希望が死んだ夜に の商品レビュー
経験したことないが、貧困ってこんなに辛いんだと思いました。 生活保護を受けるために、自分の大事にしていたものを捨てなければならない。そうしないと世間に叩かれるから。貧しいだけでこんなに変わってしまうのはツラい。
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タイトルに惹かれて購入。 社会派ミステリーを読むのは初めてで、興味のある貧困について学びながら、物語を読み進めることができて面白かったです。 途中、予想通りの展開かくらいに思ったら、思わぬ人が犯人で驚きでした。 次回作も読んでみようと思ってます。
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主人公の刑事、容疑者、被害者とそれぞれの視点で書かれており物事を様々な捉え方ができて読みやすい。社会派小説なだけあってとてもリアル。 事件の内容が詳細に書かれて、展開もスムーズ。のぞみの死の真相がわかるところもひと工夫あって面白かった。 特に心情が揺さぶられるということはなかった...
主人公の刑事、容疑者、被害者とそれぞれの視点で書かれており物事を様々な捉え方ができて読みやすい。社会派小説なだけあってとてもリアル。 事件の内容が詳細に書かれて、展開もスムーズ。のぞみの死の真相がわかるところもひと工夫あって面白かった。 特に心情が揺さぶられるということはなかったが、総じて"かわいそう"な子どもたちと残念な社会、大人たち。→この点の印象が弱くて1回の読書で満足。 貧困とひとくちに言っても苦労は様々で偏った考えにならないところが良い。どのケースでも子どもはどんなときでも被害者になっていたから大人、社会福祉が助けるシステムが必要だと痛感。
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たくさんの人に読んで欲しいと思う。 いろんなことを考えさせられた。本当に。 こんな平和な日本でも貧困問題は実際にあって、生活保護を受けなければ暮らしていけない人もいて… この物語はフィクションだけれど、それで終わらせてはいけない気がした。 大人の世間体だったり、思い込みだったりが、本来守るべき子供たちを追いつめているのであればなんとかしなければ…
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ブクログのおすすめで購入 前知識なしでしたが 読むのが止まらなかった。 貧困… 負の連鎖が続けば、 誰でもなり得る。 周りには居なかったが 気づいていなかっただけかも。 切ないお話でした
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その時見たランキングに入っていて評価も高かったのでなんとなく手にした作品。 期待以上に良かったです。 終盤の二転三転する展開や、こんな細かいことが後の伏線に…という描写はまさに好み。 中学生ふたりの心情とタイトルが合わさり重たい気持ちになるがそれを含めて楽しめました
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同じ中学に通うネガとのぞみ。 のぞみを殺害したと自供して逮捕されたネガ。 同級生という以外に接点のなさそうな2人の本当の関係がわかっていき、そして本当のことが明らかになる。 なんてつらい、かなしい話だ。 私はもう40のおばさんだけど、中学高校時代の友達と一緒に過ごしたわくわく感を、ふたりの関係性が明らかになる中で感じていた。 本を読みながら、私もネガと同様に希望を感じでいたんだ。 そして、そこからの落差を私も味わった。 どん底にいつづけることより、希望を知ったあとに、その希望が失われたときのほうがつらい。 誰かに希望を味わわせてしまったことは、罪なのだろうか。 貧困と、行き渡らない社会保障。不都合なことはなかったことにしようとする大人達。 希望が失われたこの世界で、わずかな希望をたぐりよせようとしていた少女たち。 のぞみの死は、避けられないものだったんだろうか。私はそうは思わない。 のぞみがネガとお菓子食べながらおしゃべりできていたら、ネガの顔を見ることができていたら、思いとどまれた可能性が高いと、私は思う。 死ぬのが怖いから仕方なく惰性で生きている感覚、私も分からなくはない。惰性の生の中で、ちょっと笑えることとか、少し元気が出ることがあって、そんな些細なことに多くの人は生かされている。 そういう1日1日が積み重なるなかで、楽しいと思えるものや、大切だと思えるものに出会え、生きる目的がみつけられる。私の人生はそうだった。 だから、私はのぞみを殺した犯人を許せない。どうせ死ぬつもりだったなら…なんて動機にならない。憎い。 もしのぞみの計画通りに運んでいて、ネガとお菓子食べながらおしゃべりしていたら、のぞみは生きていたと私は思う。私はそう思いたいのだ。 このシリーズ、本当に好きなんだけど、つらいなぁ。
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タイトルが読み終えた後、ずしんと来ました。 個々の事情があるのに、安易にアフリカの子供を例に出す大人にはなりたくないなと感じました。 「でも、正しいことが正義とはかぎらないんだ。」 「母にだけ苦労をかけて、自分は努力する余裕があったのだ。」
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天袮涼さんの作品とは初めての出会いでした。読み手を惹きつける展開や結論のまとめは読み応えがありました。解説の言葉を借りると、上手いから凄い作家になった転機の一冊なのですね。 幼い子供たちが犠牲になる卑劣な事件が続いた時期がありました。天袮さんはそんな社会の雰囲気を敏感に感じて...
天袮涼さんの作品とは初めての出会いでした。読み手を惹きつける展開や結論のまとめは読み応えがありました。解説の言葉を借りると、上手いから凄い作家になった転機の一冊なのですね。 幼い子供たちが犠牲になる卑劣な事件が続いた時期がありました。天袮さんはそんな社会の雰囲気を敏感に感じて考えてくれたのでしょうか。背景は様々ながら色々を諦めねばならない登場人物たち。貧困との戦い。抜け出したい渇望と阻むプライドが幼子に消せない傷を作る。悲しい結末を冤罪から救った"想像"が侮蔑から賞賛に変わる時、残された者の責任を明るくする。
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真相が二転三転する中で、関係者おのおのの心情がきりきりと胸を締め付けてくる作品でした。 被害者が綴った遺書で、「希望が死んだ夜みたいに真っ暗なこの国」。 子どもの口から出たとはとても思いたくない言葉で、息が止まりました。 長谷部さんが自分自身を穿った言葉や、草薙先輩の本心が透けてしまったひと言。 挙げればキリがありませんが、フィクションだからこそ胸を打つ言葉選びだったと思います。 現代を生きる大人として、胸に留め置きたい1冊でした。
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