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歴史戦と思想戦 の商品レビュー

3.8

33件のお客様レビュー

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2021/08/12

歴史学者がきちんと歴史を捻じ曲げようとしている言説に対して、どこがどうおかしいのか解説。 おかしいとはわかっているのに、うまく説明できないで、モヤモヤとしていたことをすっきりとさせてくれる。心のもやが晴れて、くっきりと問題点が浮き彫りにされる感じだ。 歴史修正主義の本が、ゴロゴロ...

歴史学者がきちんと歴史を捻じ曲げようとしている言説に対して、どこがどうおかしいのか解説。 おかしいとはわかっているのに、うまく説明できないで、モヤモヤとしていたことをすっきりとさせてくれる。心のもやが晴れて、くっきりと問題点が浮き彫りにされる感じだ。 歴史修正主義の本が、ゴロゴロある中で、このような本を出してもらえるのは大切なことだ。歴史学者ならではの明快さが救ってくれる。最近のおかしな社会の動きにモヤモヤしている人は必読書。

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2020/11/22

 題名に惹かれて購入しました。歴史はいつも為政者のために都合の良いように書き換えられてきたわけですが、最近は修正主義者が増えている。誰もが自分の過去を正当化したいのですが、少なくとも南京虐殺の事実そのものをないとするのは顰蹙だ。  ネットでは自分に心地よい情報が氾濫しているので、...

 題名に惹かれて購入しました。歴史はいつも為政者のために都合の良いように書き換えられてきたわけですが、最近は修正主義者が増えている。誰もが自分の過去を正当化したいのですが、少なくとも南京虐殺の事実そのものをないとするのは顰蹙だ。  ネットでは自分に心地よい情報が氾濫しているので、事実を冷静に客観的に見つめることができない人が増えている。怖い。

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2020/12/29

ふだんは、「歴史戦」や「思想戦」を呼びかける新聞、出版社、ジャーナリスト、国会議員などの言説に触れることがほとんどないので、彼らがいかに荒唐無稽な主張を広めているのかということを知るためには、まことに貴重な一冊であると言えよう。

Posted byブクログ

2020/10/04

耳ざわりの良い言葉に踊らされる事なく、事実を事実として受け入れる思考を手に入れられる本だと思った。 筆者の終始一貫した冷静さに救われる。

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2020/04/09

200409歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方 (集英社新書) 「日本会議」に対する「論」なので主張は至極真っ当 ただし冗長で却って理解と共感を得ずらくしている点が残念 ①大日本帝国②アジアの解放③慰安婦問題④南京虐殺など 双方が局地戦で打ち合って、大局と第三者の客観性が乏...

200409歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方 (集英社新書) 「日本会議」に対する「論」なので主張は至極真っ当 ただし冗長で却って理解と共感を得ずらくしている点が残念 ①大日本帝国②アジアの解放③慰安婦問題④南京虐殺など 双方が局地戦で打ち合って、大局と第三者の客観性が乏しいので 不毛な議論が永遠に続く 世界が納得する「第三者機関」に調査と判断を委ねてはいかがか これが戦前の話だけなら大した影響はないが、 本質は「現代の問題」に通じているところが怖いところ 1.CORONA問題  日本独自の取組みを「是」として見直しされない  ①検査の軽視②クラスター主義③水際作戦④医療制度は堅持⑤権威主義 2.オリンピック延期3月23日からの大転換  しかしオリンピックとCORONAは両立させていく  戦前の陸軍と海軍のようだ  いずれ真珠湾攻撃のように「大博打」に賭けるしかない 3.国が滅びた後  あの時はああするしかなかったんだ

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2020/03/05

土俵が違う。噛み合わない。ムカついた・・・ 自分はやや右寄りという程度の普通の日本人の感性だと思っている。 このところの中韓(とくに韓)が事件を事実に反した内容で誇張し、一方的に世界へ発信・宣伝することが目に余る事態になってきているのに対して、ケント・ギルバートや、百田尚樹の...

土俵が違う。噛み合わない。ムカついた・・・ 自分はやや右寄りという程度の普通の日本人の感性だと思っている。 このところの中韓(とくに韓)が事件を事実に反した内容で誇張し、一方的に世界へ発信・宣伝することが目に余る事態になってきているのに対して、ケント・ギルバートや、百田尚樹の言説にシンパシーを感じるというのが普通の日本人の感性。 「大」虐殺はなかったと思ってるだけで、虐殺が無かったとまでは思ってない。彼らをして「大日本帝国に自らのアイデンティティを求める人」とは思わんよ。 はじめに結論ありきは、お互い様なんじゃないかなぁ。

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2020/01/24

内容的には、面白く読めましたが。 相手にしている、右翼的な大日本帝国に シンパシーを持っていて、大日本帝国に 戻したいと思っている人達の書いた本や内容を、 そこまで目くじら立てるような輩ではなく ほっておくしかないかなと思うこともあります。 ただ、その反面。最後の文書にあったよう...

