明るい夜に出かけて の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
めっちゃアルピーANN。聴いたことないし面白いって言うから聴いてみようかな。たぶん本棚にあったのもANN好きな友達の勧め。 主人公の自分でどうにもならないやるせない感じや自意識過剰な感じ、ちょっと痛々しい感じは、ぶっきらぼうな口調が文章そのままに少し分かる気もする。
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大学を休学しコンビニでバイトする深夜ラジオのヘビーリスナーである富山、同じコンビニでバイトリーダーとして働きネットの歌い手という顔もある鹿沢、コンビニで偶然出会った同じラジオ番組のヘビーリスナーである女子高生の佐古田、富山の旧知の仲の永川の4人が主要人物の青春小説。終始主人公であ...
大学を休学しコンビニでバイトする深夜ラジオのヘビーリスナーである富山、同じコンビニでバイトリーダーとして働きネットの歌い手という顔もある鹿沢、コンビニで偶然出会った同じラジオ番組のヘビーリスナーである女子高生の佐古田、富山の旧知の仲の永川の4人が主要人物の青春小説。終始主人公である富山の独白調の一人称視点で語られる。 読後感のよいまさに青春小説。登場人物たち(ひいては著者)のラジオ愛がすごく伝わってきて、自分は深夜ラジオは全く聞かないが、なかなか奥深い世界があるものだと感心した。 「自意識過剰でひねくれてるし、臆病でほっといてほしいくせに、評価はされたいんだよな。目立ちたくない、目立ちたいって、まったく相反する二つの気持ちがあるよ。弱っちいくせにプライド高かったりね。」という主人公の独白は、自分の奥深い気持ちにかなり近いものがあり、シンパシーを感じた。
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大好きな作家、佐藤多佳子の作品。期待以上の傑作だ! まず、具体的な芸人や番組を取り上げてくれている。著者は私と同年代だから、すごい取材をしたんだろう。私たち世代なら谷村新司「セイヤング」鶴光「オールナイトニッポン」などになるが、アルコ&ピースを綿密に描写していて頭が下がる...
大好きな作家、佐藤多佳子の作品。期待以上の傑作だ! まず、具体的な芸人や番組を取り上げてくれている。著者は私と同年代だから、すごい取材をしたんだろう。私たち世代なら谷村新司「セイヤング」鶴光「オールナイトニッポン」などになるが、アルコ&ピースを綿密に描写していて頭が下がる。風景描写も素晴らしく、後半の平潟湾の富山と佐古田の夜の散歩?は風景が目の前に鮮明に現れた。そして、佐古田、つまりは虹色ギャランドゥがめちゃくちゃ魅力的なキャラで、富山との不器用な恋路の行き先が気になってしまう。今を生きる若者の成長を綴った本作は「サマータイム」「一瞬の風になれ」と並ぶ、著者の代表作だと感じた。
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本との出会いってすごく運命的 適当に手にとったこの小説でそんなことを改めて感じた なぜなら私は中学高校の頃から二十数年ぶりに、今まさに、ラジオ(正確にはポッドキャスト)にハマっているから!こんな偶然! 佐藤多佳子先生はいいイメージ 2-3作品?読んだことある それだけで裏表紙の...
本との出会いってすごく運命的 適当に手にとったこの小説でそんなことを改めて感じた なぜなら私は中学高校の頃から二十数年ぶりに、今まさに、ラジオ(正確にはポッドキャスト)にハマっているから!こんな偶然! 佐藤多佳子先生はいいイメージ 2-3作品?読んだことある それだけで裏表紙のあらすじも見ずに読みはじめた コミュ障のコンビニバイト話かと思ったらまさかこんな素敵4人のストーリーとは!鹿沢はかっこいいし佐古田は天才でかわいい 年もいい感じな距離感 ラジオだけじゃなく歌い手にアメーバピグ 後半のアルピーANN実況の熱量!これこれ佐藤先生の文章 主人公頭の中の言葉がどばーと溢れてくる感じ 止まらない ラジオ描写はアツいけど全体的には落ち着いた夜 深夜のコンビニ 金沢八景 国道と海 いい青春小説 成長あるし繋がりあるし辛さもある いいな成長って バイト辞めること伝えた時の副店長もいい! カレー屋で佐古田にはたかれた後の「いつか、ぶち返す」が周りの反応含めて最高だった 「夜」という言葉の持つ深さと、「明るい」という言葉の持つ強さ。十人いれば、きっと十通りの「明るい夜」のイメージがある。
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インターネットの時代に生きる若者はその世界の出来事がリアルな人間関係よりも重かったりする。ということを、ラジオ番組を舞台にして描いた青春ドラマの小説かな。自分と同世代の作者がこの若者言葉で綴るストーリーはどうなんだろう、いやそんなのマジ関係ねぇ。コンビニの深夜バイトも女子校の文化...
