超限戦 の商品レビュー
文書がかなり難しく、読みにくかったものの書いてある内容はとても興味深いものでした。 湾岸戦争を中心とした、過去の戦争の解析と戦争の様相の変化、今後の戦争について詳細に書かれていました。 一番驚いたは、この本を出版した年代では考えられないほど、的確に未来の戦いを予測できていたこと...
文書がかなり難しく、読みにくかったものの書いてある内容はとても興味深いものでした。 湾岸戦争を中心とした、過去の戦争の解析と戦争の様相の変化、今後の戦争について詳細に書かれていました。 一番驚いたは、この本を出版した年代では考えられないほど、的確に未来の戦いを予測できていたことでした。
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この本は1992年2月に中国で出版され、多くの 話題を呼んで台湾、香港などでもベストセラー になったそうです。 池上彰氏が推薦していたので読んでみました。 特に2001年9月11日の米国同時多発テロを事前 に言い当てている、ということで英訳版まで出 るほどの注目の書となりまし...
この本は1992年2月に中国で出版され、多くの 話題を呼んで台湾、香港などでもベストセラー になったそうです。 池上彰氏が推薦していたので読んでみました。 特に2001年9月11日の米国同時多発テロを事前 に言い当てている、ということで英訳版まで出 るほどの注目の書となりました。 「超限戦」とは、全ての境界と限度を超えた戦 争のことです。 「もし全てのテロリストが自分の行動を爆破、 誘拐、暗殺、ハイジャックといった伝統的な やり方に限定しているならば、まだまだ恐ろし い事態にはならない。本当に人々を恐怖に陥れ るのは、テロリストとスーパー兵器になりうる 各種のハイテクとの出会いだ」 この言葉に現代の危機は集約されます。「テロ の時代」を予言した一冊です。
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ハイブリッド戦とかマルチドメイン、クロスドメイン的な発想の中国文明バージョンみたいな印象。 あらゆる境界を超越した新しい戦争を考察したもの。 訳者あとがきにもあるが、これが公式見解というよりは、思考の柔軟性とか、中国流の戦争の考え方の一面が表れてるものとして読むのがいいのかな、と...
ハイブリッド戦とかマルチドメイン、クロスドメイン的な発想の中国文明バージョンみたいな印象。 あらゆる境界を超越した新しい戦争を考察したもの。 訳者あとがきにもあるが、これが公式見解というよりは、思考の柔軟性とか、中国流の戦争の考え方の一面が表れてるものとして読むのがいいのかな、と。
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非軍事の戦争という概念を提示しただけでも価値のある一冊 軍事部門による殺傷力を競う従来の戦争から、多様なアクターを利用した、殺傷に限らない手段を限りない領域で展開し、目標を達成する。 前半はこれまで縁のなかった軍事の歴史にも触れることができ、ワクワクしたが、後半は著者の雑感を含む...
非軍事の戦争という概念を提示しただけでも価値のある一冊 軍事部門による殺傷力を競う従来の戦争から、多様なアクターを利用した、殺傷に限らない手段を限りない領域で展開し、目標を達成する。 前半はこれまで縁のなかった軍事の歴史にも触れることができ、ワクワクしたが、後半は著者の雑感を含む軍事哲学の様相を帯びており、蛇足であったようにも思える。 中国の著者ということだが、米国を中心に、欧日など、幅広い国の軍事に関する参考文献を縦横無尽に駆け巡っていて、特にバイアスも感じさせない優れた記述に、米中を軸とした新たな時代の到来を今更ながらに感じることができた。
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借りたもの。 現代戦争が「ハイブリッド戦」――多次元作戦――となることを的確に指摘した良著。 国家の総力戦を体現したWWⅠ,Ⅱ、ハイテク戦を駆使した湾岸戦争を経て、現代の戦争がどの様に行われるかを的確に分析した一冊。 この本が20年以上前に中国で出版されていたこと。アメリカではす...
