村に火をつけ、白痴になれ の商品レビュー
伊藤野枝、「風よあらしよ」のあの野枝について栗原康がタイトルでもわかるように独特の感性と愛情?で描いたものだ。 「風よあらしよ」の感想で瀬戸内寂聴のことを書いたが、それから記憶を辿って、実はこの本を真っ先に読んでいたことが蘇り、またダンボール箱を引っ張り出して再読した。 伝記物を...
伊藤野枝、「風よあらしよ」のあの野枝について栗原康がタイトルでもわかるように独特の感性と愛情?で描いたものだ。 「風よあらしよ」の感想で瀬戸内寂聴のことを書いたが、それから記憶を辿って、実はこの本を真っ先に読んでいたことが蘇り、またダンボール箱を引っ張り出して再読した。 伝記物をこのような文章で書けるのは栗原康ただ一人だと思う。ぜひ読んでみてはどうでしょうか?
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私は伊藤野枝も大杉栄も、名前と、なにかの活動家であることしか知りませんでした。帯と粗筋に興味をひかれたので手にとりました。 が、読みきれませんでした。文章はさくさく進めますが、伊藤野枝に対しての不快感がどんどん大きくなったからです。 このひとたちに家を貸していた方々、宿を貸して刃...
私は伊藤野枝も大杉栄も、名前と、なにかの活動家であることしか知りませんでした。帯と粗筋に興味をひかれたので手にとりました。 が、読みきれませんでした。文章はさくさく進めますが、伊藤野枝に対しての不快感がどんどん大きくなったからです。 このひとたちに家を貸していた方々、宿を貸して刃傷沙汰起こされた方々、孫の面倒を押しつけられたお母様、何度もお金をせびられた親戚や妹さん、、、このひとが「やりたいことやる」を貫けたのは、周りに多大なる迷惑をかけたからでしょう。 女性解放というより、自分がやりたくなかっただけでしょ。と、いうのが、彼女を知らないまま三分の二まで読んで挫折した私の感想です。 やりたいことやる人より、やりたくないこともやる人のほうが格好いいと思ってるので、この本で描かれた伊藤野枝と相性悪かったなと思います。
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評伝というか、伊藤野枝をテーマにした随筆集? 「おじさん構文」っぽい文章。野枝たちのことを語ったあと、「つまり○○だ」と断ずる、そのつまりは本当にそうなのか? なんとなく無責任な書きっぷりで好きになれなかった。
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猛烈にパワフルに生きた伊藤野枝。 欲望に忠実に男を好きになり、お金がなかったらもらい、やりたい活動をしてできなくなったらやめる。 やりたいようにわがままに生きる。 そんな野枝の生き方そのものがいかなる権威や強固な秩序も否定する無政府主義を体現してることがよくわかった。 あまりには...
猛烈にパワフルに生きた伊藤野枝。 欲望に忠実に男を好きになり、お金がなかったらもらい、やりたい活動をしてできなくなったらやめる。 やりたいようにわがままに生きる。 そんな野枝の生き方そのものがいかなる権威や強固な秩序も否定する無政府主義を体現してることがよくわかった。 あまりにはちゃめちゃなのでこんな風に生きたいとは流石に思わないが(全然参考にならない)、こんなにはちゃめちゃに生きた女性がいたという事実にはなかなかに元気付けられる。 好きなんだからセックスして何が悪い!っていいな。 筆者の文体も野枝のはちゃめちゃさを加速させる効果があってノリノリで面白かった。 香港へ行く機内で超サクサク読めた。
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伊藤野枝についてきちんと知らなかったので、この本で得た情報は多いのだが、著者の書き方のスタイルが好きになれない。説明の中に、短い言葉で著者の感想が入るのだが、それが揶揄しているように感じてしまう。著者は野枝の大ファンと書いているので、共感していることを示そうとしているのだろうが逆...
伊藤野枝についてきちんと知らなかったので、この本で得た情報は多いのだが、著者の書き方のスタイルが好きになれない。説明の中に、短い言葉で著者の感想が入るのだが、それが揶揄しているように感じてしまう。著者は野枝の大ファンと書いているので、共感していることを示そうとしているのだろうが逆効果だと思う。女性解放や労働者問題に真剣に向き合った野枝だが、この本では自由奔放さが強調され、面白おかしく描かれてしまっているのが残念だ。
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驚くような文章を書く。褒めてはいない。 1910年代に婦人解放を論じ23年に甘粕事件で惨殺された伊藤野枝を書いた本。
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伊藤野枝…強烈なキャラクター…。自分の思いを実行する行動力がすごすぎる。実際にこういう人がいたんだな! 奔放な人の子どもは苦労したのでは…と思ってしまうが、評伝としてはおもしろかった。 野枝さんの子どもたちのその後が気になる…。
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難しい漢字が使われているのに、簡単な漢字が平仮名で書かれているため、最初は読みにくく感じました。また、伊藤野枝に共感するあまり、かなり癖の強い文体になってしまっており、その主体的な感情にうまく馴染めないまま、読み終わってしまいました。ただ、伊藤野枝の生き方を知ることができて良かっ...
難しい漢字が使われているのに、簡単な漢字が平仮名で書かれているため、最初は読みにくく感じました。また、伊藤野枝に共感するあまり、かなり癖の強い文体になってしまっており、その主体的な感情にうまく馴染めないまま、読み終わってしまいました。ただ、伊藤野枝の生き方を知ることができて良かったです。
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金子文子の本が面白かったため、同じような境遇を辿った伊藤野枝にも興味を持ち読み始めた。 本人の波瀾万丈の人生と著者の独特な表現も相まって特殊な本だなという印象。 しかしそのクセが自分にはダメだった。 結婚制度を否定し女性の権利のために戦った主張はとても先進的で戦前にこのような人が...
金子文子の本が面白かったため、同じような境遇を辿った伊藤野枝にも興味を持ち読み始めた。 本人の波瀾万丈の人生と著者の独特な表現も相まって特殊な本だなという印象。 しかしそのクセが自分にはダメだった。 結婚制度を否定し女性の権利のために戦った主張はとても先進的で戦前にこのような人がいたのかと思うと時代感覚がおかしくなる。 160ページくらいの野枝の思想についてはおもしろかった。
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好きな作家が紹介してたから読んだ。朝ドラにできるほどの濃密な人生。主演は二階堂ふみがいいな。伊藤野枝は自由奔放の度が行きすぎて常人には理解できないんだけど、一本筋がある生き方をしていてかっこいい。約100年前の話だけど、今の時代を生きていたら、また当時と異なる社会制度や結婚のあり...
好きな作家が紹介してたから読んだ。朝ドラにできるほどの濃密な人生。主演は二階堂ふみがいいな。伊藤野枝は自由奔放の度が行きすぎて常人には理解できないんだけど、一本筋がある生き方をしていてかっこいい。約100年前の話だけど、今の時代を生きていたら、また当時と異なる社会制度や結婚のありように対して、どんなことを思うのか。 123ページから刺さった
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