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本バスめぐりん。 の商品レビュー

3.6

44件のお客様レビュー

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2024/10/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 この本は知っていましたが、自意識過剰で手にとれませんでした。 みのりんを標榜するわたしが、うっかり昼休みに読んでいたら、どんな揶揄が。。。  けど、先日、アメリカの移動図書館を作った人の伝記絵本を読んで、この本を思い出して引き寄せられました。めぐりんと みのりんの 遭遇です!  この本の舞台は種川市。移動図書館「本バス」のお話です。 本バスの愛称は公募で「めぐりん号」になりました。  めぐりん号は市内十六カ所を二週間かけてぐるりとまわります。火曜日から金曜日までの四日間。午後の時間に二、三カ所ずつ、図書館から離れたエリアの公園や公民館、大型マンションやスーパーへ行きます。  めぐりん号を運転するのは、テルさんこと照岡久志 65歳。システムエンジニアを定年退職後、前任者の紹介でめぐりん号に乗ることとなりました。  同乗する司書は、ウメちゃんこと梅園菜緒子 25歳。めぐりん号に乗せる3,000冊の選書をして、行先で貸出・返却・レファレンス業務をしています。  殺人事件は起こりませんが、めぐりん号の行く先々で、利用者にとっては大事な事件が起こります。  最初の事件が起こったのは、テルさんが勤務して2か月経った頃でした。 木曜日の一番目、公民館での利用者が、借りた本に大切なものをはさんだまま返却してしまったのです。で、その本を三番目に行く公園で借りた利用者に聞いてみても、知らないと言いますが。。。  事件のてん末は書きませんが、三番目の公園で借りた利用者が言った言葉の中に素敵な言葉がありましたので、主旨をご紹介します。  「借りようと思っていた本が先に借りられて、2週間後に棚に戻ってきたのを見ると、前に借りた人はどんな風に読んだのだろう? どんな人なのだろう?」「誰かとつながっている気がして、親近感をもってしまうんです。」  なんか、ブクログで同じ本を本棚に登録したり、レビューを書いたりした時と似てるなぁ、と思いました。ブクログの場は、ある種の図書館みたいなものなのかもしれません。  短編連作の物語は、最初のお話の後、テルさん勤務後の、9月、11月、2月、翌年の7月のお話に続きます。  めぐりん号をめぐる、利用者間の問題や自治体の課題など、おそらくどこの地域でも生じている身近な事柄を、テルさん、ウメちゃんと一緒にみていっていただきたいです。  本好き、図書館好きにははずせない一冊だと思います。  最後に、司書 ウメちゃんの一言を。  「めぐりんは昔も今も、賢くて気立てのいいバスなんです。」

Posted byブクログ

2024/09/23

移動図書館の本バスめぐりんは、3千冊の本を乗せて、どこかのだれかと本との出会いのお手伝い。働く2人は年の差40歳。定年退職後に働きはじめた新人運転手のテルさんと先輩司書のウメちゃん。テルさんが、人生の先輩風ふかすことなく、仕事にまじめに向き合っていていいな、と思ったし、私も定年退...

移動図書館の本バスめぐりんは、3千冊の本を乗せて、どこかのだれかと本との出会いのお手伝い。働く2人は年の差40歳。定年退職後に働きはじめた新人運転手のテルさんと先輩司書のウメちゃん。テルさんが、人生の先輩風ふかすことなく、仕事にまじめに向き合っていていいな、と思ったし、私も定年退職後に、こんな職場に出会えたら幸せだな、とも思った。登場人物がみんな優しい。心穏やかに読書を楽しみたい時に良い一冊。

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2024/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

移動図書館の運転手になった主人公が、貸し借りを通して行く先々でいろんな人に出会い、悩みに尽力したり助け合う話。 ひとつひとつの話はあっさりめなので、さくっと読めます。

Posted byブクログ

2024/08/12

大好きな大崎梢さんの、これまた大好きな本に関わるお仕事日常ミステリー。 舞台は移動図書館バス「めぐりん」。 クスッとしたりホッコリしたりしながら、読後も幸せな気持ちに。 大崎梢さんの本に出てくる人たちはどこにでもいそうで、起こることも日常の延長で、だけどとても優しくて愛おし...

