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そのうちなんとかなるだろう の商品レビュー

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34件のお客様レビュー

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2019/08/03

思想家にして武道家のウチダさんらしい半生。 安田講堂事件直後の東大キャンパスの話など 興味深い。 いちばん、共感したのは、働き盛りのときに 父子家庭生活をしていたところ。 仕事できる時間をボーナスと捉える発想が 学内行政に時間をとられるようになってからも 生きたという話は、い...

思想家にして武道家のウチダさんらしい半生。 安田講堂事件直後の東大キャンパスの話など 興味深い。 いちばん、共感したのは、働き盛りのときに 父子家庭生活をしていたところ。 仕事できる時間をボーナスと捉える発想が 学内行政に時間をとられるようになってからも 生きたという話は、いろいろ考えさせられた。 武道(人生)の極意は、「いるべき所にいて、なすべきことをなすこと」、直感(なんとなく)を信じることなど、 お馴染みのウチダ哲学の原点がよくわかる。

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2019/07/18

内田樹の自伝。説教臭いところ、自慢げなところは鼻につくが、どんなところで暮らしたか、どんな仕事をしていたか、どんな人と交流していたか、結構仔細に書いていて読み応えがある。NewsPicksでの連載だったからか、「仕事」が語りの軸になっていたように思う。 学生時代に友達と起業してい...

内田樹の自伝。説教臭いところ、自慢げなところは鼻につくが、どんなところで暮らしたか、どんな仕事をしていたか、どんな人と交流していたか、結構仔細に書いていて読み応えがある。NewsPicksでの連載だったからか、「仕事」が語りの軸になっていたように思う。 学生時代に友達と起業していたという話は噂程度に聞いたことがあったが、本人が語っているのは初めて読んだ。義父についても同様。 もし神戸女学院大学に職を得なければ翻訳会社で編集者になっていた、それでも同じように物書きになっていただろう、合気道だってそのときに習い始めていなくても、こちらを選ばなければ今の自分になっていなかっただろうという決定的な分岐点はない、という人生観は面白かった。

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2019/07/18

本が出るのはツイッターで見て知っていた。あとがきも一部読んだ。単行本で買うほどでもないかな、と思いつつ、通勤途中のエキナカ書店で探したら1冊だけあった。こういうのは縁のものだから買って読んだ。まあ、内田先生の自伝だもの、おもしろくないはずはない。ただ、三島由紀夫の「戦後日記」と並...

本が出るのはツイッターで見て知っていた。あとがきも一部読んだ。単行本で買うほどでもないかな、と思いつつ、通勤途中のエキナカ書店で探したら1冊だけあった。こういうのは縁のものだから買って読んだ。まあ、内田先生の自伝だもの、おもしろくないはずはない。ただ、三島由紀夫の「戦後日記」と並行して読んでいたので、どっちに書いてあったのか定かでないことも多々ある。クリエーターの質を上げるには「いいところをほめる」しかない。そしてこれは教育についてもまったく同じことがいえる。うーん、ほめ方って難しいんだなあ。まあ、いいところをみつけたら、「それいいね」というようにしてるつもりだけど。でも、悪いところがどうしても目に付くんだな。で、いやみをいっちゃう。あっ、いかん、とまた思う。内田先生、出かけるのはあまり好きじゃないとどこかで書いていたと思うけど、でもとにかくしょっちゅうどこかに出かけているし、友だち多いし、選挙の応援にも行くし、全然出不精な感じではない。人生については僕も同じようなことをいっている。受験に失敗することもあるし、全然違う道を歩むことになるかもしれないけれど、結局は同じところに落ち着くかもしれない。まあ、なるようにしかならんのだろうなあ。ケセラセラ。直感にまかせるっていうのも結構大事なんだな。好きに理由はいらんもんなあ。しかし、日比谷高校おもしろそう。

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2019/07/16

『そのうちなんとかなるだろう』 内田樹46 ウチダ狂の私としては、ツイッターで内田先生が「私の履歴書」の様なものを書きましたとツイートした瞬間にアマゾンで予約をし、発売日に読み切ってしまった。かれこれ約50冊もウチダ本を読んでいる自分としては、既知の内容も多かったが、師と仰ぐ内...

『そのうちなんとかなるだろう』 内田樹46 ウチダ狂の私としては、ツイッターで内田先生が「私の履歴書」の様なものを書きましたとツイートした瞬間にアマゾンで予約をし、発売日に読み切ってしまった。かれこれ約50冊もウチダ本を読んでいる自分としては、既知の内容も多かったが、師と仰ぐ内田先生をもってしても、3回院試に落第し、32校の就職試験に落ちているという事実は、こうして自叙伝的な本で読むと驚いた。確かに、本流の人間ではないところの魅力にひかれたところもあるが、読んでみると、はたから見ると意外にもたくさん失敗しているのだなと感じてしまった。アーバントランスレーションの話や、都立大時代の話は、初めて読む話も多く、面白かった。途中、コラム的に出てくる日比谷高校の同志たちの話も、内田先生らしく、「存在するとは別の形で」触れ合う亡き友人達について語っており、読みごたえがあった。  兼ねてから、このような自伝的な本を書いてもらえないかなと考えていたが、正直自分としては、内田先生がゲバ棒をもって戦っている学生闘争の時の話を、もう少し読みたかった。『死と身体』だったか忘れたが、一緒にゲバ棒で戦っていた友人がなくなってしまった話など、ある種のトラウマ的な記憶なのかもしれないが、この時期の空気をしらない今の人間としては、内田先生をもって語られる学生闘争の時代の話や、高橋源一郎などからも伝説的な知性と評される竹信悦夫氏の話も、もう少し聞きたかった。  極論として、この本の本旨は、強い現実に関しては、多少の入力に誤差があっても実現されるということであろう。自分自身、やりたいと強く願ったことに関しては、そのうちしっかりと叶うものであり、とにかくなんとか生き延びられることが、武道においても重要なことであるということであろう。

Posted byブクログ