借りたもの。 現代戦争が「ハイブリッド戦」――多次元作戦――となることを的確に指摘した良著。 国家の総力戦を体現したWWⅠ,Ⅱ、ハイテク戦を駆使した湾岸戦争を経て、現代の戦争がどの様に行われるかを的確に分析した一冊。 この本が20年以上前に中国で出版されていたこと。アメリカではすぐさま英語翻訳版が軍上層部に配られたこと……この事実を重く受け止める。 (他の方のレビューによると、多少の齟齬があるとの事だが)丁寧に各国の特筆すべき戦争史をも分析し、時代ごとに兵器や戦略の革新があったことをふまえ、現代戦に話を持って行く。素人の私には流れを知るには良かった。 兵器の「慈悲化」傾向――戦争の目的は兵士を殺すことではなく、敵の中枢にいかに早く打撃を与えるかという気づき――が高まり、兵士損耗を避けるため、ハイテク戦の有用性を見せた湾岸戦争。 兵器のハイテク化だけの話ではない。 兵器革命はアメリカが提唱した、統合戦役の軍事、軍需に留まらなくなる変化を促す。戦争に合わせた兵器開発ではなく。 戦争は外交手段の一環だが、より明確な区別は無くなる。外交のための戦争は、戦争のための外交にもなることを。 「誰が」「どこで」「何のために」「どうやって」戦うのかが変化することを指摘。 それを経て、「武力と非武力、軍事と非軍事、殺傷と非殺傷の手段を含むすべての手段によって、敵を強制して自分の利益を満たす(p.84)」 ことが現代戦争では求められることを指摘。 【非軍事の戦争行動】 金融戦、貿易戦、、生態戦(天災、環境破壊などを利用したもの) 【軍事】 核戦争、通常戦、生物化学戦、生態戦、宇宙戦、電子戦、ゲリラ戦、テロ戦 【超軍事】 外交戦、インターネット戦、情報戦、心理戦、技術戦、密輸戦、麻薬戦、模擬戦(威嚇戦) 【非軍事】 金融戦、貿易戦、資源戦、経済援助戦、法規戦、制裁戦、メディア戦、イデオロギー戦 新テロ戦(最新技術を使った、伝統的手法とは異なるものを用いたもの / p.80) これらを組み合わせ(超領域的組み合わせ、戦場の組み合わせ)、´どの領域を主戦場として選べば、戦争目標の実現のために有利になるかを考える(p.266)’。 前世紀までの正面対決、武「力」による現状変更だけではない。 2014年、ロシアがクリミア半島を“合法的に”併合したは、この超限戦の有用性を証明した。 ウクライナの該当地域にロシア人が多くいた事、ウクライナの国防にも関わるネットワークインフラをロシアに握られていた事……それらが布石となり、要衝の港を抑えられた上に住民投票の結果、ロシアに併合された。
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戦争は新しい時代に入っており、その領域は非軍事的領域に及んでいるが、そのことに気づけず、軍事的領域に固執するものも多い。非国家的組織は、国家に対して正面から軍事的にぶつかるのではなく、非軍事領域などの側面から攻撃をしている。手段の組み合わせが大切であり、有限の目標に対して無限の手...
戦争は新しい時代に入っており、その領域は非軍事的領域に及んでいるが、そのことに気づけず、軍事的領域に固執するものも多い。非国家的組織は、国家に対して正面から軍事的にぶつかるのではなく、非軍事領域などの側面から攻撃をしている。手段の組み合わせが大切であり、有限の目標に対して無限の手段を用いて、あらゆる領域、段階で戦争をしていかなければ、負けることになる。 軍事的領域だけが戦争ではないことがわかった。ロシアに対する経済制裁も、超国家的な戦策であり、さまざまな段階、領域の手段を組み合わせて、軍事侵略に対抗していると言える。
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くどくて読みづらくて、途中で投げ出し。 今となっては当たり前というか。 巷で言われているような、シナが、旧来の戦争とは違う分野で、世界に戦争を仕掛けなければならない、的な内容ではないようだった。 それくらい。
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(メモ) ①超限戦の解説。超限戦とは、軍事領域の境界や限度を超えた戦争を行うことをいう。それは、非職業軍人が非通常兵器を用いて非軍事的意義を持つ戦場で行われる。 前半は、知と教養の力作だ。てっきり人民解放軍によるナショナリスティックで視野の狭い戦略書かと思ってたが、欧米またはグロ...
