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座右の書『貞観政要』 の商品レビュー

4.2

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2020/03/22

唐の皇帝によって書かれた、為政者とはどうあるべきかを説いた貞観政要について解説されている。 その時代の皇帝にはワンマンで進めていくイメージが強かったが、意外にも「自分を批判する者を珍重せよ」といったような内容があり、その他にも現代にも通ずる内容が多いと感じた。

Posted byブクログ

2020/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 世界的名著でもあるD.カーネギー氏の「人を動かす」では、人はどんなに悪党でも「自分が正しい」と考えてしまうという前提から始まるが、本作の「貞観政要」でも同じ考えがベースにある。リーダーは自分の行いが正しいかどうか、常に『三鏡』(己を見る鏡、歴史を通してみる鏡、他人を見る鏡)をもって確認する必要があり、自分が誤った事をしていれば諫めてくれる部下を大事にする事がどの時代にも大切である事を教えてくれる。  特に考えさせられたのは、太宗が初心を忘れかけて道を外しかけた時に臣下の魏徴が命懸けで出した上表文(君主に送る文書)10項である。ここまで上司に厳しい直言をする部下はいるのだろうか。そして、それを怒らずにしっかりと受け止めた太宗の器の大きさに感銘を受けずにはいられない。果たして、部下にここまで言われて自分はジッと堪えられるだろうか。  器の大きいリーダーになるのためには人並み超えた忍耐力が必要みたいですね。

Posted byブクログ

2020/03/15

「リーダー論」を学ぶために古来より読みつがれてきた名著。訳書や解説書も読んだことがあるが、本書は、この本が生まれてきた歴史的経緯から解説されており、どうしてこのような考えが出てきたのかが理解しやすい。また良いビジネス書らしく目次を読むと中身がわかる。著者のこの古典から引き出すリー...

「リーダー論」を学ぶために古来より読みつがれてきた名著。訳書や解説書も読んだことがあるが、本書は、この本が生まれてきた歴史的経緯から解説されており、どうしてこのような考えが出てきたのかが理解しやすい。また良いビジネス書らしく目次を読むと中身がわかる。著者のこの古典から引き出すリーダー論についてはいたく共感するので抜粋しておく。①組織はリーダーの器以上のことは何一つできない。から自身の器を捨てる、消すこと。②リーダーは自分にとって都合の悪いことを言ってくれる部下をそばに置くこと。③部下は茶坊主になってはいけない。④君は船なり、人は水なり。水はよく船を載せ、またよく船を覆す。⑤リーダーは常に勉強し続けなければならない。

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2020/03/06

中国の古典。帝王学の教科書として有名な『貞観政要』。ビジネス経験豊富な筆者が体験を交えて分かりやすく解読する。 徳川家康、明治天皇など読み継がれてきたリーダー論の名著『貞観政要』。座右の書として本作を愛してやまない筆者が自己のビジネス経験を交えながら解説している。 貞観政要は...

中国の古典。帝王学の教科書として有名な『貞観政要』。ビジネス経験豊富な筆者が体験を交えて分かりやすく解読する。 徳川家康、明治天皇など読み継がれてきたリーダー論の名著『貞観政要』。座右の書として本作を愛してやまない筆者が自己のビジネス経験を交えながら解説している。 貞観政要は唐の第二代皇帝、太宗・李世民の言行録。太宗の政治に関する臣下との会話が記されている。普通歴史上の偉人というと完全無欠なキャラであることがほとんどだが。太宗は違う。自分の欠点を認め臣下からの讒言、耳の痛い話も聴く姿勢。作り話ではないリアルな歴史がここにはある。さらに実際のビジネスの場面に当てはめた的を得た解説。 手元に置いて何度か読み返したいリーダー論の良著。

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2020/03/05

直言する人を側に置く重要性。 茶坊主ではなく、裸の王様にならないためにも、 自分の良くないところをズバズバと言ってくれる見識豊かな優れた人物を置いておくことで、我が身を省みることを忘れないようにする。

Posted byブクログ

2020/02/23

 『貞観政要』は、唐の2代皇帝、太宗・李世民の言行録であり、政治のポイントをまとめた書物であると同時に、その中には貞観という稀にみる平和な時代を築いたリーダーと、フォロワーたちの市政が明快に示されているもので、フビライ・ハン、清の乾隆帝、北条政子、徳川家康、明治天皇が学んだと言わ...

