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ネメシスの使者 の商品レビュー

4.1

84件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    1

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2021/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テミスの剣の対になる物語。 渡瀬警部と岬検事というドリームタッグ! キャラ的には最高なんだけど、事件の凄惨さも、謎解き具合も、どんでん返し感も、もう少し求めてしまう。犯人逮捕後からの流れがなんとなく見え隠れしてしまうだけに…。 でもまた、このメンバーで事件解決するとこ見たいな。 余談だが、私には賢い糸鋸警部と御剣検事が重なる…。

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2021/05/29

重いテーマだけど一気に読んでしまった。犯人探しではなく、背景にある社会問題と人間の心理が書かれている。 SNSでよく見かける無責任な叩きや人の声が加害者家族だけでなく被害者家族の人生も変えてしまう。司法の不完全さについても憤りを感じている人は多いことだろう。 途中に挟まれた謎のエ...

重いテーマだけど一気に読んでしまった。犯人探しではなく、背景にある社会問題と人間の心理が書かれている。 SNSでよく見かける無責任な叩きや人の声が加害者家族だけでなく被害者家族の人生も変えてしまう。司法の不完全さについても憤りを感じている人は多いことだろう。 途中に挟まれた謎のエピソードが最後に繋がるのも楽しかった。

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2021/04/14

珍しく動機も犯人もすぐにわかった。 2人以上殺めたら死刑。 では1人ならいいのか? 2人以上殺めた犯人に殺された遺族と 1人だけの遺族だって同じ思いをしてるのに… もういっそうのこと、 1人でも人を殺したら死刑でいいんじゃないか。 もちろん冤罪は怖いけど。 遺族には 犯人には...

珍しく動機も犯人もすぐにわかった。 2人以上殺めたら死刑。 では1人ならいいのか? 2人以上殺めた犯人に殺された遺族と 1人だけの遺族だって同じ思いをしてるのに… もういっそうのこと、 1人でも人を殺したら死刑でいいんじゃないか。 もちろん冤罪は怖いけど。 遺族には 犯人には死刑になってこの世から消えてもらい 気持ち新たに(もちろん被害者のことを忘れる訳では無いけど)違う人生を送って欲しい。 刑務所に入れられた犯人のことをずっと恨みながら生きるのは嫌だろう。 って思うのだが。

Posted byブクログ

2021/03/10

ネメシスとはギリシャ神話に出てくる女神の名で、過剰な自信や傲慢さから神を冒涜し侮辱する人間への、神の怒りとその罪に対する罰を擬人化したものである。意味は『義憤=不公正なことに対する怒り』であり、この本の中では『個人的なものではなく、公的なものに対する強い抗議』として捉えられている...

ネメシスとはギリシャ神話に出てくる女神の名で、過剰な自信や傲慢さから神を冒涜し侮辱する人間への、神の怒りとその罪に対する罰を擬人化したものである。意味は『義憤=不公正なことに対する怒り』であり、この本の中では『個人的なものではなく、公的なものに対する強い抗議』として捉えられている。 過去に起こった殺人事件の加害者の家族が、埼玉と千葉で連続して殺された。手口は当時の事件と同様の方法で、犯行現場には血文字で『ネメシス』と残されていた。当時の事件の加害者本人は現在刑務所に服役中だが、どの事件も自分勝手な動機からの犯行で、当人たちからは反省や後悔をも感じられず、死刑になってしかるべき事件だと思われていた。それらの判決を死刑としなかった渋沢判事は、その後死刑反対派の温情判事として知られるようになる。 連続殺人犯はネメシスの使者として、神に成り代わり復讐をしているのか。 それともこれらの判決を不当なものとする義憤からの司法制度へのテロ行為なのか。 中山七里の本はこれで3冊目。再び渡瀬と古手川が出てくる。渡瀬が好きだからうれしくなった。 この人の小説は、なぜか読むのに時間がかかる。なかなかエンジンがかからないという感じだろうか。 でもラストは圧巻だった。予想をはるかに超え、そして更に追い打ちをかけるようにまた予想を覆す。 読み終えた後に呆然としたのは、犯人が誰だとか、動機はなんだとかそんなことじゃない。 仇討ち話が大好きで、死刑制度にこだわり続ける人が多いこの国。わたしもその一人だった。だって、もし自分の大切な人が殺されたとして、そしてその殺人者が死刑にならずにのうのうと刑務所の中で生き長らえると考えたら、きっと耐えられないと思った。だから被害者の近親者のためにも死刑は廃止すべきではないと信じていた。 でもこれを読んでから考え方が変わった。あんな風に思うこともできるのだと。 これを読んだ今は、存続と廃止のどちらを自分が選ぶのかよく分からなくなった。

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2021/02/15

中山七里さんの小説は、初めて読みました。 私の好きな刑事もの?でした。でも、検察とか、死刑判決とかそういうことがメインなので、いつも読んでいる犯人・被害者・刑事という登場人物と少し観点が違ってそれも楽しめました。

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2020/11/27

七里氏の「ギリシア神話」シリーズ(と勝手に命名(^ ^;) 殺人事件が起こり、現場に残された 犯人からのメッセージと思われる文字。 埼玉県警が懸命に捜査をするも、それをあざ笑うかのごとく 第二の殺人が千葉で発生。 現場には、やはり同じメッセージが。 二つの事件に共通する意外な...

