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世にも危険な医療の世界史 の商品レビュー

4.1

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

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2020/03/12

タイトルそのまま危険すぎる医療に特化した世界史。 今、この令和の時代でもSNS上でそんなはずないだろうとつっこみたくなるような とんでも医療、民間療法が当たり前かの如く定期的に湧いてくる。 ここ最近あったのだと、血液を循環させて体内の血をクレンジングする?だとか 世界的に大流行中...

タイトルそのまま危険すぎる医療に特化した世界史。 今、この令和の時代でもSNS上でそんなはずないだろうとつっこみたくなるような とんでも医療、民間療法が当たり前かの如く定期的に湧いてくる。 ここ最近あったのだと、血液を循環させて体内の血をクレンジングする?だとか 世界的に大流行中のウイルスに効果のある石?だとか。 そんなバカな!と思うけど人は希望や期待をし過ぎると、過度にバカになるんだなと改めて思った。 医療の世界史だと昔々、血は抜いた方がいいとか 潅腸必要以上にしまくるとか。 水銀飲みまくるとか、ヒルに血を吸い取ってもらったりとか。 わざと焼きごてで熱しまくってからウミを出すとか…他にも沢山。 想像するだけでも身震いするような ただ、全てとんでもなわけでもなく今現代に通じる医学の基礎が生まれたのも このトンデモ医療があったからこそ…というなんとも言えないけど それがあるからこそ生かされてる命もあれば、トンデモ医療で命を落とした人も数知れず。 今、簡単に情報だけ膨大で安易にネットや口コミが全てだと思ったら大間違いだ とにもかくにも、治るだとか奇跡だなんて安易になんでも信じてはいけない。

Posted byブクログ

2020/03/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

写真のキャプションもいちいち面白い(「とにかく便を出せ!」)。セントバーナードのところで『もふもふ犬』表記など翻訳もすばらしい。オススメです!

Posted byブクログ

2020/02/06

ユーモアが多く知的好奇心が満たされ,非常にスラスラと読めてしまう. 今の医療や衛生など,人の命に関わるノウハウや技術は昔の(とは言っても近いものでは数十年)無茶苦茶な発想・行為,その結果(失敗,即ち死・重大な副作用,依存症etc)の積み重ねによって成り立っているんだなあ. 失...

ユーモアが多く知的好奇心が満たされ,非常にスラスラと読めてしまう. 今の医療や衛生など,人の命に関わるノウハウや技術は昔の(とは言っても近いものでは数十年)無茶苦茶な発想・行為,その結果(失敗,即ち死・重大な副作用,依存症etc)の積み重ねによって成り立っているんだなあ. 失敗を糧にする,まさに反脆弱性である. 数十年後には現代では当たり前になっている医療行為が笑われているかもしれない. 昔の人はとんでもないことを(水銀を飲むとか)して重大な副作用が出ても,それが治療の現れだということで受け入れていたみたい.目に見える効果に注目してしまうのは仕方がない. タバコ,アルコール,麻薬の類,放射線物質は発見当初は健康のための万能薬みたいな扱われ方しているところが共通しているのが興味深い.

Posted byブクログ

2020/01/14

説明やツッコミが面白いのでテンポ良く読める。 ただこの本が面白いのは、自分には関係のない時代の話と思っているからであって、196○年や200○年と出たときにはさすがに笑えなかった。 1900年代前半の話は山ほど出てくる。それは数百年代の間違いでは!?と疑いたくなるほど、馬鹿げたも...

説明やツッコミが面白いのでテンポ良く読める。 ただこの本が面白いのは、自分には関係のない時代の話と思っているからであって、196○年や200○年と出たときにはさすがに笑えなかった。 1900年代前半の話は山ほど出てくる。それは数百年代の間違いでは!?と疑いたくなるほど、馬鹿げたものも多い。 こんなことを言っていても現代の医療も数百年後にはとんでも医療として紹介されるかもしれないのだけど。

Posted byブクログ

2021/12/30

瀉血のようなその時代の考えでは最適だと思われた治療法からなぜこんなものに飛び付いたの?と疑問符でいっぱいになる胡散臭いインチキ療法までカオスな世界が広がっていました。医者たちの試行錯誤と多大な犠牲があって今の医療があるということをヒシヒシと感じました

Posted byブクログ

2019/12/29

現代に生きていて良かったと感じられる本。現代の視点で見ると、昔の医療技術は悲惨なものだった。信仰、思い込み、妄想等々、助かりたいという気持ちが色々な毒物に手を出す結果となる。例えば、瀉血という行為は、つい最近まで治療の常識として行われていたらしい。また医者も消毒という考え方が無く...