(メモ) ①超限戦の解説。超限戦とは、軍事領域の境界や限度を超えた戦争を行うことをいう。それは、非職業軍人が非通常兵器を用いて非軍事的意義を持つ戦場で行われる。 前半は、知と教養の力作だ。てっきり人民解放軍によるナショナリスティックで視野の狭い戦略書かと思ってたが、欧米またはグローバル時代の知を結集した、現代という時代そのものの考察ともいえるものだった。主権国家とそれが排他的に有する軍事力だけでなく、多様なアクターの相互関係(と多様なパワー)を想定するリベラリズム的な世界観を、冷厳なリアリズム(マキャヴェリズム?)をもって考察している。例えば、ソロスによるアジア金融危機のようなものを、国ぐるみで計画的・人為的に引き起こしたらどうなるか・・・など未来の戦争を予言している。 ②湾岸戦争・その後の米軍の考察 米国は技術力に比して思想の成長度合いが低い。超限戦はおろか、(保守派のせいで)非軍事の戦争行動の考え方にすら至らなかった。 ③必勝法は、幅広く自在な組み合わせ。陸海空のみならず、そこからも越えて軍事・超軍事・非軍事の混合を図ること。 戦争の法則について→黄金比の話はこじつけっぽい感じがしなくもない。名詞・修飾語の関係性からの考察(修飾語が主導する)は大変興味深い。後半~終盤は今までの主張が繰り返されている部分が多かった。 個人的には、レビューとしては★4.5を付けたいところだ。特に前半の才気煥発ぶりが素晴らしい。
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これからの戦争の本質を説いた本と言えるかもしれない. 戦争とは「武力的手段で意思を強制する」から「あらゆる手段で自己の利益を受け入れさせる」になった. 「国が,兵隊と武器を揃え,作戦を立案し,部隊を編成し,境界を跨いでくる敵やイデオロギーが異なる敵を武力で追い詰める」という戦...
これからの戦争の本質を説いた本と言えるかもしれない. 戦争とは「武力的手段で意思を強制する」から「あらゆる手段で自己の利益を受け入れさせる」になった. 「国が,兵隊と武器を揃え,作戦を立案し,部隊を編成し,境界を跨いでくる敵やイデオロギーが異なる敵を武力で追い詰める」という戦争のイメージはその1パターンでしかない. 本の構成としては20世紀末の湾岸戦争を軸とした軍事評論というイメージ. 細々とした話が多く,この手の話題に疎い自分には読みづらいところもあるが主張は軍事オタクではなくても知っておいて良さそうだ. 正直難しくて相当読み飛ばしてしまった.またリベンジしたい ということにしておく 具体例として上がっているのはハッカーのネットテロ,大資本の金融テロ,新興宗教の地下鉄テロ. 2021年現在も貿易戦争と経済制裁,サイバー攻撃リスクの増大など見ているとまさにここで予言されていたことが起きている. 一人の人間と一台のコンピュータがあれば大企業の生活インフラを止めらられる時代,戦争はすぐそこで日常的に起きていると言える. “故に兵に常勢無く、水に常形無し。よく敵によりて変化し、しかして価値を取る者、之を神という” →変化できるものが勝てる(生き残る)という孫氏の言葉. これができるようになるにはどうしたらいいか: ・ゼロベース(空っぽの籠) ・臨機応変の籠の中身を調整できる手数の多さ,スピード ====================== 1998年には執筆されていたの 戦術レベルの行動で相手の戦略を揺るがす 超限戦:非戦闘員・非通常兵器で罪のない市民を巻き込んで軍事定期教会や領域を関係なく戦争をする=非軍事の戦争行動 ネットテロ,金融テロ,地下鉄テロ 軍事的暴力の減少,経済的,政治的,技術的暴力の増大 武力的手段で意思を強制する→あらゆる手段で自己の利益を受け入れさせる これまでの兵器開発:殺傷力の向上ー>核兵器の登場で頭打ちー>配慮された殺傷と破壊=コントロール 意思を強制させるパワーとしての殺傷が,「殺傷しなくても良くね?」となった.それを可能にする技術,概念が生まれた ”戦場では死亡者より,負傷者の方がケアに手間がかかる” ”「誰が我々の敵なのか,誰が我々の友なのか」曖昧になってしまった” メタルギアを思い出す ”領土資源,宗教信仰,部族の恨み,イデオロギーから市場シェア,権力の分配,貿易制裁,金融不安に至るまで,何もかも戦争を起こす理由になる” ========= 競争と超限戦の違いはなんなんだろう.後者が「軍事的/非軍事的手段で相手に自己の利益を強いる」とすると目的は競争と同じになる
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2020.5.16読了。 企業経営理論、マーケティング、生産管理の知識と被る。戦争資源も経営資源の読み替えのような気がする。 9.11を予言したと言われる記述も読める。あらゆる手段が「戦争」の概念に含まれるなら、尖閣諸島の領海侵入は、確信犯か?
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