってしまうよね、人間は。 そんな司法への疑念と歪んだ正義について、鋭い指摘がいっぱい。それだけでも読みながらうーんと唸る。 意外な犯人、意外な犯行計画、最後には意外なキーパーソンの大変に意外な信条。 やってくれた。やられてしまった。 いつもありがとう中山七里さん。

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2022/06/25

残酷な犯行を行ったが死刑判決が下されなかった事件に対してネメシスの使者と名乗るものが現れ、被害者遺族に代わり私刑を執行する、と言う物語。 死刑制度の是非、仇討ちの是非について 現行の司法及びそこに携わる機関の欠陥、矛盾に着目した作品で、裁判官、警察、検事、弁護士、加害者及び被害...

残酷な犯行を行ったが死刑判決が下されなかった事件に対してネメシスの使者と名乗るものが現れ、被害者遺族に代わり私刑を執行する、と言う物語。 死刑制度の是非、仇討ちの是非について 現行の司法及びそこに携わる機関の欠陥、矛盾に着目した作品で、裁判官、警察、検事、弁護士、加害者及び被害者とその家族それぞれの立場から事件が語られる。 『裁判所とは社会の秩序を維持するための機関であり、被害者遺族、市民の鬱憤を晴らす場ではない』 『市民感情と乖離した判決が下された場合にそれを皮切りにあらたな犯罪が起きてしまう』 『組織にとって問題を解決するよりも排除する方が手っ取り早い』 『死刑を執行してくれればいつまでも苦しまなくて済んだのに』 『残酷な犯罪を犯しても死刑にならない事は犯罪抑止の低下につながるか』 『死刑判決を受けた被告は冤罪ではなかったか』 『死刑が最も重く、社会秩序の維持に役立つ刑なのか』

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2022/05/24

凶悪な殺人犯が死刑を免れ、その加害者の親族が報復の様な形で殺される。死刑制度の是非を各登場人物が終始論じる中で、読み手にも一考を訴えているかの様。 重厚なテーマとは別に謎解きとしても予想を覆す展開の連続で、最後まで飽きる事なく読み切れた。伏線の張り方、回収の仕方もさりげなく、ソツ...

凶悪な殺人犯が死刑を免れ、その加害者の親族が報復の様な形で殺される。死刑制度の是非を各登場人物が終始論じる中で、読み手にも一考を訴えているかの様。 重厚なテーマとは別に謎解きとしても予想を覆す展開の連続で、最後まで飽きる事なく読み切れた。伏線の張り方、回収の仕方もさりげなく、ソツがない。

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2022/04/14

最後の最後まで息をつかせぬ展開でした 司法システムと死刑制度、正解の無い問いに考えさせられる。 自分自身もし裁判員に任命されたとしたら…そんなことも考えてしまいました 続けて他の本も読みたくなりました

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2022/04/13

ホント毎回驚かされる。 まだその先があったか!と。 それぞれの視点で語られる内容が、最終的に繋がった瞬間には思わずため息が出た。 “驚きの連続”を体験させてくれる傑作だった。 死刑制度の在り方を問う内容と極刑の意味合いについて考えさせるストーリー。 もはや寒気すら覚える。

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2022/02/17

内容(「BOOK」データベースより) 死刑判決を免れた殺人犯たちの家族が、次々に殺される事件が起きた―。現場に残されていたのは、ギリシア神話に登場する「義憤」の女神を意味する「ネメシス」という血文字。事件は遺族による加害者家族への復讐か、それとも司法に対する挑戦か?司法システムと...

内容(「BOOK」データベースより) 死刑判決を免れた殺人犯たちの家族が、次々に殺される事件が起きた―。現場に残されていたのは、ギリシア神話に登場する「義憤」の女神を意味する「ネメシス」という血文字。事件は遺族による加害者家族への復讐か、それとも司法に対する挑戦か?司法システムと死刑制度を正面から取り上げた社会派ミステリ。

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2022/01/26

この類の作品は正解がないから本当に難しい。 でも、考えなければならないテーマでもある。 内容とは関係ないが、 少し堅苦しい文章表現を用いる作品だなと。こういうテーマだからあえてなのかわからないが、リアリティに欠ける印象が残った。

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2022/01/20

死刑制度の是非を考えさせられる社会派ミステリー。 重いテーマにもかかわらず、相変わらずの読みやすさと面白さ。 そして、もはや定番となった作品の垣根を越えて登場してくる面々の名を目にするたび、馴染みのお肉屋さんでコロッケ1枚サービスしてもらった時のようなプチ幸福感は健在。 凡人の...

死刑制度の是非を考えさせられる社会派ミステリー。 重いテーマにもかかわらず、相変わらずの読みやすさと面白さ。 そして、もはや定番となった作品の垣根を越えて登場してくる面々の名を目にするたび、馴染みのお肉屋さんでコロッケ1枚サービスしてもらった時のようなプチ幸福感は健在。 凡人の私には犯人を見抜くことができませんでした。

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2022/01/07

ギリシャ神話の女神、人が働く無礼に対する神の怒りを擬人化した義憤の女神名乗る殺人鬼。裁判で死刑を免れた殺人者の家族が殺される。

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