Ank:a mirroring ape の商品レビュー
鏡の向こうの自分を認識する能力は人間とごく一部の類人猿しか持たない。 自己認識能力に絡めて、暴動が起きるSF小説。 科学的によく調べられていたし、類人猿の進化も興味深かったが、細切れの節構成と暴動の描写が長いのでちょっと読みにくかった。
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SFミステリーでありながら生物遺伝学を交えてリアリティに磨きをかけた作品 主人公の鈴木望が語る内容には科学的な説得力があるため、現実でも起こりうるのではないか…?と思わされてしまうことでよりパニック描写での恐怖や緊迫感が増していて、中盤以降ページをめくる手が止まらなくなりました。...
SFミステリーでありながら生物遺伝学を交えてリアリティに磨きをかけた作品 主人公の鈴木望が語る内容には科学的な説得力があるため、現実でも起こりうるのではないか…?と思わされてしまうことでよりパニック描写での恐怖や緊迫感が増していて、中盤以降ページをめくる手が止まらなくなりました。 ただグロテスクな描写も多いため苦手な方は注意
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テスカトリポカを読んで気になって買いました。 圧倒的おもしろさ。 分厚い本やけど、面白かったら何ページあってもええ。 いざ読み始めたらページ数なんて全く気になりません。 ヒトの進化の謎はすごい気になるけど、何処までが実際の研究結果で何処からが作者の妄想かわからんから余計に面...
テスカトリポカを読んで気になって買いました。 圧倒的おもしろさ。 分厚い本やけど、面白かったら何ページあってもええ。 いざ読み始めたらページ数なんて全く気になりません。 ヒトの進化の謎はすごい気になるけど、何処までが実際の研究結果で何処からが作者の妄想かわからんから余計に面白い。 読む前に「どっちみちウォーキングデッドみたいな話やろ」とか思ってごめんなさい。 全然別もんでした。
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面白いアイデアで構成された作品 今まで類人猿や人類ついて考えたことなかったですが、色々と勉強になりました。 物語としては、中盤までのワクワク感から後半がやや尻すぼみな印象なのが残念。
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佐藤究3冊目。類人猿とヒトの自己鏡像認識をヒントに使った重厚感あるエンタメ小説。描かれるのは2026年10月25日に発生する京都暴動(キョウト・ライオット)にまつわる周辺の仕掛けで、その後書かれる『テスカトリポカ』にも通じる”鏡の神秘性”や人類の進化の秘密などが鮮やかに描かれている。 今作は事件の裏付けとなっている周辺知識がまた理系的で凄いリアルで読ませてくる。丁度少し前にチンパンジーと人間の間に生まれたヒューマンジーの漫画を読んだためか、作品の中に出てくるチンパンジーたちに親しみを覚えていたからか、望とAnkの結末には心に来るものがあった。 相変らず暴力シーンのエグさが凄いんだけど、『テスカトリポカ』は映像で見たくないな…と思った一方でこの作品なら映画で見てもいいかなと思った。読んでいる途中でもかなり映像が見えてきた部分があって、京都周辺の光景やらKMWPセンターの描き方がそのまま映画になっても面白そうだなと感じた。あと本当伏線張るのも回収するのも専門的な知識の話も作中に組み込むのうますぎて作者の頭の構造が気になる。 途中に出てくる「不要不急のお問い合わせにはお答えできません」という台詞とか、「これはパンデミックではない」という部分を読むとかなりコロナが流行った現実の時代背景を意識しているようにも思った。この辺りは編集の都合だろうか? 相変らず文学としてもエンタメとしても大変面白いので人に勧めたいが分厚過ぎて人に勧められるかどうか微妙なところが悔しい。ちなみに私はこの本を読むのにちょうど一カ月を要した。どこのメディアでもいいので佐藤究の作品を取り上げて有名作家にのし上げてくれ…もしくは映像化して大人気になってくれ…(直木賞取ったことで名は広まったと思うけどどれを読んでも面白いので…) 小説の恩田陸との対談特設ページがあったので以下にメモ http://kodanshabunko.com/ank/
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佐藤究さんは私が激推しの作家さん。 これもすごく面白くて、止められないけど終わってしまうのもイヤ、と葛藤しながら読みました(苦笑) 佐藤さんの小説が面白いのは専門的な知識やデータの多さにあります。佐藤亜紀さんに近い面白さ。 加えてアクション映画のようなスピード感とテンポの良さ...
