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ケーキの切れない非行少年たち の商品レビュー

3.8

1148件のお客様レビュー

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2024/06/16

⚫︎一時期話題になった一冊だったので、気にはなっていた。 ⚫︎反省の前に認知機能がダメで反省すら出来ないという事実は衝撃すぎた。根本の認知機能から是正しないと何にもならないよね。でもそれに制度が追いついているのかはわからない… ⚫︎もし自分に子供がいて、認知機能が怪しかったらどう...

⚫︎一時期話題になった一冊だったので、気にはなっていた。 ⚫︎反省の前に認知機能がダメで反省すら出来ないという事実は衝撃すぎた。根本の認知機能から是正しないと何にもならないよね。でもそれに制度が追いついているのかはわからない… ⚫︎もし自分に子供がいて、認知機能が怪しかったらどう思うかなんて考えてしまったなあ。 ⚫︎知的障害は発達生涯よりナイーブな話題だし、中々世間にも俎上に上がらないのだと思うね。 ⚫︎新たな被害者を産まないためにも、この方面の研究が深化することを願いたい。

Posted byブクログ

2024/06/11

多くの本で引用されたり参考文献として登場する名著なので一度読んでおくべく手に取ってみた。 少年院などにおける知的障害・境界知能を持つ子供の割合や、犯罪者を増やさないことによる経済効果など興味深い知見が得られた。 基本的には精神科医や障害者は教育や看守・更生のための知見を持たない。...

多くの本で引用されたり参考文献として登場する名著なので一度読んでおくべく手に取ってみた。 少年院などにおける知的障害・境界知能を持つ子供の割合や、犯罪者を増やさないことによる経済効果など興味深い知見が得られた。 基本的には精神科医や障害者は教育や看守・更生のための知見を持たない。 同様に、教員は他の分野を知らないし、少年院や看守は精神医学などを知らない。 こういった異分野職種間での連携というのは、人の知能やマインドを変えるよりもハードルが低いはずだ。もちろん本書の内容だけに留まらず別の業界でも同じことが言える。 そのためにできることはなんだろうか。 本書が多くの別の本で引用されているように、各専門家は本書で述べられている事実を既にブロックの一つとして取り入れて物事を検討している。 同様に、あらゆる人が本書の内容を知ることで他者理解・自己理解を深めることが出来る。そしてそれは加害者と被害者を減らすことに貢献できよう。 この本が出版されてすでに5年、現場はどう変わったのだろうか。 また青少年による犯罪に何らかの変化は起きただろうか。 そのフィードバックが非常に気になるのと、もしもまだ変化が表れてないのだとすれば、その要因は何であるか。この辺を知りたい。 もう一点、もしこの本自体を学生が読んだとしたら、どうなるだろうか? 高校生以上であれば難しくないであろうが、中学生以下には内容として難しいように思う。また当事者は本を読むのが苦手と考えられるため、知的なハンディキャップを持つ生徒が実際に本書を読んで自分自身が気づきを得ることは難しいと思われる。 教育に関わる人には必読書だが、親をはじめ子供自体にもこのことを知ってもらうことは有益だと思う。子供向けに書き下した本というのも良いかもしれない。私は学生時代に知的障害や発達障害のこと、ましてや境界知能のことを学んだ記憶がない。(失念しているだけの可能性もあるが。) このあたりの基礎知識を周知する取組みは教育現場にあるのだろうか。 知りたいことが増えた一冊だった。

Posted byブクログ

2024/06/08

非行少年たちの幼少期の特徴がとても他人事とは思えないようなものばかりでドキマギしながら読んでしまった。心がしんどくなった。 私は小学校の時の担任がハチャメチャだったわたしに根気強く認知機能を伸ばしたり、学習の楽しさを教えて下さったので人生が変わった気がするけどもしその恩師に出会え...

