交通誘導員ヨレヨレ日記 の商品レビュー

柏耕一(著者)

2021/12/08

純粋に交通誘導上の苦労だけでなく、人間関係に係る苦労や問題が非常に多いようである。交通誘導員について社会に必要な仕事であって相応の敬意を持っていたが、世の中的にそんなに蔑まれていたことに寧ろ驚き。粗野な人間模様として片付けられるものともいえず、高齢化問題も加味すると奥深い社会問題と位置付けられる。

2021/12/06

シリーズ作品を続けて読んでいるが、今回は職業柄なのかほっこりする話がほぼ無かった。それでもリアルが知れて面白かった。
感じが悪い人のオンパレードだったがそれ程後味は悪くなかった。

2021/11/14

編集・ライター業の傍ら、とある事情から交通誘導員をしている73歳の著者。作業員との軋轢、ルールを無視したドライバーから理不尽な文句をつけられること、現場によっては朝から夕方まで食事はおろかトイレまで我慢する場合があること等々、ナルホド大変だな、と思いもするが、全体的に愚痴っぽい表現が多く、少し辟易もした。もっと違うアプローチで語ってほしかった。注釈がやたらと多いのも気がそがれる。思っていたものとは違ったといったところ。

2021/11/08

人気シリーズのようです。
先に「マンション管理人」の方を読み、次にこちらを読みました。

「マンション管理人」より、具体的な記述が多く、場所を推定することもできそうです。

著者はライターさんの兼業らしく、交通誘導員だけで食べている人よりは、気持ちにも余裕がありそうな感じがしました。どの仕事もそうですが、やっぱり人格や人間性が大事ですね。どんな職業でも、誠実に対応することが大切だと改めて感じました。

この本を読んだ後、車の運転中に交通誘導員さんに対して、優しい気持ちを持って通行できるようになりました。

2021/10/29

この本の出版によって、様々な知られざる職業
の日常を描いた本がシリーズされているのは、
ご存知かと思います。

時たま、ある職業に就いていて内情に精通して
いる人の中で、文章もうまく、その業界の内情
を面白いおかしく紹介する人がいます。

その業界がキャバクラだったり、警察だったり
すると、一般人には内部をうかがい知ることが
簡単にはできないので、興味を持たれることが
多いのです。

つまりドキュメント本です。

これがノンフィクション本であると、外部から
の取材により、それはそれで素晴らしい内容の
ものもありますが、少し意味合いが変わってき
てしまいます。

この本は前者の潜入ドキュメント本に類します。
外部からの取材ですと、おそらくステレオタイ
プの内容になっていたかもしれないです。

しかし交通誘導員がありのままに日常を語って
いるところがかえって、等身大の真実を伝えて
いると感じることができます。

大半の人が道路工事の現場を通る時に誘導員に
注意を払ったりはしないでしょう。しかしこれ
からは、ちょっとその誘導員の人生も想像して
みようかな、と思ったりしてしまう一冊です。

2022/02/11

以前に「警備員日記」という本を読んだことがある。その人も作家でやむを得ず警備員の仕事を始めた、という本だったが、おぼろげな記憶では若干の上から目線を感じた。それに比べるとこの本は目線が低い。著者のギャンブル癖や、妻とのいざこざ等しょうもない部分も語られる。こっちの方が好みだし共感した。

仕事のディテールが文章だけではわからない箇所が多い。しかしこの本の魅力はそこじゃなくて、仕事に絡んだ人間模様の描写だ。ああ、仕事って面倒くさい。というか、仕事じゃなかったら関わりたくない人間が面倒くさい。ああ働きたくない、仕事なんてろくなもんじゃない。しかし、この本を面白がって読むことができたら、自分が対峙するしょうもない人間模様も面白がれるのではないか？否、それはないな。そもそも自分だって誰かにとってのロクでもない人間かもしれない。

2021/07/30

出版編集・ライター業を本業とし、現役として警備会社に勤務する７３歳（本書出版当時）の著者が綴った交通誘導員の仕事現場がわかる一冊です。本書を読んで交通誘導員をやりたいという読者がいたらよほどコミュニケーション能力が高く、忍耐力・判断力・反射神経に長けた方かと思います。私にとっては警備員、とりわけ交通誘導員の仕事はやはり簡単ではないなと思うには十分な内容でした。

2021/07/26

こういう仕事をする人がいて世の中は回っているのだと頭ではわかるけれど、気持ちが楽しくない。すみません。

2021/06/28

派遣添乗員ヘトヘト日記が面白かったので。添乗員に比べると筆者の人格にやや問題あるような気もするけど（添乗員さんができた人だったという説もある）まぁこんなものか。添乗員はやってみたい気になったけどこの本読んで交通誘導員になりたい人はいないんじゃないかなぁ？とたしかに大変話を読みに来てはいるんだけど、時折挟むほっこり話がないと単なる仕事の愚痴の垂れ流しになってしまうからねぇ。この辺のバランスは難しいところかも？

2021/06/15

ユーモアとペーソスがきいた文章のおかげでお仕事の大変さは感じつつも楽しく読むことができました。
建設業界にいた頃に警備員さんにも大変お世話になってたので「ああ、●●さんはお元気かなぁ」「これは✕✕さんみたいだな」などと懐かし思い出すことも多かったし、警備員・警備会社あるあるみたいな話もちょこちょこでてきて、お仕事で警備員さんと関わる機会がある(あった)方はより楽しめるんじゃないかな？と思いました。