 『貞観政要』は、唐の2代皇帝、太宗・李世民の言行録であり、政治のポイントをまとめた書物であると同時に、その中には貞観という稀にみる平和な時代を築いたリーダーと、フォロワーたちの市政が明快に示されているもので、フビライ・ハン、清の乾隆帝、北条政子、徳川家康、明治天皇が学んだと言われています。以前より気になっていたものの、原文にあたるほどの技量もなかったところ、著者である出口氏の紹介であれば、間違いないと思い、手に取りました。  過去の偉人もこの『貞観政要』を読んだように、著者も経営者として、この本を座右の書として読んできたそうであり、現代にも通じる内容が多々あります。今後はもう少し原典に近いものに挑戦したいと思います。 ▼名君と呼ばれる人の「2つの絶対条件」 ①「権限の感覚」を持っていたこと ②臣下の「諫言」を得たこと ▼自分の立ち位置を確認し、それに見合った振る舞いを演じ続けていれば、それはやがて、その人の本性になる ▼「ビジネスリーダー」5つの要諦 ①組織はリーダーの器以上のことは何1つできない ②リーダーは、自分にとって都合の悪いことをいってくれる部下をそばに置くべきである ③臣下(部下)は、茶坊主になってはならない。上司におもねってはならない ③君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す(『荀子』) ④リーダーは常に勉強し続けなければならない ▼人間は「見たいものしか見ない」、あるいは「見たいように都合よく現実の世界を変換してしまう」という習性を持つ動物 ▼「いい判断」をするために大切な3つのこと ①過去の皇帝の失敗から学ぶこと ②善良な人や行いの正しい人とともに、道義的に正しい道を歩むこと ③取るに足らない人たちは退けて、嘘、告げ口、悪口は聞かないこと ▼時間軸を正しく設定するのも、リーダーの重要な役割のひとつです。この案件は1年で判断するのか、5年で判断するのか、10年かかる案件なのか、それを決めるのは、リーダーです。上に立つ人は時間軸を自由に使える権限を持っています。だからこそ、その事象をどのくらいの年次で判断すべきなのかを冷静に考え、正しく時間軸を設定する必要があります。 ▼部下が自分のことを信頼してくれるから、自分も部下を信頼するのではありません。順番が逆です。上司が部下を信頼するから、部下は上司を信頼してくれるのです。この秩序の感覚はリーダーにとって、とても大切なセンスだと僕は思っています。 ▼「ついていきたい」と思われるリーダーになる方法 ①部下から愛される上司になる ②圧倒的な能力の差を見せる ③必死に働く姿を見せる ▼これからのリーダーに必要な力①強く思う力 ②共感力 ③統率する力 ④正しく判断する力 <目次> 序 章 「世界最高のリーダー論」はどうして生まれたか 第1章 リーダーは「器」を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい 第2章 「部下の小言を聞き続ける」という能力 第3章 「いい決断」ができる人は、頭の中に「時間軸」がある 第4章 「思いつきの指示」は部下に必ず見抜かれる 第5章 伝家の宝刀は「抜かない」ほうが怖い 第6章 有終の美は「自分」にかかっている

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2020/01/30

「器は大きくするのではなく、中身を捨てる」  生まれ持った器を簡単に大きくすることはできない。しかし、器の中身を捨ててしまえば、新しい価値観や考え方を吸収できる。  チームリーダーになったのはいいが、そのチームが全く機能しない。藁にもすがる思いでこの本を手に取った。誰に相談しても...

