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世にも危険な医療の世界史 の商品レビュー

4.1

38件のお客様レビュー

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2019/09/13

とても面白かった。すごく好みで読みやすかった。 インチキ医療から、当時の医者たちが本気で患者を治そうと試行錯誤(人体実験的な)を繰り返した結果のえげつない治療方法まで。色々な「危険な」医療の歴史を紹介してくれる。 インチキ医療だけ、昔のトンチキな治療法だけと限定せずにどちらもほど...

とても面白かった。すごく好みで読みやすかった。 インチキ医療から、当時の医者たちが本気で患者を治そうと試行錯誤(人体実験的な)を繰り返した結果のえげつない治療方法まで。色々な「危険な」医療の歴史を紹介してくれる。 インチキ医療だけ、昔のトンチキな治療法だけと限定せずにどちらもほどよい(ブラックな)ユーモアを交えた紹介で読みやすくてとても楽しい。 本気にせよ金儲け目当てのインチキにせよ、現代の医療行為を受けられることに感謝すること間違いなしの一冊。

Posted byブクログ

2019/07/14

誰もが病気になる。 しかし病気にはなりたくない。 だから新しい治療法が発見されればそれを試したいと思うし、効くと言われれば試したくなるのが人間の性だ。 現代の私たちは、本書を読んで過去に生まれなくてよかったと思うに違いない。 なぜなら本書に扱われている医療行為は、医療行為とは思...

誰もが病気になる。 しかし病気にはなりたくない。 だから新しい治療法が発見されればそれを試したいと思うし、効くと言われれば試したくなるのが人間の性だ。 現代の私たちは、本書を読んで過去に生まれなくてよかったと思うに違いない。 なぜなら本書に扱われている医療行為は、医療行為とは思えないものばかりだからだ。 とは言え、私たちが受けている治療法も、あと50年後、100年後にはとんでもない治療法だと言われるかもしれないが。 子供の夜泣きにはいつもゲンナリさせられる。 ちゃんと寝てくれればいいのに! それは過去であっても同じこと。 さぁ、そんなうるさい子供を黙らせるためにはどうする?  100年前ならこうした。 鎮静シロップ万能薬!テッテレー 子供に飲ませる、その原材料はモルヒネ、アヘン。 親たちは、あの騒々しい子供たちの鳴き声から永遠に解放されるのだ! なぜなら、二度と子供たちは目覚めないから。  今でもたまに酸素水・水素水なる若干怪しげな水が売られている。 それは200年前も同じ。 どんな病も治す、泥水!テッテレー いやいや、おかしいでしょ。 200年前のことでしょと笑っているあなた方! なんと1992年には飲水療法としてベストセラーになっている。 痛みを伴う多くの変性疾患アレルギー高血圧肥満さらにはうつ病まで治る! そんな怪しげな療法について筆者は、水から酸素を抽出する事は人間にはできないと断言する。 それでも酸素をもっと取り込みたい人のために簡単な方法を本書では紹介している。 それは、深呼吸。 他にも発汗ダイエットや断食療法その他関連風呂などとんでもない治療法ばかりが載っている。 実は人間は今でも大して変わっていないのではないだろうか。 今までの医療に対して全く効果がないと思い込んでしまえば、民間療法や怪しげなカルト宗教に簡単にはまってしまう。 本書を笑い話として読むのではなくて、理性を保つこと焦らないこと、インターネットの書かれていることを安易に信じ込まないこと、それが大事なのではないだろうか。 しかしそうはいっても自分自身が不治の病におかされてしまったら、簡単にこういった怪しげな情報に引っかかってしまうかもしれない。 危険な医療を妄信することは、誰もがあり得ることなのだ。

Posted byブクログ

2019/08/29

Twitterで大きな話題に!引き寄せられる帯! かつて「常識」だった偽医療の歴史を探る、 私たちの知性にも反省を投げかける一冊!

Posted byブクログ

2019/06/11

かつてはこういうものも『医療行為』だったのだ……という、なかなかユニークなノンフィクション。 ちょっと皮肉っぽくツッコミまくっている訳文が良いスパイスになっていて面白い。それにしても、ここに書かれていることを最初に『医療行為』として大々的に始めた人間は、ものすっごいチャレンジャー...

かつてはこういうものも『医療行為』だったのだ……という、なかなかユニークなノンフィクション。 ちょっと皮肉っぽくツッコミまくっている訳文が良いスパイスになっていて面白い。それにしても、ここに書かれていることを最初に『医療行為』として大々的に始めた人間は、ものすっごいチャレンジャーだったのではないだろうか。

Posted byブクログ

2019/06/09

現代ではインチキ・オカルトだとわかっている療法も、かつては身体に良いと信じられていた。 人々を健康にしようとした医師と、金儲けに走った詐欺師とでなにが違うのか。 膨大な人体実験のうえに私たちの健康は,ある。

Posted byブクログ

2019/06/09

かつては常識とされていたが、現代の技術に照らし合わせてみると実はただのトンデモ医療に過ぎなかったもの。こうしたものをこれでもかというくらい集めた一冊。 大量出血にはブランデーを注射し、梅毒患者は水銀風呂につけ、溺れて意識を失ったらタバコの煙を尻に吹き込み、頭痛にはこめかみに焼きご...

かつては常識とされていたが、現代の技術に照らし合わせてみると実はただのトンデモ医療に過ぎなかったもの。こうしたものをこれでもかというくらい集めた一冊。 大量出血にはブランデーを注射し、梅毒患者は水銀風呂につけ、溺れて意識を失ったらタバコの煙を尻に吹き込み、頭痛にはこめかみに焼きごてを押しあてる。そして、万病の原因は血液が多すぎることゆえ、ヒルを肛門に突っ込んで内臓から血を吸わせる。 なんだかもう冗談のようで、最初は笑ってしまったけれど、よくよく考えると笑えなくなってくる。ふと周りを見渡すと、今この現代においても、かなりおかしなことが起きている気がする。 本書でも紹介されている通り、エセ科学に基づいた医療法はなくなるどころか、現代でもカルト的に生き残っているし、この国では滅菌効果だか抗菌仕様だか、キレイ好きを奨励する風潮ができあがっている。(思うに、この風潮はウオシュレットから始まったものではないかと) キレイにすることが本当にいいことなのか、人間自身(より正確に言えば、日本人自身)の抗菌能力が低下するのではないか、などと考えたのは今に始まったことではないのだけれど、本書を読んでその思いをますます強くした。100年後に本書と同様の書物が出されて、「キレイ好きな日本人の病弱性」という一章が入っていても何ら不思議ではない気がする。(もっとも、この滅菌効果やら抗菌仕様やらがきちんと機能していることが大前提であるのは言うまでもない。)

Posted byブクログ

2019/05/30

大変興味深かった。 今ではヘンテコを越えて、「拷問?」とか「殺しにかかってる」と思える事を医療行為として行っていた事は恐ろしい。 最初から最後まで分かりやすい文章解説と、時折入るツッコミで読みやすく面白かった。

Posted byブクログ

2019/05/29

水銀のんだり瀉血したり土を食べたりお尻に煙草の煙を入れたり、当時それなりに定着した治療法だったのなら効いた!という人もいたんだろう 今効いた治ったといわれる治療法や薬も、100年経ったら「ないわぁ…」とヒかれたりするんだろうか

Posted byブクログ