風神雷神 Juppiter,Aeolus(上) の商品レビュー

原田マハ(著者)

2024/01/15

予想していたのと違う方向に話が進んでいって、正直最初は「うーん…」となったが、読み進めるうちに面白くなり、ペースが上がってきた。
少年たちの生き生きとした言動がとても好きだ。
そして、ここに出てくる作品たちを是非実際に見てみたいと思わせる書き方も素晴らしいと思った。

2024/01/02

強い志とまだ見ぬ世界への好奇心、未来への希望と諦めない想い…俵屋宗達の生き方に学ぶことが多かった。下巻も楽しみ。

2023/10/07

ホントに大胆な発想！
これが事実という記録はないから、もしかするとこんなことがあったかも知れない。
と、思うとすごくワクワクしました。

2023/07/05

現代パートは、京都国立博物館の学芸員で俵屋宗達の研究者である若い女性。彼女を訪ねてきたマカオ博物館学芸員の誘いに応じて、マカオへ。
最近持ち込まれた16世紀から17世紀の絵画「ユピテル、アイオロス」を通じて舞台は織田信長の時代に遡る。

天正遣欧少年使節団に14歳の俵屋宗達がいるなんて！マハさんのすごいイマジネーション！

狩野派のボスである狩野永徳とまだ少年の俵屋宗達が、時の権力者織田信長の命により、洛中洛外図屏風を共作（メインが永徳、そのサポート役として宗達）するシーンが良かった。
画面を追い、筆を走らせる。
洛中洛外図というテーマに
「鳥の目で見渡し、虫の目で凝視しなければならないのだ」とし、「作画へのしびれるほどの執着を持たなければ、しょせん、小手先ばかりの絵になってしまうだろう」と気づく。

宗達が描く中に「生きること」を見出す下りは物語の核と言える。画家だけでなく、全ての読者に迫ってくる。

上巻ではまだ、ローマへの道は半ば。無事、ローマ法王に謁見し、帰って来れるのか？
お楽しみは下巻に続く。

2023/06/25

絵師・俵屋宗達の成長物語とゆう感じ。史実とフィクションの入り混じった内容ではあるのでしょうが、ドキュメンタリーのように楽しめた。
杉戸の象や洛中洛外図屏風の経緯、当時の作画の技法、風俗なども興味深い。
この信長がもっと生きていたら、日本は違った発展の仕方をしたのでは⁈とちょっと妄想してみたり。
今期の大河ドラマでは信長が南蛮風の衣装になってきたところなので、ちょうど同じ頃の話なのかなぁと思いながら読み進めた。
信長との対峙、狩野永徳との作画シーンにはなんとも言えない緊張感。宗達の決意、遣欧使節団の船旅、宗達とマルティノの友情など絵師として成長してゆく過程がみずみずしい。
この後ローマに降り立った少年たちは、どんな物を見て聞いて驚くのか…下巻が楽しみ。

2023/06/11

これこそが、奇跡。神が為したもう奇跡だ―。

現代の学芸員の視点から始まり、物語は一気に戦国時代、元亀から天正の時代へと読者を引き込んでいく。
下巻の解説でも述べられているが、史実ではないし、詳しい方からしたらあり得ない展開だと思うが、読んでいるとこんな出会いがあったら面白いとワクワクしてくる。俵屋宗達と織田信長、天正遣欧少年使節団、カラヴァッジョ。幾年もかけてたどり着くローマ。この後どうなるの！？と下巻の2巻目があるんじゃないかと確認してしまう。本当に大変な時代に、大変遠い場所で、大変な経験をした少年たちの物語がもっと読みたかった。
原田マハさんの小説に出てくる人たちは、本当に真摯で、ひたむきだ。また好きな絵ができた喜びを噛み締めながら、いつか本物を見に行きたいと思う。

2023/06/03

この作者の歴史、アートのフィクションは知的好奇心をくすぐられる。読んでる最中や読み終わった後にいろいろ調べたくなる。作品では俵屋宗達、マルティノのキャラがたって読みモノとしても面白い。

2023/05/23

最初はわくわくしたけど
上巻半分ぐらいから飽き気味
マハさん日本が絵画関連のものを除いて
あんま好きではない理由を再認識
この人文章が下手
面白いのは設定と絵画の話だけ
今回のは絵画関連だからメチャ期待していたので残念
要約すると
中学生が描いた子供の冒険物語
とにかく軽いどうでもいい小話が多すぎて
途中で読むのが嫌になる
あと、上下巻にするために無理くり長く書いた感じがすごく嫌。
下巻は途中から流し読み
1ページ20秒ぐらい
本当に残念すぎる

2023/05/05

当時としては驚きの新感覚の絵師、俵屋宗達。
とても好きな絵師なのですが、出自不明で謎が多くよく創作として取り上げられる。証拠が無いと歴史的事実と認定されないから逆にたくさんの仮説が成り立つ。自由闊達で何事にも捉われない奔放な絵師に相応しい物語。天正遣欧少年使節や織田信長との繋がりなど同世代に生きたと思われる人物との関係を史実に則りながら、驚きの発想！俵屋宗達が自由に動き回る様が小気味良い

2023/04/21

始まりは読みにくくて時間が掛かったが、マルティノが登場し物語が展開してからどんどん読み進められた。
原マルティノ、狩野州信（永徳）、俵屋宗達、天下人織田信長の思惑が絡み合い、始まりの絵画とどう繋がって行くのか下巻も楽しみである。