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きみの存在を意識する の商品レビュー

4.1

39件のお客様レビュー

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2021/02/26

タイトルは恋愛小説?となるけど、 内容はまったく違います。 ヤングアダルトのジャンルだけど、これは大人も読むべき。 登場人物が抱える悩みは多種多様。 「読む」ことができない子、 「書く」ことができない子、 男でもなく女でもない真ん中のあの子、 養子縁組でほかの家族のなかで悩む子...

タイトルは恋愛小説?となるけど、 内容はまったく違います。 ヤングアダルトのジャンルだけど、これは大人も読むべき。 登場人物が抱える悩みは多種多様。 「読む」ことができない子、 「書く」ことができない子、 男でもなく女でもない真ん中のあの子、 養子縁組でほかの家族のなかで悩む子、 親の期待に応えたい拒食症の子、 匂いに敏感な「化学物質過敏症」の子。 自分だけが、特別ですか? 自分だけが、我慢すればいいですか? 「ほかとは違う」あの子が生きやすい世の中に、せめて変えていけたらいいなと思う。日本はみんなと一緒と前ならえが好きだからなあ、、。 大切なのはいろんなひとがいろんなことを知っていくこと。「あの子だけずるい」にならないように教育していくこと、知っていくこと。 ただちょっと、この本に出てくる大人と親が、まともな人が少なすぎてどうなのだろう…

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2021/01/31

書かれていることが、出てくる子たちが、とてもリアル。中学生って自分のことがだんだんわかってくる時期だと思う。でも狭い世界にいると、人と違うことは「変」だって、「普通」じゃないって思われる。 違うことを受け入れること、理解することは難しいかもしれないけれど、そうできる人になれたらい...

書かれていることが、出てくる子たちが、とてもリアル。中学生って自分のことがだんだんわかってくる時期だと思う。でも狭い世界にいると、人と違うことは「変」だって、「普通」じゃないって思われる。 違うことを受け入れること、理解することは難しいかもしれないけれど、そうできる人になれたらいい。

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2020/10/22

素晴らしかった。 作者の熱量や思いがひしひしと伝わってきた。 読後に改めて良いタイトルだなと感じる。 小学生や中学生の頃は同じ学区というだけで通う学校が決まっているから、当然家庭環境や学力もさまざまな子がいた。 大人になって、しかもこういう題材を扱った作品に関心があるからこそ、...

素晴らしかった。 作者の熱量や思いがひしひしと伝わってきた。 読後に改めて良いタイトルだなと感じる。 小学生や中学生の頃は同じ学区というだけで通う学校が決まっているから、当然家庭環境や学力もさまざまな子がいた。 大人になって、しかもこういう題材を扱った作品に関心があるからこそ、やっと多様な「違い」というものに対して少しは想像力を巡らすことができるようになったけれど、当時は、この本に出てきてもおかしくないような彼・彼女たちに対しても「なぜ?」と思うだけだったし、周囲の大人が理解をしようという素振りもなかった気がする。 今考えればそれは、努力をしていないだとか、わがままとは別のものだったのかもしれない。 印象的だったのが、理幹の"LGBTやLGBTQ、LGBTQIという言葉を本で読んだときから、自分がまわりから「LGBT」だと思われていると感じるようになった。"という台詞と、梅田がLGBTの虹色の本を手にして理幹に迫る場面。 自身のセクシャリティについて悩みのない人間からすれば「LGBT」という単語が広く知られることでそういった人たちも生きやすくなり、良い風潮だと考えるけれど、それはそう単純なものでもないのだろう。そういう単語を知っていたとしても「理解したい」と思う人間なんていうのはほんの一握りだということ。(そもそも理解したいなんて思うことこそが間違っているのかもしれないけれど…) LGBTに限らず、安易にそういう単語だけが一人歩きすることで、本人ですら整理がついていないのに周囲から勝手にラベリングされてしまうこと。そういう新たな苦しみを生み出してしまうこともあるのだということがとても難しいと感じる。 あと、なんとなくビバノンノンさんは小晴の兄かと思っていたのだけど、それは違うかな...。

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2020/09/23

子供たちが悩みながらも、怒って傷つきながらも、自分で考えることのできる子たちでよかった。 誰もがみんななにかしら抱えている。 かもしれない、のきっかけをくれる物語。タイトルがとてもいいな。子供はもちろん、(わたし自身が大人を教師を好きになれなかったこともあり)大人に読んでもらい...

子供たちが悩みながらも、怒って傷つきながらも、自分で考えることのできる子たちでよかった。 誰もがみんななにかしら抱えている。 かもしれない、のきっかけをくれる物語。タイトルがとてもいいな。子供はもちろん、(わたし自身が大人を教師を好きになれなかったこともあり)大人に読んでもらいたい。これは自分も、相手も、年齢関係なく、いつまでも忘れずに意識すべきものなのだと思う。 ただ、もどかしさに悶えたりもする(個人的に出てくる大人が菊ちゃん先生と心桜のお父さん以外ずっとむかむかした…あと梅田と田西…ちゃんと向かい合ってくれる人がいるのになぜ伝わらないのだ…!) ただだれもかれもが、抱えすぎていて、抱えていない(と一般的に思われる)子たちの意識も、わたしは感じたかったと思う。

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2020/09/06

感情の動きが細かく描写されていて、引き込まれて読み進めてしまう本でした。 内容は、自身について悩んだり悩みに立ち向かったりしながら日々をおくる中学生の登場人物たちの、それぞれの語りによる連作です。たとえばディスグラフィアやディスクレシアの傾向があったり、生い立ちに悩みがあったり。...

