エミリの小さな包丁 の商品レビュー
第一章読み終えて、この街に行ってみたい、大三さんに会いたいと思った。 第二章では大三さんの人望の厚さがよく伝わる。 そんなふうに読んでいる間私は確実に現世から離れて物語の中に入り込んでいた。 そう思うほど、目の前に情景がはっきりと現れる。 そして、時には切なくさせられる。 美...
第一章読み終えて、この街に行ってみたい、大三さんに会いたいと思った。 第二章では大三さんの人望の厚さがよく伝わる。 そんなふうに読んでいる間私は確実に現世から離れて物語の中に入り込んでいた。 そう思うほど、目の前に情景がはっきりと現れる。 そして、時には切なくさせられる。 美味しそうなご飯の描写、大三さんのウィットに富んだ語り、過去の自分を受け入れることで過去の自分から抜け出すエミリの成長がとても楽しかった。 「神様は自分自身」の理由が素敵だった。 「小さな包丁」と「経験」で料理が完成し、私はとても美味しくいただけたような、そんな気持ちになる一冊。 面白かったというより…ごちそうさまでした。
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泣けました… ネタバレになってしまいますが 先に「本が紡いだ5つの奇跡」を 読み終わっていたのですが、 こちらを読み始めてびっくりしたのが 繋がる部分が多々あって驚き。 《龍浦》架空の場所ですがどこかには こういった所が存在していて 行ってみたいなあと心から思いました。 田舎ならではの確執みたいなものも ありましたが生きていくとそういった場面に 出くわす事も多いですよね。 でも敢えて何も言わないおじいちゃんに 優しさを感じます。 読みながら長生きしてねって 何度も思いました。笑 またおじいちゃんが作ってくれる魚料理が どれも美味しそうでお腹がすきます。 エミリちゃんの成長ぶりには こちらも背中が押され 読み終わったあと涙が止まらなかったです。 でもスッキリと読み終われるいい本でした。 離れ離れになってしまったことは 切なかったですがこれもエミリちゃんが 前へ進んで行く為の大事なことですね。 すっかり森沢さんの本のファンに なってしまいました。 他の本も読んでみようと思います。
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25歳のエミリが都会から逃れて祖父の家で過ごす2ヶ月余りの物語。祖父と一緒に作る料理、食べる料理が美味しそうで癒されていくエミリの気持ちが分かる気がした。都会からやってくる友達の沙耶は結局本当の友達ではなかったんだな、出会ったばかりの京香さんの方が今後もずっといい友達になるだろう。祖父と2人で暮らすことでエミリはいろんな意味で成長してそして都会へと戻っていく。人生半分もきていないエミリにとっては祖父との思い出深い一夏となっただろう。 結局最後まで母親は悪役かと思ったらエピローグで明かされた事からするとそれほど悪い母でもなく、、というオチがついた。
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常識って、なんだろう? どんな世界でどんなに落ち込んでも、どんなに嫌な人がいても、自分の心は失わないように。 大切な人に感謝を伝えて、夜空の星を見上げて、手を合わせて「いただきます」と言って、何度でも立ち上がる力をつけなきゃいけない。
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おじいちゃんの作る料理が全部美味しそうで、エミリと一緒に心が元気になりました。 おじいちゃんの人柄の良さと、おじいちゃんの周りの人達の優しさに、とても癒されました。おじいちゃんにずっと元気でいてほしいし、愛犬と一緒に長生きしてほしいなと、おじいちゃんの幸せを願いながら読み進めて...
おじいちゃんの作る料理が全部美味しそうで、エミリと一緒に心が元気になりました。 おじいちゃんの人柄の良さと、おじいちゃんの周りの人達の優しさに、とても癒されました。おじいちゃんにずっと元気でいてほしいし、愛犬と一緒に長生きしてほしいなと、おじいちゃんの幸せを願いながら読み進めていました。 心の底から、映画化してほしいなと思う作品でした。美味しそうな料理や、ブルートパーズの海を映画館で見てみたいです。 仕事で疲れたときに再読して、また元気をもらおうと思います。一生手放したくない作品です。
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以前、チャプターズという選書サービスを行っている書店主のYouTubeで森沢さんの本を紹介されていて。 森沢さんの作品を見ていた時に、 あらすじで気になっていて、 やっと購入できました…! (金欠でずっとAmazonのカートに入っていました。笑) 恋人に騙され、仕事もお金もす...