七里氏の「ギリシア神話」シリーズ(と勝手に命名(^ ^;) 殺人事件が起こり、現場に残された 犯人からのメッセージと思われる文字。 埼玉県警が懸命に捜査をするも、それをあざ笑うかのごとく 第二の殺人が千葉で発生。 現場には、やはり同じメッセージが。 二つの事件に共通する意外な人物。 死刑廃止・存置を大きなテーマに据え、 骨太で重厚なドラマが進む。 例によって七里氏作品ではおなじみのキャラクターが、 要所要所で多数カメオ出演(^ ^ 知らなくても読むのに不都合は無いが、 知っている人は思わずニヤリとする粋な出方(^ ^ ミステリなので、細かいことは書けませんが... 「どんでん返しの帝王」と呼ばれるだけのことはある、 とだけは書いておきたい(^ ^ ホンマにびっくりした(^ ^;

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2020/11/16

死刑廃止論・被害者家族や加害者家族の苦しみ、といったとても重いテーマを扱いながら、中山七里さんらしいどんでん返しであっと思わせる。 この本の中では常に被害者と加害者がせめぎ合っている。読者の立場からは客観的に見ることができても、当事者となったらどう思うんだろう、と心は揺れる。

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2020/11/03

ネメシス ギリシャ神話に登場する義憤を表す神らしい、そのネメシスの名を名乗る連続殺人が起こる、殺されたのは殺人を犯し死刑判決を免れた犯人の家族。 テーマとして死刑制度の存廃論、岬洋介シリーズの父岬恭平次席検事とテミスの剣から埼玉県警の渡瀬、古手川が登場します。 死刑がいいか悪い...

ネメシス ギリシャ神話に登場する義憤を表す神らしい、そのネメシスの名を名乗る連続殺人が起こる、殺されたのは殺人を犯し死刑判決を免れた犯人の家族。 テーマとして死刑制度の存廃論、岬洋介シリーズの父岬恭平次席検事とテミスの剣から埼玉県警の渡瀬、古手川が登場します。 死刑がいいか悪いかは別として最後に語られる「死刑より過酷なのは普通の人として生きられなくなる懲役刑」これはまったく同意できないなあ、渋沢判事の伏線回収がこれはちょっと残念。 でもいつものように濃いテーマをさくさく読ませてくれるます、ちゃんとどんでん返しもありますよ^_^ そういえば中山七里で岬洋介シリーズだけまったく読んでないけど、今作での出来事が岬恭平次席検事が息子に対して感じた無力感と同じ感覚と描かれていたが興味持って読めそう。

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2020/10/09

久しぶりの中山七里さん。 …ラストになって、あぁ!中山七里さんはこうだった!と嬉しくなってワクワクしながら読んだ。 登場人物も懐かしい名前がいくつも。 死刑の是非をテーマにした本は色々あるけど、どんな切り口からでも難しい。結局、誰も犯罪を犯さなければいいんだけど、それこそ絵空事...

久しぶりの中山七里さん。 …ラストになって、あぁ!中山七里さんはこうだった!と嬉しくなってワクワクしながら読んだ。 登場人物も懐かしい名前がいくつも。 死刑の是非をテーマにした本は色々あるけど、どんな切り口からでも難しい。結局、誰も犯罪を犯さなければいいんだけど、それこそ絵空事。

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2020/09/06

久しぶりに七里さんの作品を読んだが、渡瀬刑事の過去作品での様子を思い出しつつ、闘う君の唄をの主人公の状況を思い出しつつ、被害者家族と加害者家族の両方の状況に思いを馳せながら読んでいった 犯人の目星は当たっていた…でも、ほんとの目的にはびっくりで、さすが七里さんの作品だと、最後...

久しぶりに七里さんの作品を読んだが、渡瀬刑事の過去作品での様子を思い出しつつ、闘う君の唄をの主人公の状況を思い出しつつ、被害者家族と加害者家族の両方の状況に思いを馳せながら読んでいった 犯人の目星は当たっていた…でも、ほんとの目的にはびっくりで、さすが七里さんの作品だと、最後の一行まで気が抜けず読みきった!

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