インターネットの時代に生きる若者はその世界の出来事がリアルな人間関係よりも重かったりする。ということを、ラジオ番組を舞台にして描いた青春ドラマの小説かな。自分と同世代の作者がこの若者言葉で綴るストーリーはどうなんだろう、いやそんなのマジ関係ねぇ。コンビニの深夜バイトも女子校の文化祭も知らないけどすごくリアルな感じで、舞台にした横須賀のコンビニなど架空のものとはやっぱり佐藤多佳子すげー、神だわ。なんて無理しても書けないが、楽しめたよ、ほんと。
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アルピーリスナーの人間関係とか、関わりの話で、自分も深夜ラジオが好きなので興味深かった。 主人公と世代も性別も異なるため、親近感はわきにくかったが、葛藤や人間関係の変化などを遠くから見守っているつもりで、こんな夜がたくさんあるんだろうな、と思うと悪くないなと思う
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久々に引き込まれた本に会えた 実在する登場人物が出てくることで 実際あった話のように感じられたところが 夢中になれた理由のひとつだろうか 誰でも何かしらの人とは違ったところを持っていて それを個性と呼ぶのだろうが 主たる登場人物の4人は 普通よりもより個性的で それ故に生きづ...
久々に引き込まれた本に会えた 実在する登場人物が出てくることで 実際あった話のように感じられたところが 夢中になれた理由のひとつだろうか 誰でも何かしらの人とは違ったところを持っていて それを個性と呼ぶのだろうが 主たる登場人物の4人は 普通よりもより個性的で それ故に生きづらさも抱えていて その部分を補い合うわけでも認めるわけでもなく ただそのままでいいから 一緒にいられるようになっていった そのままの4人が お互いに影響し合って それぞれが変化していく そんな関係が 「いい」関係というのだろうなと思わせてくれた 読み終えるのに年をまたいでしまったけれど よい年末年始だった
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ラジオのことはよくわからないですが、新たな人との出会いを通して過去のトラウマを乗り越えていく主人公に元気をもらいました。
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深夜のコンビニバイトをしている富山(とみやま)は、ある理由で大学に通えなくなり、実家を離れて一人暮らしをしている。 バイト先の先輩鹿沢(かざわ)、店にお客としてやってくる一風変わった女子高生佐古田(さこだ)、高校の同級生だった永川(ながかわ)との交流が始まり、孤独だった富山が少し...
深夜のコンビニバイトをしている富山(とみやま)は、ある理由で大学に通えなくなり、実家を離れて一人暮らしをしている。 バイト先の先輩鹿沢(かざわ)、店にお客としてやってくる一風変わった女子高生佐古田(さこだ)、高校の同級生だった永川(ながかわ)との交流が始まり、孤独だった富山が少しずつ変わり始める。 実在する深夜ラジオ番組をふんだんに織り込みながら、夜の闇を明るく照らすコンビニを舞台に、主人公の独白のような形で物語が進んでゆく。 夜を彷徨う若者たちに、ほのかに光が射していく感じがして、心が震える。 これもまた青春の一ページなのだなぁと思う。 朝井リョウさんの解説がとてもよかったです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ラジオの話が多いです。アルピーのANN。深夜ラジオを聞かない身としては知らないこともありましたがしっかりと世界観に没入できました。しかし、結局のところ主人公の女性恐怖はなんだったんだろうとい消化不良感が残りエンドでした。女性を突き飛ばす位だったのにあの過程を経て治るものなのかな?
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