「器は大きくするのではなく、中身を捨てる」  生まれ持った器を簡単に大きくすることはできない。しかし、器の中身を捨ててしまえば、新しい価値観や考え方を吸収できる。  チームリーダーになったのはいいが、そのチームが全く機能しない。藁にもすがる思いでこの本を手に取った。誰に相談しても消えなかったモヤモヤが、さーっと消えて行く感覚を味わった。  全ての上司・部下に読んでほしい名著。

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2020/01/13

2020年1月読了。 多少なりとも「リーダー」とか「組織」について考える必要がある人は読んでおいて損はしないのでは。 ただ、自分の不勉強にして原典(やなるべくそれに近い訳を付けている書)にあたっていないので、内容の良し悪しについて何かを言える状態にはない。以下備忘まで。 4ペー...

2020年1月読了。 多少なりとも「リーダー」とか「組織」について考える必要がある人は読んでおいて損はしないのでは。 ただ、自分の不勉強にして原典(やなるべくそれに近い訳を付けている書)にあたっていないので、内容の良し悪しについて何かを言える状態にはない。以下備忘まで。 4ページ 名君と呼ばれる人の「2つの絶対条件」 ①「権限の感覚」を持っていたこと ②臣下の「諫言」を得たこと 65ページ 出口さんが考えた「組織のマネジメントを考える上で大切な5つのヒント」 ①組織はリーダーの器以上のことは何一つできない。 ②リーダーは、自分にとって都合の悪いことをいってくれる部下をそばに置くべきである。 ③臣下(部下)は、茶坊主になってはならない。上司におもねってはならない。 ④君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す(荀子)。 ⑤リーダーは常に勉強しつづけなければならない。 83ページ 何もしなくても組織が成り立つのは、適材適所に人を配置できている証拠 94ページ 上司は、部下の権限を代行できない。これが、権限を付与するときの基本的な考え方です。 118ページ 節度を持って、権限を楽しく使わなければいけません。 123ページ 3つの鏡のエピソード。 その他。

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2020/09/13

今まで著者の本を読んできてそれなりに自分の血肉になっているのではと考えていたが、改めて著者の考え方のルーツに触れることができた。 貞観政要自体は何度も読み継がれており、その価値ゆえに現在まで残っているとの説明だが、人間学を見ても組織論から見てもうなづける。内容的にもそんなに難し...

今まで著者の本を読んできてそれなりに自分の血肉になっているのではと考えていたが、改めて著者の考え方のルーツに触れることができた。 貞観政要自体は何度も読み継がれており、その価値ゆえに現在まで残っているとの説明だが、人間学を見ても組織論から見てもうなづける。内容的にもそんなに難しくはなく、はじめて古典にふれるひとでも十分理解できる内容となっている。 肝心なのは知ることではなく実践することなので、折に触れて読み返してできているかを確認したい。

Posted byブクログ

2019/12/29

久しぶりの自己啓発。 帝王学の教科書と呼ばれる中国の古典「貞観政要」を通して、ライフネット生命の創業者であり立命館アジア太平洋大学の学長である著者が考えるリーダー論をまとめた本。 年末という良いタイミングで読むことができた。 「リーダーは器を大きくしようとせずに、中身を捨てなさ...

久しぶりの自己啓発。 帝王学の教科書と呼ばれる中国の古典「貞観政要」を通して、ライフネット生命の創業者であり立命館アジア太平洋大学の学長である著者が考えるリーダー論をまとめた本。 年末という良いタイミングで読むことができた。 「リーダーは器を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい」とは、思わず膝を打つような提言だ。基本的に人は自分の器を大きくすることはできない。新しい考え方を吸収し、自分を正しく律するためには、自分の器の中の先入観や偏見、欲求を全て捨ててしまいなさい、とのことだ。 他にもリーダーに必要な考え方や行動指針が様々な事例をもとに書いてある。 2020年はこの本に書いてあることを1つでも実践し、意思決定に活かそうと思う。

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