大好きな大崎梢さんの、これまた大好きな本に関わるお仕事日常ミステリー。 舞台は移動図書館バス「めぐりん」。 クスッとしたりホッコリしたりしながら、読後も幸せな気持ちに。 大崎梢さんの本に出てくる人たちはどこにでもいそうで、起こることも日常の延長で、だけどとても優しくて愛おしい。本で緩やかにつながる地域の輪が温かい。 移動図書館行ってみたくなりました。とりあえず久しぶりに近くの図書館に行こう。

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2024/07/17

移動図書館、本バスめぐりんに関わる人たちのお話。 移動図書館が行く、そのことが示す意味。 地域を見ていくこと。 そこに住む人々を見ていくこと。 それぞれの想い。それぞれの歴史。 知らなかった過去。これから描いていける未来。 移動図書館が開かれる場所をのぞきに行きたくなる物語で...

移動図書館、本バスめぐりんに関わる人たちのお話。 移動図書館が行く、そのことが示す意味。 地域を見ていくこと。 そこに住む人々を見ていくこと。 それぞれの想い。それぞれの歴史。 知らなかった過去。これから描いていける未来。 移動図書館が開かれる場所をのぞきに行きたくなる物語でした。

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2024/06/26

市の移動図書館が舞台の日常の謎連作短編集。 移動図書館は利用したことがないが、本のセレクト、ステーションの設置場所や地域住民との交流などさまざまな側面が描かれていて面白かった。定年退職後に移動図書館の運転手となったテルさんと、相棒の若い司書ウメちゃんのコンビも楽しい。ほのぼのとし...

市の移動図書館が舞台の日常の謎連作短編集。 移動図書館は利用したことがないが、本のセレクト、ステーションの設置場所や地域住民との交流などさまざまな側面が描かれていて面白かった。定年退職後に移動図書館の運転手となったテルさんと、相棒の若い司書ウメちゃんのコンビも楽しい。ほのぼのとして、あらためて本はいいなと思える話だった。

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2024/05/06

とてもいい。作者の本に触れるのは初めてだが、継続して追っかけていこうと思う。 移動図書館(本バス)周辺で起こるちょっとした謎がテーマで、読んでいて心があったかくなる系の本である一方で、公共図書館の抱える課題が地域全体の課題(住民サービスの限界や、まちづくりのこと、高齢化のことなど...

とてもいい。作者の本に触れるのは初めてだが、継続して追っかけていこうと思う。 移動図書館(本バス)周辺で起こるちょっとした謎がテーマで、読んでいて心があったかくなる系の本である一方で、公共図書館の抱える課題が地域全体の課題(住民サービスの限界や、まちづくりのこと、高齢化のことなどなど)とリンク…どころかガッツリと絡むことを教えてくれる。

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2024/04/29

『本』愛に溢れた一冊でした。 移動図書館を舞台に利用者さんとの物語やちょっとした謎を解いていくハートフル・ミステリ短編集。 『道を照らす花』に出てくる杏奈ちゃんのお話はウルッときました。 本との関わり方も色々あり その人にとって本とは心の支えになったり 他者との繋がりになったり、...

『本』愛に溢れた一冊でした。 移動図書館を舞台に利用者さんとの物語やちょっとした謎を解いていくハートフル・ミステリ短編集。 『道を照らす花』に出てくる杏奈ちゃんのお話はウルッときました。 本との関わり方も色々あり その人にとって本とは心の支えになったり 他者との繋がりになったり、何度も出会いたいたい相手であったり。 文章もとても読みやすかったです。 続編もあるようなので読みたいと思います。

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2023/10/29

小事件しか起こらないので安心して読めました。 のんびり読める一冊。 移動図書館に出会ったら覗いてみようかなー

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2023/06/22

本バスめぐりん。 こういう話好きだな〜  地域の人との関わりが薄くなっているところが多いと思うけど、こんな風に、本バスを通して、町の人、商店街、幼稚園、色々な人のちょっとした交流が増えればいいな

Posted byブクログ