丸の内魔法少女ミラクリーナ の商品レビュー
各4話で構成されている。 コンビニ人間書いた人だと思い手に取りました。 世にも奇妙な物語感があり楽しめた。 中には読んでいて笑ってしまう所もあった。
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著者の作品は「コンビニ人間」以来だが、その不思議な世界観は正に村田ワールドなのだろうか。4編の短編だが女性のサガあるいは人間のサガとも言えるのだろうか、今こそ人間の本来を取り戻そうと訴えているようである。何だかこの著者には興味を抱いてきた、別の作品も読んでみたくなった。
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4つの短編小説。 コンビニ人間書いた人だ!と思って読んだ。コンビニ人間は社会で普通の人間を演じる主人公が印象的だった。 1つ目の丸の内魔法少女ミラクリーナも、キャラクターになりきることで社会に適応している。違うのは、ミラクリーナの方が快活で、喜んで演じることを受け入れていること...
4つの短編小説。 コンビニ人間書いた人だ!と思って読んだ。コンビニ人間は社会で普通の人間を演じる主人公が印象的だった。 1つ目の丸の内魔法少女ミラクリーナも、キャラクターになりきることで社会に適応している。違うのは、ミラクリーナの方が快活で、喜んで演じることを受け入れていることだ。 最後の変容は、私が若すぎて共感できなかった。年配の人ってそんなふうに感じることがあるのかーおぞましいな、なんて思った。20年後に読んだらちょうど良いかもしれない。
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全部面白かったです。割と優しめだなと思ってたら最後には狂気の世界に連れて行かれた。 1話目は魔法少女と親友のモラハラ彼氏の組み合わせが、ポップだけど醜くて。最後はスッキリ終わって良かった。 2話目は初恋の幻想を壊すための監禁だったと。やり方はちょっと非常識だけど、これも最後スッキリしてしまった。 3話目は性別のない思春期を過ごさせられる世界で、怖いところもあるけど、素敵な話だった。モラトリアムな雰囲気もあるので、トーマの心臓を連想しました。 最後の話はエクスタシーと怒りのない世界に取り残された主人公が、結局は飲み込まれていくんですけど、望んでそうなっているでしょうね。望まない五十川さんは決して伝染しないだろうことが、どちらが幸せなのかな。 途中から読んでて怒涛の勢いに流されていくように感じて、これがまみまぬんでらってるってことかも、と思いました。
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楽しかった☆ 最初のミラクリーナは声出して笑ってしまった。 今まで読んだ村田さんの作品に比べると明るく軽やかな印象。 どっから思いつくんやろ、って設定やのに普通にこんな人おるかもっていっつも思ってしまう。 無性教室が好き。みんなまっすぐで素敵。
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面白かったー!あっと言うまによめた。 1番『変容』が好き。あり得なくもないけど、ぶっ飛んでる、このバランスがいつも素晴らしい。
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SNSで見かけて気になっていた本。村田沙耶香さんといえば、私の中では「殺人出産」が度肝を抜かれたんだけど……コレもすごい(笑) 四編からなる短編集なんだけど、個人的には最初のミラクリーナと最後の変容が大好き。やばい、なもむ……(笑) ミラクリーナは村田さんにしてはスタンダードな気持ちのいいわかりやすい話。もう、ネタでしかない(笑)マジカルレイミー(男)の登場からもう笑うしかない。ラストがまた良い。こういう生き方は素敵だと思う。 変容は、なんかわかる。五十川さん、好きだな(笑)なもむ〜。性格のトレンド、あるよね。 てか、大前提としてセックスがない世界で、なおかつ怒りまで無くなるとかもうすごい。 後の二つは村田さんらしいお話。キレイな気持ち悪さ。ほんと、この人の脳内不思議すぎる。よくこんな設定思いつくなー。
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全部独特で面白い短編集。 最後の変容という短編が1番好きだし、性格のスタンダードタイプはなんとなく分かる気がする
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■「丸の内魔法少女ミラクリーナ」 「執着の主観。」DV彼氏やヒモ男と別れられない女性にいくら他人が客観的な理由を並べて「そんなやつ別れなよ」と言っても絶対に別れない。結局は当人の心の中で圧倒的に許容できない”何か”が判明して、プツっと糸切れないかぎりは無理。”何か”は当人しかわからないし、わからないままならそのままその男と一生を終える。 ■「秘密の花園」 「強制的自己幻想破壊法。」昔から好きだった”あこがれの人”が時間を経て脳内ブラッシュアップされて完全体に仕上がってしまってどうしようもなくなったので、現時点のリアルワールドの”あこがれの人”を使って「あ、私の頭の中にいた人は現実にはいないんだ」と自分の幻想を強制的破壊する荒療治のはなし。 ■「無性教室」 「性別の無い世界で愛は成立するか。」強制的に性別を秘匿する共同生活の中で相手の性別がわからなくても性欲は生まれるのか。そして、性別を超えて性欲が生じるならそれは愛なのか。 ■「変容」 「世界に取り残されたと思っても、いつかは自分も社会の”流れ”に感染する。」最初は「最近の子の言っていることはよくわからない」と思っていたら、自分と同じ世代の身近な家族まで同じような感じになっていて、自分が世界から取り残されたと思って孤独感に襲われるが、気づいた時にはいずれ自分も変わってしまっている。
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