ムゲンのi(下) の商品レビュー

知念実希人(著者)

2022/02/20

上、下巻共面白かった。
佃さんの夢幻の世界が興味深かった。
のっぺらぼうだったのは、今まで頑張って妻と正しいことを貫いた証の顔の皺が久米の事件で信じられなくなったからかな？
家族からの愛情を感じられる良い本だと思いました。

2022/02/17

『真夜中乙女戦争』にも出てきた「ワルキューレの騎行」が出てきた。

ピアノの鍵盤の道で、歩くと演奏される世界。ヴィヴァルディの春や、サン=サーンスの動物の謝肉祭、もう最高。

モナ・リザ、ゴッホの自画像、睡蓮、ひまわり、叫び、ゲルニカ、最後の晩餐に、命が宿っていて、ハリーポッターの世界のように動いている。絵のチョイスもぜんぶ好き！！！

『カノン』の道で、エッシャーのだまし絵に迷い込んだような記述があって、『スロウハイツの神様』を思い出した。

月の光も、大好き、この世界観好きすぎる

オルゴールがククル、素敵。

シャボン玉に入りながら雨に当たらず移動するのかわいい。

『かがみの孤城』みたいに向こうの世界での記憶がなくなっていて、でもうっすらと覚えている。

お父さんもお母さんもおばあちゃんもきなこもハネ太も、ずっと心の中にいて、無限の愛をくれることがわかって、嬉しかった。

無限と夢幻をかけているから、ムゲンってカタカナなんだって気付いた。

『スロウハイツの神様』で最後に正義がいっていたように、「あらゆる物語のテーマは、結局愛だよね」

2022/01/05

あらすじ(ネタバレあり)
3人目を救う過程で、愛衣の尊敬していてかつ主治医である袴田の様子が変わり始めたり、虐待されている謎の少年レントが登場したり行方不明になる。
そんな中実家の様子も変わり始め、謎のメッセージと共にいなくなった父親、がらんどうになった実家、刑事から告げられる現実との差。
パニックになりつつも4人目の患者の元へ行くとそこには自分がいた。
愛衣は自分の夢幻の世界で自分が取り込んでしまったマブイを救い、最後は袴田のマブイ(夢幻の中でのレント)を救い出し袴田のククルを消滅させ現実に戻る。
ユタの力は無くしたものの、愛情(無限の愛)は消えず、愛衣のククルは夢の中で会える。ハピエン。

他人から受け取った心の欠片＝感情がマブイに蓄積され、それが分離したものがククル。

感想(ネタバレあり)
父親が殺されたor重要人物だと思ってたら前者だった、というかこの世界そのものが愛衣の夢幻の世界だったのは驚き！違和感にも納得！
途中までだと4人目が犯人→4人目は愛衣だった、まさか！？と思っていたがそんなことはなかった、よかった笑

タイトル回収というか夢幻の世界にいた愛衣のククルは、無限の愛を注がれてできた姿と知ったときは泣いた。
袴田を許せるのは凄いけど、それも愛情に満ちているからなのか。
続きが気になって一気読みした！
初知念先生、良きでした！

2021/12/29

伏線がどんどん回収されていき、ムゲンの世界がここまで広がっていたとは。
下巻は、あっという間に読み終えました。

2021/12/26

（下）の中盤で、物語の全貌は理解出来る。
ここが一番のサプライズかな。
全貌が分かってしまえばあとは予定調和。
これは良い作品。仕掛けがいっぱい。
面白かったなぁ〜。

もっと少年Xについて書けたと思うけど、このくらいがちょうどいいのかな。

2022/04/29

上巻はあまり世界観に入っていけなかったけど、下巻(特に後半)はなかなか読みごたえがあって、面白かった。

2021/11/02

4人目のイレスの患者のオチはちょっと禁じ手のような気もするが（全部夢でした的な）、全体的には面白かった。上巻でもそうだったが、夢の世界のファンタジー部分がちょっと読みづらくブレーキ掛かってしまった印象。
また、沖縄の言葉でククル、マブイ、等出てきたがちょっとわかりづらかった。

2021/10/15

下巻に至っては、一気に読み終えた。

全部愛衣の夢ってことに気付けなかった…
お父さんが殺されてるってことには途中から気付いたけど、時系列がおかしいからどういうこと？？ってなった。

最後、ママが出てきた場面は泣きそうになった。

上下巻通して満足のいく作品だった。

2021/10/12

優しい知念実希人先生がつくりだす世界。それにミステリー要素が加わり中盤からハラハラドキドキ展開！
犯人はあなただったのか…なるほど上巻では全く想像つかなかった。
表紙と物語が合ってますね。
皆さんも一緒にムゲンの世界へ行きましょう(^-^)♪

2022/10/03

下巻も色彩豊かな描写と壮大でハラハラする展開が目白押しで、とても楽しめた。終わり方も素敵。
「他人から受け取った心の欠片がマブイ（魂）に蓄積され、そこから分離してククルが生まれる。人間は死ぬときに、マブイの欠片をその人に対する感情と一緒に身近な人たちに遺す。そのマブイは受け取った人物のククルの一部として残り続ける。」というような考え方が、とても参考になった。身近な人を亡くして落ち込んでいる人に是非すすめたい本。
人間は誰しも、たくさんの愛情をかけられて育つべきなんだということを思った。