活版印刷三日月堂 小さな折り紙 の商品レビュー
弓子さんの物語から少し先。三日月堂の周りの人たちの物語。どれも温かくてほっこりする。弓子さんがお母さんになって、幼稚園でワークショップをするシーンは楽しそうだった。
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本編をフォローする6短編。観光案内のプロ、ガラス店の作家さん、高校の文芸部員、亡くなった同級生の俳句、大学の恩師、万葉集の庭、花のカード、保育園… 街に根付いた人たちのささやかな暮らし、仕事、それぞれの想い、子ども、大人、変わっていく世代。
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シリーズの最終作。スピンオフで4巻で完結したシリーズの後日談が6編。正直ちょっと物足りないかな。でも、いいシリーズだった
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完結したシリーズの、スピンオフ後日譚。 シリーズを通して、こんなに登場人物がいたんだなあ、と再確認できる。 結婚した弓子さんのその後が描かれたのが、表題作の「小さな折り紙」。 埼玉の細川紙(和紙)の話も面白かった。 それにしても、技術の継承の問題は興味深い。 簀桁を作る職人さん...
完結したシリーズの、スピンオフ後日譚。 シリーズを通して、こんなに登場人物がいたんだなあ、と再確認できる。 結婚した弓子さんのその後が描かれたのが、表題作の「小さな折り紙」。 埼玉の細川紙(和紙)の話も面白かった。 それにしても、技術の継承の問題は興味深い。 簀桁を作る職人さんがいなくなりつつあること、楮を自ら育てて収穫しないと材料が手に入らないことなどを知った。 このシリーズで活字鋳造がもうできなくなっているということが何度も語られていたが、まさに同じ話。 一つの技術は、生態系のようにネットワークの中にある。 その一つの要素が損なわれると、存続が難しくなるんだなあ、と気づく。 新しい技術が便利で優れていれば、そちらに移行していくのは当然のこと。 ノスタルジーだけで古い技術を守れというのは、無責任だけど。 ただ、何らかの事情で新しい技術が行き詰った時、古いものが残っていることの意味が出てくるのでは?とも思う。
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大好きなシリーズの番外編。 このシリーズのどこかに出ていた人たちに再び会えて、懐かしいし、嬉しいし、物語の中なのに、実際にいる人のようで、それだけこのシリーズに思い入れがあるんだなと感じました。 相変わらず温かいお話ばかりで、ホロッとしながら読みました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
シリーズ第四弾完結編『雲の日記帳』から時を経た未来が描かれた番外編 本シリーズを、別の人視点での回想を交えつつ… 生きていく中での葛藤 人とのつながり 相手の気持ちを知り、気付く 子どもの成長 生きていく上で大切なことを 心に刺さることがたくさん描かれているシリーズ 大好きなシリーズ完結… 初版限定巻頭活版印刷扉 「南十字星の下で」より (抜粋)・・・むかしの作家たちの心も、言葉があるから残ってる。人々に読まれ続けてきたから残ってる。星(活字、言葉)になって、人の心の空で光ってる。・・・ 活版印刷、良き… 言葉は最初は音(話す) それが字になり活字になり残され、引き継がれてきた 「マドンナの憂鬱」 一番街の川越観光案内所で働く柚原さんと 一番街のジョギング仲間 ガラス工芸店のガラス作家葛城さん(葛はヒが人)、川越運送店のハルさん、観光案内所でバイトをしていた大西くん と葛城さんの作品を観がてらの富山旅行のお話し ガラス美術館「TOYAMAキラリ」 現代ガラス工芸の巨匠デイル・チフーリ ひとり自由 と 家族 人のための人生を送る 「南十字星の下で」 シリーズ第一弾「星たちの栞」私立高校の鈴懸学園文芸部、小枝と侑加たちの卒業譚 『銀河鉄道の夜』 「二巡目のワンダーランド」 シリーズ第二弾「あわゆきのあと」 公太くんのお父さんのお話し 子どものころ、成長するなかで出会うのはすべてはじめてのもの やがて身のまわりのことがわかるようになり さらに、そのすべてに裏があることを知る 子どもには裏は見えない。準備された世界で疑いもなく遊ぶだけ(生活するだけ) 二巡目 生まれてから大人になりいろいろな経験をし見えてきたもの 家庭を持ち子どもができ、自分の子どもの時に経験してきたことと子どもの成長を見る 子どもも裏側があることを知っていく 二巡目 世界には、知らないこと(裏側)の世界が大きく広がっている 子どももやがて二巡目に入っていく 二巡目もワンダーランド 庭の昼食 水のなかの雲 小さな折り紙