現代に生きていて良かったと感じられる本。現代の視点で見ると、昔の医療技術は悲惨なものだった。信仰、思い込み、妄想等々、助かりたいという気持ちが色々な毒物に手を出す結果となる。例えば、瀉血という行為は、つい最近まで治療の常識として行われていたらしい。また医者も消毒という考え方が無く、不潔な環境の中で手術を行っていた。とにかく、これでもかというくらい様々な事例が紹介されていて、時々気分が悪くなるような事例もあった、当時の最新療法で常識的なものであっても、効果は期待できないものが多かった。治療の情報が簡単に入手できる現代においても、相変わらず怪しい民間療法があるが、当時に比べるとまだマシかもしれない。逆に情報があり過ぎて、医者への信頼感が薄れているような感じがあるのも事実だ。過去の医療技術の歴史や教訓に学んで、多くの医療情報の中から、ある程度は自分で選択できるようになっておきたいと思った。 この本を読んで、今の時代に生きる幸運を感じたが、でももしかすると100年後の人達も、現在の医療技術を見て同じ感想を持つかもしれない。

Posted byブクログ

2019/12/04

面白かった。 目新しさはないけど ユーモラスな筆致と翻訳のおかげで 楽しく読んだ。 今だって水素水やら血を抜いて戻すやら やってんだから、なかなか進歩しないね。

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2019/11/01

水銀、ヒ素、土、アンチモン、瀉血、ヒルに浣腸、水治療法、ローヤルタッチにロボトミー…。治りたい、健康でありたい。古今東西問わず共通の、人間の凄まじくも哀しい思いが詰まった一冊。 今となっては滑稽でしかない治療法の数々だけど、笑って済ませていいものか。ストリキニーネやクロロホルムな...

水銀、ヒ素、土、アンチモン、瀉血、ヒルに浣腸、水治療法、ローヤルタッチにロボトミー…。治りたい、健康でありたい。古今東西問わず共通の、人間の凄まじくも哀しい思いが詰まった一冊。 今となっては滑稽でしかない治療法の数々だけど、笑って済ませていいものか。ストリキニーネやクロロホルムなんて、ちょっと前までのミステリではお馴染みの薬品だった。それほど広く知られていたということなのだ。巷を見れば、似非科学、疑似科学の治療法は溢れかえっている。最近も知人から癌も骨折も治る湿布薬を勧められた。意外に身近に疑似科学はある。 処方した人がみなインチキ療法士なのではなく、本当に患者のためを思い、(患者が嫌がっても)善意から治療をした人も多いのは辛いところ。患者としては怖くもあるけれど。

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2019/10/29

治りたい~治したい。医療の発達は紆余曲折の繰り返し。 “科学”を知らない時代に人々が試みた医療の数々とは? 第一部 元素・・・水銀、アンモチン、ヒ素、金、ラジウムとラドン 第二部 植物と土・・・アヘン、ストリキニーネ、タバコ、コカイン、          アルコール、土 第三部 ...

治りたい~治したい。医療の発達は紆余曲折の繰り返し。 “科学”を知らない時代に人々が試みた医療の数々とは? 第一部 元素・・・水銀、アンモチン、ヒ素、金、ラジウムとラドン 第二部 植物と土・・・アヘン、ストリキニーネ、タバコ、コカイン、          アルコール、土 第三部 器具・・・瀉血、ロボトミー、焼灼法、浣腸、水治療法、        外科手術、麻酔 第四部 動物・・・ヒル、食人、動物の身体、セックス、断食 第五部 神秘的な力・・・電気、動物磁気、光、ラジオニクス、           ローヤルタッチ ・トンデモ医療1~6 遥か太古の昔から、病気と怪我に悩まされてきた人類。 治したい者がいれば、治したい者もいる。 しかし、その克服への道のりは迷走の歴史でもあります。 その中で登場する新しい・・・というか珍奇な材料や器具の数々。 試みる姿勢には医療への真摯な態度もみられますが・・・。 古代医学への妄信、綿々と続く四体液説の功罪、 誤った認識、不衛生。自家中毒って何? そして怪しい業者、薬剤師、療法師、医師。 それは欲望。金、名誉。公開手術はショータイム! 果てしない数の死と、後遺症や副作用、中毒と依存症。 それらの犠牲の上に、現在の医療があるんだと、しみじみ。 また、現代にもそれらの名残が良い部分で残っている事実。 詳しく、かつ、悍ましい内容ながら、ちょいと挟むユーモアと 図版はブラックで面白い。翻訳の手腕も冴えています。 現在、死因が伝わっている偉人たちも、モーツァルトのように、 医療が誘因、いや要因だった者も多いのでは?

Posted byブクログ

2019/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

事実自体興味深いし、著者のユーモアのセンスもよくて、面白く読めるのだが、一気読みしようとすると気持ち悪くなるので少しずつ読み進めることをオススメします。 とんでもない治療を施す者は医者とも限らず、盲信や無知からくるものならまだしも、金儲け目当ての詐欺も多く、その時代にいきていた患者の苦しみは如何許りかと。 殺人と病死の境がこれだけ曖昧だと、ミステリーとかいう以前の問題。いや、怖いです。痛そうだし。 後半はいささか失速、というかネタ切れかな。

Posted byブクログ