以前、チャプターズという選書サービスを行っている書店主のYouTubeで森沢さんの本を紹介されていて。 森沢さんの作品を見ていた時に、 あらすじで気になっていて、 やっと購入できました…! (金欠でずっとAmazonのカートに入っていました。笑) 恋人に騙され、仕事もお金もすべてを失い、 心に傷を抱えた25歳のエミリは、 15年ぶりに祖父のもとへ。 両親の元へSOSも出せず、 兄も海外にいるなか、 唯一助けを求められたのが母方の祖父。 最初はエミリ同様、 田舎の空気、見慣れない風景、 知らない人たちを見て戸惑いましたが、 読み進めるうちに、どんどん引き込まれていきました。 とにかく登場するご飯がおいしそう。 地場産、自給自足ぐらいの勢いで、 食事がエミリの体を回復させていきます。 魚介がおいしそうでした。本当に。(しつこい。笑) そして不器用で無口なおじいちゃんと、 あったかい人たちに囲まれて。 エミリが突然祖父のもとを訪れた理由が、 周囲に広まりおばちゃんたちに噂される。 偶然、エミリと祖父が聞いてしまう場面。 おじいちゃんの言葉に思わず泣きました。苦笑 そして最後の最後まで泣きました。苦笑 少し前に読んだ「鋼の自己肯定感」と、 今読んでいる元宇宙飛行士の野口さんの本でも書かれていることが、本書でも登場しました。 他人の評価ではなく、自分軸で生きること。 最近ひしひしと感じてます。 私も相対評価のなかで、 誰かに嫉妬したり、 自己嫌悪になったり。 それぞれの立場で それぞれの物語があって、 誰かが誰かを想う気持ちは 少しずつ繋がっているし、 繋がっていく。 読後がとても良くて、あったかい気持ちになりました。 真夏が舞台でしたが、今の時期でも良かったです。
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傷心のエミリが、10年以上ご無沙汰しているおじいちゃんを頼って会いに行く。さびれた田舎、凛となる鈴の音、美味しいごはん。心温まる話でした。
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無口なおじいちゃんとの生活の中で、エミリの成長の物語は感動しました。 作中の料理を登場人物が美味しそうに食べる事! 私も食べたくなりました。小さな包丁にまつわる物語も良かった。
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表紙とタイトルから小学生くらいの女の子の話だと勝手に想像してたら、25歳の女性だった。嫌ではないけどちょっと騙された気分。 流行りの役者さんたちでドラマにしても良さそうな話だと思った。海辺のきれいな絵が浮かぶし、登場キャラは個性が分かりやすいし。 おじいちゃんが優しい。言うセリ...
表紙とタイトルから小学生くらいの女の子の話だと勝手に想像してたら、25歳の女性だった。嫌ではないけどちょっと騙された気分。 流行りの役者さんたちでドラマにしても良さそうな話だと思った。海辺のきれいな絵が浮かぶし、登場キャラは個性が分かりやすいし。 おじいちゃんが優しい。言うセリフがストンと胸に落ちる。これまでの経験と出会いがこんなおじいちゃんを作ったのかな。
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疲れた自分にしみる、やさしいお話。 おじいちゃんは、安易に慰めたりしない。 ちゃんと自分で考えて決めていけるようなヒントをくれる。ある意味それはとても厳しいとも言えるけど、その悩む過程にもそっといてくれる。 何よりおじいちゃんの料理が丁寧に作られていて本当に美味しそう。美味し...
疲れた自分にしみる、やさしいお話。 おじいちゃんは、安易に慰めたりしない。 ちゃんと自分で考えて決めていけるようなヒントをくれる。ある意味それはとても厳しいとも言えるけど、その悩む過程にもそっといてくれる。 何よりおじいちゃんの料理が丁寧に作られていて本当に美味しそう。美味しいものは人の心を救うと思う。 景色と人と美味しい食事が染み込むようにエミリの体と心を取り戻していく過程が沁みました。 おじいちゃんのエピローグもよかったです。
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