1,800円以上の注文で送料無料

女に生まれてモヤってる! の商品レビュー

4

74件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2019/07/20

『大事なことなのでもう一度言いますが、誰かに「私にふさわしい相手」として選ばれなくてもいいんです』 この本を読んで、救われる思いがした。 この本は背中を押してくれている。女性でも男性でも、性による役割や社会通念に、自分の生き方までもを搾取される必要はないのだ、と。 (部分的に男...

『大事なことなのでもう一度言いますが、誰かに「私にふさわしい相手」として選ばれなくてもいいんです』 この本を読んで、救われる思いがした。 この本は背中を押してくれている。女性でも男性でも、性による役割や社会通念に、自分の生き方までもを搾取される必要はないのだ、と。 (部分的に男性ヘイトに感じられる文章もあったが、個人的にはその部分には共感できなかった。そして筆者たちが本当に伝えたい部分もそこではないと感じた。) 女に生まれたというだけで嫌な思いをすることが多々あったように思う。損をしていると、よく感じていた。女らしい女の子をうらやみ、妬んでもいた。そして女らしくいられない自分を責めていた。 でも私だけではなかったのだ。 自分の意見を言う、場を引っ張る、そういった行為は「女らしくない」と言われ、「選ばれない」「お嫁に行けない」などと言われる。 そうしていつしか自分を抑え、周囲の期待を優先し、まわりの機嫌を損ねないように振る舞う。 無意識に、誰かを支える存在として「選ばれる」ために。 これまでの社会規範から、男性の中には女性を「モノ」としか捉えられない人、おしなべて女性のほうが勉強や仕事ができないと本気で思っている人、慎ましやかで自分の意見を言わず、出産し育児をし、男性を支える女性以外は無能だと考える人が残念ながらかなり多いのが現実である。 私自身、肌身で感じている。 人間として、何らかの社会貢献をしても、「結婚は」「子供は」などと仕事や学問、功績とは関係のないことばかりに焦点が当てられる。 女性も社会進出を、と毎日のようにニュースやメディアで言われる一方、(日本の)人口減少・少子高齢化を憂い、子供を産め、それもたくさん産めなどと言う。そう唱える社会の上層にいる男性たちは、既存の「女性らしい女性」「男性より能力が低い女性」感を本気で根底に抱いているというのに。 けれど今、単純に「男女平等」を声高に叫ぶのではなく、人間一人ひとりがもっと「考える」時代が来ているのだと思う。 その上で、「知」は圧倒的な力を持つ。 変わっていく社会の在り方に、魚類の繁殖戦略や46億年の地球史を用いてくるあたりはとても面白かった。 (私自身、シロアリの真社会性の話で知人に励まされた事を思い出した) 置かれた場所で咲きなさい、に苛立ちを感じるという話も共感できてかつ、理由が明確に言語化されていて気持ちがよかった。 もっとマクロな視点をもって、多様化する社会と向き合っていかなくては。 ジェーン・スーさん、中野信子さんは本当に賢くて、この人たちのようにはなれないよ、と思う部分もあるけれど、別になれなくていいのだ。 自分で考えて、迷って、間違えて。それでも選んだ答えを正解にしていけるのだ。誰しもが。 私自身も自分の生き方に迷いや、自責や、劣等感がいつもあるけれど、それでも進んでいこうと思う。自分で選んで、自分の今を正解にしていくために。

Posted byブクログ

2019/07/17

何が得かは人それぞれだけど、 自分で考えない、自分で決めないのが「損」 だってことは言えるかも。 というスーさんの言葉に深く納得。 お二人とも、自分の立場を謙遜せず 冷静に分析していて気持ちよかった。 あと男女を対立構造にしない話の流れは流石だった。 だってなあ、性については...

何が得かは人それぞれだけど、 自分で考えない、自分で決めないのが「損」 だってことは言えるかも。 というスーさんの言葉に深く納得。 お二人とも、自分の立場を謙遜せず 冷静に分析していて気持ちよかった。 あと男女を対立構造にしない話の流れは流石だった。 だってなあ、性については選べないんだもの。 読んでスカッとする本ではないけど、 そうだよなあと思うことがありおもしろかったです。 エールをもらった。

Posted byブクログ

2019/09/04

女だから何かを我慢したり、諦めたりした経験のある人に読んでほしい。 そして男性にも読んでほしい。 女性が「損している」ということを解消することは、男性が損するということではない。

