許されようとは思いません の商品レビュー
短編集。 ・目撃者はいなかった ・ありがとう、ばあば ・絵の中の男 ・姉のように ・許されようとは思いません 芦沢ワールド。面白かった。 特に『姉のように』が好き。思わず最初のページに戻ってしまった。
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ミステリーの短編集。 どれも読みやすくて面白かった。怖いな〜って話ばかり。でも実際にありそうっぽい話だからまた怖さが増す。
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読むのがキツい……でも、読まずにはいられない。芦沢央さんの作品には、そんな中毒性がある気がします。 収録作品は全五編。それらの作品に共通するのは息苦しさや閉塞感、そして人の心の闇です。 発注ミスをごまかそうとする営業マンが主人公の「目撃者はいなかった」 ミスを認め...
読むのがキツい……でも、読まずにはいられない。芦沢央さんの作品には、そんな中毒性がある気がします。 収録作品は全五編。それらの作品に共通するのは息苦しさや閉塞感、そして人の心の闇です。 発注ミスをごまかそうとする営業マンが主人公の「目撃者はいなかった」 ミスを認めたくない、失望されたくない、だから誤魔化す。間違ったことではあるんですけど、気持ちは分かるんですよね……。 そのため、主人公がミスを誤魔化せるか、という点でついつい感情移入してしまいます。 様々なアクシデントがありハラハラしますし、さらにそこから思わぬ展開が待ち受け、読者である自分は主人公と同じように、自分の良心をこれでもか、と揺さぶられます。 この展開を思いついた芦沢さんは、相当意地悪なところのある方かもしれないですね(褒め言葉です) オチも華麗に決まります! 「姉のように」は姉が犯罪を犯し、さらに育児に悩む主婦が主人公。 作中の閉塞感となると、この作品が圧倒的かも。姉の犯罪で夫とギクシャクし、ママ友との関係も元のようにはいかず、娘は言うことを聞いてくれない。でも、姉の犯罪で生まれた距離のせいで、相談もできない。 まさに四面楚歌な状況に置かれ、主人公は追い込まれていくわけですが、その描写たるや……。本当に読んでいて息苦しくなってきます。 ここまで状況をリアルに描けることもすごいですし、その後の展開もそうならざるを得なかったように思えてきます。 仕掛けについては違和感があるにはあったのですが、そういうことかあ。これも巧いなあ。 表題作「許されようとは思いません」は古い村が舞台の短編。 村特有の掟やルール、それの描き方も見事ですし、人間心理を巧みに描き物事の意味を反転させる技術は、これまたお見事の一言につきます!(さっきから同じようなことばっかり書いてる?) 全体的な作風は米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』に似ている気がします。 ただあちらは、語り口もあって邪悪さの中にもどこか優美さがあったような気がしますが、こちらはさらに刺激の強い劇薬といった感じでしょうか。 好き嫌いはあるとは思いますが、はまる人は絶対にはまります! 2017年版このミステリーがすごい! 5位
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短編週。どれも面白かったが、一番最初のお話が印象に残った。営業で1つしか売り上げてないのに11個発注してしまい、それを隠すために隠ぺい工作をしようとする。日常のちょっとしたことでもはらはらどきどきする場面があるよなあ、といろいろ同感でした。
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粒ぞろいの短編集。イヤミスだなぁと思って読んでたら、ラストに収録された表題作→カバー裏掌編に救われる。 掌編は良い作品だから初版限定はもったいないよなー
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集。 どれも秀逸だけれど、「姉のように」の息苦しさ、生き苦しさとフィニッシュストロークはもはや滋味さえ感じる。 どの話にも、人生があった。
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読み終えて半端ない疲労感。最悪の展開の末に予想外の着地点。人の悪意をこれでもかと見せつけたかと思えば、陰惨な描写の後に、暖かな感動が漂う。一筋縄ではいかない短編集です。
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傑作なのは『姉のように』 周りからの目を意識するばかり追いつめられていく。 そこまで気にしなくても、と傍から見れば思うけれども、 自意識過剰に自分自身を孤立させていく。 世間が追いつめたのか本人の気にしすぎなのか定かではないが、負というのは連鎖するものなのだという恐ろしさを感じた...
傑作なのは『姉のように』 周りからの目を意識するばかり追いつめられていく。 そこまで気にしなくても、と傍から見れば思うけれども、 自意識過剰に自分自身を孤立させていく。 世間が追いつめたのか本人の気にしすぎなのか定かではないが、負というのは連鎖するものなのだという恐ろしさを感じた。
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初芦沢さんです。「火のないところに煙は」が怖そうなので、こちらを読んでみました。 どれもじんわり、怖いです。騙されたのは「姉のように」。(一番、怖い話でもあります) 全体の感想は連城三紀彦の感じでした。
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