感情の動きが細かく描写されていて、引き込まれて読み進めてしまう本でした。 内容は、自身について悩んだり悩みに立ち向かったりしながら日々をおくる中学生の登場人物たちの、それぞれの語りによる連作です。たとえばディスグラフィアやディスクレシアの傾向があったり、生い立ちに悩みがあったり。本人の向き合い方や周りの大人の反応や対応は様々で、理想の自分や実際の自分と照らし合わせて感じることの多い本だなーと思いました。娘も読んで、似てると思う/好きな登場人物について話したりしました。

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2020/08/29

多様化大切‼️ 大人が子供の事を少しでも、理解をしてくれれば、悩みも減るんだろうなーと思う 男でも、女でも性別やもろもろで否定する義務は、ナイト思うなぁー

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2020/08/19

配慮の必要な子供たち。 理解しようと思わなければ、 寄り添う事は難しい。 学校の対応は、いつも保守的で、 考えさせられる。

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2020/06/22

2020/6/22 913.6||ナシ (3階日本の小説類) 中2のひすいは本を読むのが深刻に苦手。さまざまな、見えにくい困難を抱える子どもたち。 どうしたらいいか、彼らは葛藤し、何かをつかんでいく。 「配慮とは、する/されるの一方通行じゃなくて、両方が一緒になにかするの...

2020/6/22 913.6||ナシ (3階日本の小説類) 中2のひすいは本を読むのが深刻に苦手。さまざまな、見えにくい困難を抱える子どもたち。 どうしたらいいか、彼らは葛藤し、何かをつかんでいく。 「配慮とは、する/されるの一方通行じゃなくて、両方が一緒になにかするのに必要だから、どちらからも矢印が向かい合っているもの」

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2020/10/01

5人の中学2年生の目を通して描く連作短編集。 たぶんディスレクシアで、読むことがとても苦手な、でもそれを正面切って認めたり、周囲に配慮を求めたりするのはいやな、ひすい。そのひすいと同じクラスで、女子だけれど体が大きくさばさばしていて男子と間違えられがちな理幹(りき)。字を書くこと...

5人の中学2年生の目を通して描く連作短編集。 たぶんディスレクシアで、読むことがとても苦手な、でもそれを正面切って認めたり、周囲に配慮を求めたりするのはいやな、ひすい。そのひすいと同じクラスで、女子だけれど体が大きくさばさばしていて男子と間違えられがちな理幹(りき)。字を書くことが極端に苦手で、ひすいとは対照的に自分でその原因を調べ、周囲を説得して「合理的配慮」を求める心桜(こはる)。ひすいの弟――両親を事故で亡くしてひすいの親に養子としてひきとられた――で、高い知性と繊細な感性を持つ拓真。そして大人のいうことを聞く「いいこ」であろうとするあまり自縄自縛になり、過食症になってしまう小春。 だれもが問題をかかえていて、「中二病」という言葉でくくったらそれでおしまいになってしまうけれど、そんなものじゃない。だって、中二が終わったら終了するというようなものではなく、ほうっておけば大人になっても同じ問題を抱え続けることになるだろうから。実際、この作品に登場する大人たちもみな問題のある人ばかりで、児童文学にちょいちょい登場する、聡明な導き手はだれもいない。ひすいたちの担任の角野先生なんてひどいものだけど、“親には評価が高いが、世間体を保つのがうまいだけで、子どものことがさっぱりわかっていない”という先生って、実際いるからね。読んでいてむかむかするほどだった(^_^;; 周りの大人がちゃんと機能していない場合、子どもはなんとか生きのびて自分で知恵をつけて解決するしかない。だからこそ、心桜(こはる)が、苦手な書字で絞り出すように書いたメッセージ「生きてようね。みんな、死なないで、生きていてね」が、痛切にひびくのだろう。 でも、この作品にはもうひとつ大切なメッセージがあった。それは、ひとりで悩まないで「困ってる」と声をあげようということ。そうすれば、誰かしら手を差しのべてくれる人や助けてくれる人が出てくるかもしれない。 それが凝縮されているのが最後の1編。日本では往々にして、声をあげた人が、平和をかき乱すわがままな人と捉えられがちで、学校などはまさにその縮図なのだけど、それをどうやって必死に突き崩していくか。 そういう意味でも、大人子どもを問わず、今読まれてほしい本だと感じた。

Posted byブクログ

2020/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かったです 所々嫌いなわけではないができないところやサボってるわけでなくできないなどといったことがある子たちの短編集なので読みやすいです 孤児や臭い、本を読むのが遅い、字が雑になってしまう、大人の期待に応えたいなどといったことのある子からの目線なので難しかったです

Posted byブクログ