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超限戦 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2020/12/07

とても嫌な恐ろしくて重苦しい、大変な危機感、緊張感を持たざるを得ない本の内容。 ただそれが現実の国際社会で世界情勢。 日本で戦争反対とか言っている人達は、昔だって今現在だって常に日本は戦時下だったという現実を自覚し、日本人として自分がどうしたら日本のために生きられるかを問うて...

とても嫌な恐ろしくて重苦しい、大変な危機感、緊張感を持たざるを得ない本の内容。 ただそれが現実の国際社会で世界情勢。 日本で戦争反対とか言っている人達は、昔だって今現在だって常に日本は戦時下だったという現実を自覚し、日本人として自分がどうしたら日本のために生きられるかを問うてみる必要があると思います。 楽観的に能天気にのうのうと自堕落になんか生きていける世の中、時代ではないということを痛感せざるを得ない内容。 戦争の平民化、すべての国民が兵士であり、この世の中は軍事・非軍事含めたすべてが戦争行動。 国の動員できる戦争資源のすべての力を協力して組み合わせて配置していくこと。 われわれが今なさねばならないこと、できることは、いかにして戦争に勝つかである。

Posted byブクログ

2020/07/13

戦争は軍事によって遂行されるという単純なものではなく、情報化とグローバル化が加速化した現在は「非軍事」による戦争が気付かないところで進んでいるのだと、この本を読み気づかされました。

Posted byブクログ

2020/05/15

この「ハイブリッド戦」の最たるものと言えるコンセプトが、他でもない共産中国から生まれたことが、ある意味当然で、かつ各国軍事当局者にとっては畏怖すべきことで、非常にインパクトのある一冊である。 従来、中国の対外的な軍事行動には、非軍事的な要素も組み合わされてきたことは、日々の報道...

この「ハイブリッド戦」の最たるものと言えるコンセプトが、他でもない共産中国から生まれたことが、ある意味当然で、かつ各国軍事当局者にとっては畏怖すべきことで、非常にインパクトのある一冊である。 従来、中国の対外的な軍事行動には、非軍事的な要素も組み合わされてきたことは、日々の報道などでわかっていたが、それらが明確に定義付けされていることは、改めて認識すべきだろう。曰く、 <軍事>核戦争、通常戦、生物化学戦、生態戦、宇宙戦、電子戦、ゲリラ戦、テロ戦 <超軍事>外交戦、インターネット戦、情報戦、心理戦、技術戦、密輸戦、麻薬戦、模擬戦(威嚇戦) <非軍事>金融戦、貿易戦、資源戦、経済援助戦、法規戦、制裁戦、メディア戦、イデオロギー戦 と、3つの作戦様式の複数を縦横に組み合わせて戦うのだ。例えば、アメリカがビン・ラディンに対して取った[テロ戦]+[情報戦]+[金融戦]+[インターネット戦]+[法規戦]のように・・・。 斯様のごとく、この3つの象限それぞれの戦いから、過去に起きた領土紛争や国際紛争の"仕掛け"が立体的に浮かび上がってくるわけだ。 これらは実際、新たな発明ではなく、既にある様式を分類整理したものであるが、これをドクトリンとしてまとめ上げて国軍の中に取り込んでいることが、やはり恐ろしい。 しかも、それが、シビリアン・コントロール下にある軍隊ではなく、一党独裁である中国共産党の持つ軍隊であるPLA(人民解放軍)が取り込んでいること、即ち、政治の掣肘を一切受けず、超軍事、非軍事の要素も軍事と一体運用(全次元戦役)出来る組織が取り込んでいることの意味を良く認識しておくべきなのだろう。 また、本書は、米軍(自衛隊も)最大の弱点である「死傷者ゼロの追求」について明確に指摘しており、「軍事革命」の名のもとに、とても高価な無人兵器や遠隔操作兵器を惜しげもなく投入する一方、ビン・ラディンが9.11を起こすのに投入した資源の差は一体どうなのか?そして、その効果に差はあったのか?という点を皮相的に喝破している。 そう、マスメディアで噂を流して、資源を浪費させたりするのも「超限戦」の一つになるのだ。 我々は、そんな時代に生きている。

Posted byブクログ

2020/04/16

超限戦 湾岸戦争で戦争の概念が大きく変わった。兵器人員兵站の物量勝負だったものが、自国兵士の生命優先で「死なせない戦争」へ移り変わった。火力による侵攻圧倒制圧が主戦場だったこれまでの戦争の常識が大きく様変わりする。 ドローンを使ったミサイルでの遠距離からの空爆攻撃が主流となり、兵...

超限戦 湾岸戦争で戦争の概念が大きく変わった。兵器人員兵站の物量勝負だったものが、自国兵士の生命優先で「死なせない戦争」へ移り変わった。火力による侵攻圧倒制圧が主戦場だったこれまでの戦争の常識が大きく様変わりする。 ドローンを使ったミサイルでの遠距離からの空爆攻撃が主流となり、兵器の高精度高価格化が進み、持てる者が圧倒的な優位となった。しかしそれさえも過去の戦争で、これからの戦争とは、情報戦、法律戦、世論戦の三戦以外にも政治経済文化思想技術などの分野、そしてインターネットや金融、物流など国家の枠を超えたサービスなどを利用した新たなイノベーションの場が主流になり、さらにそれら一つずつを個別に戦うのではなく、掛け合わせ混ぜ合わせて侵略を進めて行く戦争へなって行く…既にそうなっている。そう言うあらゆる限りの無い分野、場面を超えた戦争が既に始まっているといった内容の一冊でした。面白いんですけれど、全編ずっと熱のこもった主張が続く感じの文章で読んでいて些か疲れたし、頭に入り難かった…だから同じとこ難解も読み直しながら読んで時間かかりました。出版されて結構時間経ってますし、今ではもう目新しさを感じない部分も有りますが、20年以上前にこう言うことを予見していたのはスゴイです。一読の価値はあると思います。

Posted byブクログ

2020/03/30

第二次大戦の趨勢に関わる時期など細かい間違いは目につくものの、全体としての議論は幅広い教養と調査、そして深い思索に裏付けられている。 戦争が軍事領域に限定されなくなり、あらゆる手段と方法が用いられるようになり、戦争というものが軍人はもとより政治家にすら任せることのできない事象にな...

第二次大戦の趨勢に関わる時期など細かい間違いは目につくものの、全体としての議論は幅広い教養と調査、そして深い思索に裏付けられている。 戦争が軍事領域に限定されなくなり、あらゆる手段と方法が用いられるようになり、戦争というものが軍人はもとより政治家にすら任せることのできない事象になった。 そのような状況の変化にどう対応すべきかを論じている。 兵器の新概念と新概念の兵器。新旧の戦争状態の分水嶺になる慈悲化兵器。物理空間と技術空間の概念、戦争参加者や戦争そのものの種類の変化。利益に基づいた現代の同盟とゴールドウォーター・ニコルス国防総省改組法。アメリカの軍事技術の発展と軍事思想の停滞。組み合わせ、偏と正、1:0.68の法則。軍事領域に限られない超限戦。全方向度、リアルタイム性、有限の目標、無限の手段、非均衡、最少の消耗、多次元の協力、全過程のコントロールの8つの原則。

Posted byブクログ