Posted byブクログ

2019/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

スーさんも中野先生も大好きなの。 つい数か月前にスーさんの『私がオバさんになったよ』で二人の対談を読み、「もっと続き読みたい!」って思っていたらすぐにその願いが叶って、しかも丸々1冊二人の世界が詰まってるなんて感激。 少し比較対象として男性の話も出るけど、もちろんディスる内容なんかじゃなくて。 女として生まれて子ども時代、思春期、大人になって…それぞれ感じてきた「モヤっ」を細かくお話している内容。目次読んだだけでワクワクしちゃった。 読んでいても「そうそう、そうなんだよ」「あ~、そういうこと!」など首肯してばっかり。ヘドバンしそう(笑) 普段は書籍にアンダーライン引くことはなんだけど、本作は一生お供に生きていくと思ったからガンガンマークしていった。 『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』以来に頭がスッキリ、喜ぶ内容だ。 はじめに ジェーン・スー 1章 「女らしさ」は誰のため? 「女らしい」と「お嫁さんにしたい」は同義 女は生物として美しい 「お前なんか襲わねえよ」まで含めて腹が立つ件 可視化も言語化もされない「得」のレイヤーがある 「女らしさ」とは自己決定権を手放すこと 「お嫁に行けない」という脅迫 スカートめくりの標的にならない女の子 周囲との関係性が一番しんどかった中学時代 ナオミ・キャンベルという女性の「外れ値」 美、モテ、若さはすべて目減りする価値 美人は、それ以外が評価されづらい ヒッチハイクの成功率と胸の大きさの関係 失恋で痩せたら「モノ」扱いされた ただし、美人は社会からよく扱われるメリットがある 「おごられる」ことは相手の支配を受け入れること 女の得って結局最後は行き止まり メイクや服は女ウケを狙ったほうがコスパがいい 世の中には顔を洗わない男がいるという衝撃 「ただしイケメンに限る」の誤解 モテとおっぱいと性選択 「私は女だからできない」と思い込まされていないか 中野信子 2章 敵と味方とルールを再検証する あえて一般職を選んだ女子大生 バブル世代の親の価値観を疑ってみる 「女に賞味期限はある」は食う側の価値観 「女同士はわかり合える」という一枚岩幻想 名誉男性は男社会の広報 女が女に厳し過ぎる評価を下すとき 個体として弱くなる時期をどう乗り切るか 「控えめな女」に高得点はもうつかない! 「個」であることが命取りな時代がきている 新自由主義の流れでカオス社会が爆誕 「らしさ」は役割と権力が生み出す 自分で決めるほうが気持ちいいし、得 女同士だからって、何でもわかり合えるわけじゃない ジェーン・スー 3章 恋愛と結婚、私たちの戦略 「自分らしさ」と「女らしさ」の乖離 自分よりも能力が高い人を好きになるという通過儀礼 パートナーはまっとうに生きるための漬物石 結婚という世間からの防御 親子の相性はしょうがない 生殖機能をフルに使わなくてもいいのでは? 女が人間に見えるまでには時間がかかる 「若くて元気がいい女」がおじさんに好まれる理由 お飾りの紅一点という役目 周りからバカと言われてもゴールは自分で設定したい アタッチメントをつけ替える生き方を選ぶ 「第二の性」 中野信子 4章 なぜ女は自信を持ちづらいのか? 37歳でようやく「女らしさ」から降りられた 他人のために生きる人生はゆがむ 人生、不完全でも面白く生きられるよ 男は女よりも自信を持ちやすい 不安な時期ほど学習スピードが速い 依存相手は都合のいいスクリーン 不安を埋められるのは時間と自分だけ 自分で自分にOKを出そう ジェーン・スー 5章 いつか結婚も出産もレジャーになる 一番ではなく、二番手くらいを目指す マリー・キュリーと「女の幸せ」 妊娠・出産をアウトソーシングする未来 生殖が変われば、恋や結婚の形も変わる Y染色体が消滅したら結婚はレジャーになる 私たちが本当に後世に残したほうがいいもの 地球はすでに次のステージにいる 地球の様相は常に変わり続けてきた 私たちはいつでもどこへでも行ける 中野信子 6章 ジャストフィットな生き方は自分で決める 次世代への貢献をどうするか 必要なのは失敗をリカバリーする力だ 今の選択が正しかったと思えるように 搾取されがちな特性に寄りかかるのは危険 男社会で設定されたゴールがすべてじゃない 過去を忘れられる人ほど、幸せになりやすい 野球をやるために東大に入るという選択 自分が美人であることを隠す天才 女でも男でも「得」だと思える人生を生きる あなたはあなたが思ってるよりずっと大きいかもしれない ジェーン・スー おわりに 中野信子

Posted byブクログ