非行少年たちの幼少期の特徴がとても他人事とは思えないようなものばかりでドキマギしながら読んでしまった。心がしんどくなった。 私は小学校の時の担任がハチャメチャだったわたしに根気強く認知機能を伸ばしたり、学習の楽しさを教えて下さったので人生が変わった気がするけどもしその恩師に出会えてなかったら…?と思うと非行少年達に通ずるところがあるなと思った。 今ムショに入らず納税していることに、改めて恩師や家族のありがたみを感じた。 いつか自分に子供が出来て教育する立場になった時に読み返したい。

Posted byブクログ

2024/06/05

犯罪者を生み出してしまうのは私たちであり、社会であるのかもしれない。この問題が一気に他人事では思えなくなった

Posted byブクログ

2024/06/04

"少年"たちの抱える苦悩が、加害に転化される。それは程度の差はあれ知的障害による認知能力の欠如が要因となりうる。 つまり"反省できるだけ上等"という反省以前の問題認識となる。 噛んで含めるように認識させることで彼らを納税者として認識を改めさ...

"少年"たちの抱える苦悩が、加害に転化される。それは程度の差はあれ知的障害による認知能力の欠如が要因となりうる。 つまり"反省できるだけ上等"という反省以前の問題認識となる。 噛んで含めるように認識させることで彼らを納税者として認識を改めさせられれば、彼らに要する300万円とも言われる費用や生み出す付加価値等々積み上げ5000億円もの経済効果ともなる 以下参照 非行の特徴の背景にあるものを6つに分類し、〝非行少年の特徴5点セット+1〟 ・認知機能の弱さ……見たり聞いたり想像する力が弱い ・感情統制の弱さ……感情をコントロールするのが苦手。すぐにキレる ・融通の利かなさ……何でも思いつきでやってしまう。予想外のことに弱い ・不適切な自己評価……自分の問題点が分からない。自信があり過ぎる、なさ過ぎる ・対人スキルの乏しさ……人とのコミュニケーションが苦手 +1身体的不器用さ……力加減ができない、身体の使い方が不器用

Posted byブクログ

2024/06/02

読みやすく話題になるのも頷けた。非行少年達の葛藤や現実世界で生きることの壁が大きい事は表の社会情勢では見えてこない社会問題だなと感じた。読んだ後だと、ニュースの非行少年による犯罪が事象だけでなく、背景にまで意識を向ける必要があると思った。

Posted byブクログ

2024/05/24

新書の中ではすごく読みやすい本 私にはまったく専門外の分野だが、本に書かれている子供たちが見てる世界が興味深い 「認知の歪み」という言葉は聞いたことがあったが、こういう事だったのかと腑に落ちた

Posted byブクログ

2024/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

精神科医、少年院の法務技官として働いたことのある作者が、少年院で見た少年たちの行動から、現在の日本の教育を見直していく。 少年院という、普段私たちが関わることが少ない施設で暮らす、犯罪を犯してしまった少年少女の実態が客観的かつ分析的に述べられており、非常に興味深い内容だった。

Posted byブクログ

2024/05/17

最後のオチに驚かされた。 けれど、知らない知識や世界を知ることができた。 知らない現場や世界、これからの子育てに役立つことはたくさんあった。 しかし、最後のオチがひどい。 結局、著者の開発?したメソッドを用いて改善できるとのこと。 そのコグトレの宣伝のためにこの本を書いたとは...

最後のオチに驚かされた。 けれど、知らない知識や世界を知ることができた。 知らない現場や世界、これからの子育てに役立つことはたくさんあった。 しかし、最後のオチがひどい。 結局、著者の開発?したメソッドを用いて改善できるとのこと。 そのコグトレの宣伝のためにこの本を書いたとは思いたくないし、そうであってほしくはない。 結局結論は出ない問題なんだよな。

Posted byブクログ

2024/05/19

自尊感情が高い低いは問題ではない。問題なのは自尊感情と実情が乖離していること。 全体的に筆者の体験を元にとても読み応えがあったが、同じことの繰り返しと感じられる部分もあった。また最後は筆者が編み出した解決策が語られていたが、そんなに効果があるとは思えない…。ただ教育現場におい...

自尊感情が高い低いは問題ではない。問題なのは自尊感情と実情が乖離していること。 全体的に筆者の体験を元にとても読み応えがあったが、同じことの繰り返しと感じられる部分もあった。また最後は筆者が編み出した解決策が語られていたが、そんなに効果があるとは思えない…。ただ教育現場において、筆者の考え方を反映させることで、少なからず非行少年を減らせる可能性はあると思う。

Posted byブクログ