あきない世傳 金と銀(七) の商品レビュー
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種を蒔き、丹精込めて育てた五鈴屋江戸店も、やがて大きな実りとなる。 常にお客様のことを第一に考え工夫を凝らし、少しずつ着実に信頼を得る。 「来年もきっと、笑ってお月見をしましょう」 今まで色々な思いを胸に、眺めてきた十五夜の月。 来年も、そのまた次も、幸が柔らかく微笑みながら十五夜の月を眺めていられますように、と願いつつ。 この勢いにのった流れを乱されませんように。 そして、どうかあの男がケッタイな難癖を幸につけてきませんように。
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序盤の、師走の湯屋でお竹の背中を流す幸の、主従の会話を読むだけで涙腺が緩んでしまう。江戸店での勝負は時間との戦いでもある。手堅く、顧客本位の商売をする五鈴屋の店主・幸。月に一度の帯結び指南でのお才との出会いと、大坂の亀三のとり成す縁で歌舞伎役者・菊次郎から、中村富五郎へとつながる...
序盤の、師走の湯屋でお竹の背中を流す幸の、主従の会話を読むだけで涙腺が緩んでしまう。江戸店での勝負は時間との戦いでもある。手堅く、顧客本位の商売をする五鈴屋の店主・幸。月に一度の帯結び指南でのお才との出会いと、大坂の亀三のとり成す縁で歌舞伎役者・菊次郎から、中村富五郎へとつながる出会い。この縁が元となって作られた小紋染めが、やがて大輪の花を咲かせるように華やいだ場面へ! 我が事のように嬉しい読了だった。
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イジワル同業者や杓子定規な役所なんかが出てきて、「一難去ってまた一難」的な展開を予想していたのだが。 江戸の人たち、トテモイイヒト。
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そんなことある? えらい都合いい展開やなぁ って感じながらもそれが嫌味にならないのは、しっかりと伏線が描かれているからなのかもしれません。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読んだ時に感じた嘘くささと一線を画しているのは、やはり高田さんの文章力なのでしょう 最後の富五郎の一言に不覚にも涙して...
そんなことある? えらい都合いい展開やなぁ って感じながらもそれが嫌味にならないのは、しっかりと伏線が描かれているからなのかもしれません。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読んだ時に感じた嘘くささと一線を画しているのは、やはり高田さんの文章力なのでしょう 最後の富五郎の一言に不覚にも涙してしまいました。
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大阪と江戸では、色々異なる点があり、それを上手に取り入れて、幸は知恵を絞る。 今回は結を江戸に呼び寄せて、新しい戦力となりそうだし、大阪の女名前の延長も出来、新しい小紋染も完成。全て順調!しかも智蔵のかつての友が、その新しい小紋染を披露する花形の役者になっているなんて、素敵な巡り合わせ。 ただ、ここに来て惣次の存在が不気味…
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大阪天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな自体の流れを読み解き、商いにつなげる「鶚の眼」。ソレを胸に刻み、懸命に知...
大阪天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな自体の流れを読み解き、商いにつなげる「鶚の眼」。ソレを胸に刻み、懸命に知恵を絞る奉公人たちだが、、、 ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾! (あらすじより) 本当に待望ですよ! 奉公人が江戸と大坂を行き来したり、妹が大阪から江戸に出てくるたびに死にやしないかとヒヤヒヤしてたけど今回は割と順調に進展。 惣ぼんさんの影が見え隠れするのが不穏ですがねー
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98ようやく第七弾。江戸での活躍がなんか嬉しい!今回はトラブル無かったけどね、次はどっさり問題が起きそう。自作も楽しみにしています。
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高田さんの作品ですりこまれてしまったのか、 何かまた、とんでもない事件が起こって窮地に立たされるのでは……とどきどきしながらページを繰りました。 幸が知恵を絞り、五鈴屋江戸店を小さく産んで大きく育てるさまに、心が温かくなるようです。 惣ぼんの消息が江戸にあると判明したうえ、惣ぼ...
高田さんの作品ですりこまれてしまったのか、 何かまた、とんでもない事件が起こって窮地に立たされるのでは……とどきどきしながらページを繰りました。 幸が知恵を絞り、五鈴屋江戸店を小さく産んで大きく育てるさまに、心が温かくなるようです。 惣ぼんの消息が江戸にあると判明したうえ、惣ぼんの身形がとても大店の店主めいていて、ライバル店になっていくのではないか、と思ったりもする。 女名前禁止の特例の3年延長を得た幸。 その3年を使って、五鈴屋がどのくらいの大店になるか、今後もとても楽しみです。
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シリーズ第7弾 今回も面白く読ませてもらいました。 江戸での大きな転機となるアイデアを生み出した時の武者震いが伝わってきて、読みながらゾクゾクしてしまった。 いつも幸に大きな試練が立ちふさがる故、今回も何か不幸があるのではとずっと不安を抱えつつ読んでしまった。もう少し楽に読めば良...
シリーズ第7弾 今回も面白く読ませてもらいました。 江戸での大きな転機となるアイデアを生み出した時の武者震いが伝わってきて、読みながらゾクゾクしてしまった。 いつも幸に大きな試練が立ちふさがる故、今回も何か不幸があるのではとずっと不安を抱えつつ読んでしまった。もう少し楽に読めば良かった。 早く次の展開をとはやる気持ち。 残りのページが少なくなってしまう切なさ。 いつもこの矛盾との戦いである。
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内容(「BOOK」データベースより) 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる...
内容(「BOOK」データベースより) 大坂天満の呉服商「五鈴屋」の七代目店主となった幸は、亡夫との約束でもあった江戸に念願の店を出した。商いを確かなものにするために必要なのは、身近なものをよく観察し、小さな機会を逃さない「蟻の眼」。そして、大きな時代の流れを読み解き、商いに繋げる「鶚の目」。それを胸に刻み、懸命に知恵を絞る幸と奉公人たちだが―。ものの考え方も、着物に対する好みも大坂とはまるで異なる江戸で、果たして幸たちは「買うての幸い、売っての幸せ」を実現できるのか。待望のシリーズ第七弾! 令和元年8月14日~16日
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