内容的には、面白く読めましたが。 相手にしている、右翼的な大日本帝国に シンパシーを持っていて、大日本帝国に 戻したいと思っている人達の書いた本や内容を、 そこまで目くじら立てるような輩ではなく ほっておくしかないかなと思うこともあります。 ただ、その反面。最後の文書にあったように 相手にしない態度が、全体の方向性を間違った 方向に進めてしまう一助になることがあり得る ということについては。 そうかもしれないという危機感は持ちました。

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2020/01/17

従軍慰安婦、南京大虐殺、大東亜共栄圏に対して、保守派論客達の主張を、冷静に反論していく著述に、著者との真剣勝負しないければならない新書。 愛国や郷土愛において、本来の日本と大日本帝国とは、別に考えなければならないと教えてくれる。 本作のお陰で、当面、刺激的な愛国主義風のエセ歴史本...

従軍慰安婦、南京大虐殺、大東亜共栄圏に対して、保守派論客達の主張を、冷静に反論していく著述に、著者との真剣勝負しないければならない新書。 愛国や郷土愛において、本来の日本と大日本帝国とは、別に考えなければならないと教えてくれる。 本作のお陰で、当面、刺激的な愛国主義風のエセ歴史本を衝動買いしなくてすみそうだ。

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2020/01/15

南京事件が無かった(民間人は一人も死んでいない)とか従軍慰安婦は全員自主的な希望者(強制は一人もいない)なんて認識をしている人は皆無だろう。あとは程度の問題であって、ここは識者によってバラツキはある。そもそも史実を探究する歴史学研究とプロパガンダの外交とは各々の目的は違うものであ...

南京事件が無かった(民間人は一人も死んでいない)とか従軍慰安婦は全員自主的な希望者(強制は一人もいない)なんて認識をしている人は皆無だろう。あとは程度の問題であって、ここは識者によってバラツキはある。そもそも史実を探究する歴史学研究とプロパガンダの外交とは各々の目的は違うものであり、日本国内ではある程度の住み分けは出来ている。この状況と上から強制され国家一丸となった戦前の思想戦を類比するのは無理があるだろうと思う。 逆に問題なのは中韓では両者の住み分けはできているのか?という事ではないだろうか?外務省を中心に日中歴史共同研究が行われたが、 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/rekishi_kk.html 隔たりは大きく認識の一致には至らない。問題の本質はここにあるのではないだろうか?すなわち、産経関係者とは違った形で日本の歴史学者達も歴史戦に付き合わされてるのはなぜなのか?果たして中韓に史実を探究する意思はあるのか?外交的に史実を明らかにする事を避けているのではないか?つまり、国家一丸となって思想戦をしかけているのは中韓の方ではないか?これが国際政治のリアリズムなんだろうが、日本は事実と価値を区別しつつ歴史問題にどう対峙していくべきなのかが問われているように思う。少なくとも「謙虚に反省すれば世界はわかってくれる」というような単純な話ではないだろう。

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2019/12/16

『鴻上尚史のほのぼの人生相談』での推しで読む。 歴史戦&思想戦に対する批判本。 歴史戦とは、大日本帝国による南京大虐殺や慰安婦などを擁護する産経新聞を始めとする論陣のこと。中国や韓国による歴史糾弾への戦いともいえそう。 それが大日本帝国による思想戦、政府主導のプロパガンダと同様だ...

『鴻上尚史のほのぼの人生相談』での推しで読む。 歴史戦&思想戦に対する批判本。 歴史戦とは、大日本帝国による南京大虐殺や慰安婦などを擁護する産経新聞を始めとする論陣のこと。中国や韓国による歴史糾弾への戦いともいえそう。 それが大日本帝国による思想戦、政府主導のプロパガンダと同様だとする批判とともに、歴史戦を否定する。 被害者数や種々の事情の違いがあるにせよ南京大虐殺や慰安婦の不幸な事実から目を逸してはならないことは理解できる。しかし、日本側に歴史戦の論調が出てくる背景には、別の勢力からの歴史戦があるからではないだろうか。 歴史の動きには、それぞれの側に大義も事情もあるだろうから、一方の言い分だけが正解なはずもなく、不毛な論争を続けても折り合うとも思われないが、過去の過ちにはしっかりと向き合い、そうした過ちを再び繰り返さないために今後どうすればよいのかという視点は大切にしたいと感じた。 19-131

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