佐藤究さんは私が激推しの作家さん。 これもすごく面白くて、止められないけど終わってしまうのもイヤ、と葛藤しながら読みました(苦笑) 佐藤さんの小説が面白いのは専門的な知識やデータの多さにあります。佐藤亜紀さんに近い面白さ。 加えてアクション映画のようなスピード感とテンポの良さと、SFミステリーなどの要素。 どうなるんだろう、とページを捲る手が止められなくなる面白さ。 さらに、神話や伝承の古代をうまく取り入れているところもたまらない。 あと、人種が幅広いところも良いです。スケールが広がります。 そして、深いテーマがきちんとあって読む側に問うてくるところ。考えさせられるところが良いです。 今回は人間について。 明確な深いテーマ性は小説を骨太にします。表面的な小説はやっぱり薄っぺらい。 とても良いフレーズがあったので抜粋。 『友好度は知能と比例する』 本当にその通りだと思う。 だから人間は争ってはいけないのです。思い遣れるのが人間です。
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佐藤究の「Ank:a mirroring ape」読み終えた。 面白かった。 佐藤究いいね。好き。 ほっこり、とか皆無で、冷え冷えとした空気が心地よい。 似たような暴動の描写が繰り返されるのはちょっとかったるい。 話がなかなか進まないのはこの人の癖なのか。 ドライブかかったように感じたのは7割読んだあたりからだった。 進まなくても面白いんだけどねー。 主人公は孤独でちょっと物悲しくて良かった。 もっとしつこく書き込んで欲しかったけど。 いや結構書き込まれてるか? 主人公は、東京地検特捜部検事だった父親からひどい暴力を振るわれていて、同じく暴力を受けていた母親が、父親の死後に車で海に落ちて息子と無理心中を図ったけど生き残ったという壮絶な育ち。 家で立ったまま食事をして、誰かと付き合ってもそのスタイルで、食事中に会話もしないという設定で、自分は全然そんな感じではないけど、なんかシンパシーを感じてしまった…。 主人公が気の毒で、物寂しいままで終わってしまって、読み終えてちょっと悲しい気分。 アンクの警戒音を聞いて正気を失って暴れる時間が8分19秒(太陽の光が地球に届くまでの時間)というのは話に馴染んでなかったと思う。 鏡は光の認識だからって、なんでそうなるのさ。 分かる人は分かるの?? (そういえばテスカトリポカも鏡でしたね)。 忍者少年は異質だったけど魅力的なキャラだったので、もっと早く出してくれたら良かった。 佐藤究の作品で残るのは「QJKJQ」。タイトル覚えられない…。
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チンパンジーの研究をする施設から起こったとある「暴動」の話。 チンパンジーそんな知能高いんだ…知らなかった…。 京都の街並みが綺麗な分しんどかった。人口減りすぎ。死に方も暴力もえぐくて体力が必要。 事件始まるまでのが研究とか色々面白かったな。
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この話とは全然関係ないけど、本を読みながら進化医学の本や伊藤計劃さんの『虐殺器官』とかを思い出す。人間にはまだ知らない原始の頃の記憶や経験を基にした遺伝子が奥深くに眠っているのかもしれない、それはこのお話に出てくるような恐ろしいものなのかもしれない。 ホラーじゃないけどゾワっとす...
この話とは全然関係ないけど、本を読みながら進化医学の本や伊藤計劃さんの『虐殺器官』とかを思い出す。人間にはまだ知らない原始の頃の記憶や経験を基にした遺伝子が奥深くに眠っているのかもしれない、それはこのお話に出てくるような恐ろしいものなのかもしれない。 ホラーじゃないけどゾワっとする話でしたね。
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おもしろかった。文庫本で600ページ以上もある長編ですが、一気に読んでしまいました。話の展開もすばらしく、楽しかったです。ただ、私の読解力では、アンクの警戒音を聞いてしまった人間がなぜ理性をなくし、そこまで狂暴になるのか、そしてその状態が太陽光が地球に届くまでに要する8分19秒...
おもしろかった。文庫本で600ページ以上もある長編ですが、一気に読んでしまいました。話の展開もすばらしく、楽しかったです。ただ、私の読解力では、アンクの警戒音を聞いてしまった人間がなぜ理性をなくし、そこまで狂暴になるのか、そしてその状態が太陽光が地球に届くまでに要する8分19秒維持するのか、読みとることができませんでした。もう一度読んでみます。ともかくおもしろいです。 お話の中に出てくるカラヤンが指揮した青きドナウは、昔中学生のころによく聴いていたレコードを思い出させてくれて、個人的にはうれしかったです。1960年代にベルリン・イエス・キリスト教会で録音したレコードの方って勝手に決めつけているのですが、カラヤンのクールでちょっと無機質な演奏がお話のイメージとマッチしてよかったです。当時は、クラシックの小品を2曲収めた、17センチLPが1枚600円か700円ぐらいで売っていて、お小遣いを貯めて買っていたことを思い出しました。
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