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あわゆきちゃんのファースト名刺の話がすごく好きだったんだけど、その広太の父親の小学校時代からつづられる「二巡目のワンダーランド」が良かった。 いろんな人たちがどんどんつながっていくのが、東京バンドワゴンのようで見守りたくなる。
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三日月堂の「未来」を描いた番外編であり、最終作。 「これを読んだら終わり」と思ったら、なかなか読めなかったけど心が疲れていたので、味わいながら読ませていただきました。 三日月堂の「未来」と言うより、川越の人々やこれまで関わって来た後日談が描かれる。 最初は川越の商店街のメンバーで...
三日月堂の「未来」を描いた番外編であり、最終作。 「これを読んだら終わり」と思ったら、なかなか読めなかったけど心が疲れていたので、味わいながら読ませていただきました。 三日月堂の「未来」と言うより、川越の人々やこれまで関わって来た後日談が描かれる。 最初は川越の商店街のメンバーで訪れた北陸旅行の話。久しぶりに川越運送のハルさんが出て来るのは、嬉しいところ。 その他にも三日月堂の手伝いを始めた楓や、デザインを担当していた金子君など、お馴染みのメンバーの裏の顔が読めるのもお得な感じ。 でも、これで終わると思うと、やはり寂しい…
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三日月堂の「未来」が描かれる番外編だけども、三日月堂と弓子さんはなかなか出てきません。 三日月堂で作品を作った人達の1年後くらいのお話が暫く続きます。 最初の5編で三日月堂が皆に愛され、仕事も順調に回っている様子が伝わってきます。 サブタイトルになっている最後の「小さな折り紙」...
三日月堂の「未来」が描かれる番外編だけども、三日月堂と弓子さんはなかなか出てきません。 三日月堂で作品を作った人達の1年後くらいのお話が暫く続きます。 最初の5編で三日月堂が皆に愛され、仕事も順調に回っている様子が伝わってきます。 サブタイトルになっている最後の「小さな折り紙」で、いきなり保育園児になった弓子さんの息子が登場します。 最初の2行でこの子は弓子さんの子だ!と感じました。 弓子さんと同じ保育園に通っており同じ先生もいます。 川越の街にすっかり溶け込んだ三日月堂で卒園の記念品を作る話なのですが、弓子さんが園児だった頃の回想場面で小さな折り紙が出てきます。 この折り紙にまつわるエピソードについては秘密ですが、ここで思わず涙する人はたくさんいたに違いありません。 大人ならそれが何か言葉で表せるのだけれど、子どもにとっては初めて襲ってきた感情に向き合うのは難しい。 そんな小さな弓子さんの気持ちを察することができる保育園の先生って凄いなとも思いました。 とうとう全6巻を読み終えてしまいましたが、どの話も気分が落ち着くいいシリーズでした。 ----- 参考 ----- このシリーズ、子ども用にルビを追加した単行本が「活版印刷三日月堂 特装版」として発行されているのを知りました。 図書館用に発行したもので部数が少ないらしいので、書店で見かけることはないかもしれません。 「子供」という特別な時間に自分の本を読んでもらうこと――「特装版 活版印刷三日月堂」ほしおさなえさんインタビュー https://note.com/poplar_bungei/n/n4bf8a4cef06b
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