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ゆりかごに聞く の商品レビュー

3.5

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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    8

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2024/09/18
  • ネタバレ

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愛の価値観の個人差。 子どもを最優先にできなかったことがおかしいんじゃないかと思う人、 血のつながりがないから愛せないと決めつけた人、 血のつながりがなくても子どもを愛することを演じた人、 愛する人の子どもがほしかった人、 血のつながりがあるんだから愛されて当然と思う人、 子どもと自分は他人だから全部親のせいにされても困るという人、 子どもを通してそれぞれの視点から書かれるまさきとしか作品特有の世界観。 みんなそれぞれ変で、でもどれが正解ということもなくて、それぞれの価値観に共感しながら読み進めていくのが面白かった。

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2024/09/17
  • ネタバレ

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「みんな誰かの子供なのだ。どんな親から生まれたとしても、私達は一生、誰かの子供であり続けなければならない」 だから親から受けた愛の記憶は人の人生を左右する。けれど、母親が誰でもお腹を痛めて産んだ我が子に愛情を抱けるとは限らない。 「母性」という言葉の呪縛と重圧を終始感じる作品だった。 自分は娘を愛していないのか、いや、そんなはずはない。不安と葛藤を抱えつつ、自分の出自をたどる主人公がたどり着いた答えは、正直、肩透かしを食らったようなものであったけれど、彼女にとってはそれさえもよるべなのだと、やるせない気持ちになった。

Posted byブクログ

2024/09/12

まさきさんの本を読むのは5作目。キーマンに気づけたのが嬉しかったけど、最初の場面の女性がまさかの人物でびっくり。やっぱり嫌な人が多く出てくる話。

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2024/05/25

・テーマ/世界観 ★★★★ ・背景描写    ★★★★ ・キャラクター  ★★★★ ・インパクト   ★★★★★ ・オリジナリティ ★★★★ ・テンポ/構成  ★★★★★ ・文章/語彙   ★★★★ ・芸術性     ★★★ ・感動/共感   ★★★★ ・余韻      ★★★★

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2023/11/08

21年前に火事で死んだはずの父親が別の場所で死体となって発見された。父親の謎を探るうちに自分の出生まで遡る宝子。自分の子供でさえ上手く愛せない親がいるのだろうとは思うし、宝子のように愛せないジレンマの中、母親失格と苦しみ娘の幸せを願っているのならまだマシだと思います。虐待なんて論...

21年前に火事で死んだはずの父親が別の場所で死体となって発見された。父親の謎を探るうちに自分の出生まで遡る宝子。自分の子供でさえ上手く愛せない親がいるのだろうとは思うし、宝子のように愛せないジレンマの中、母親失格と苦しみ娘の幸せを願っているのならまだマシだと思います。虐待なんて論外。子供の人権を考えさせられる作品でした。

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2023/06/21
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私には子供が居ないので、もし自分が産んでいたら我が子への愛情や接し方がどうなっていたか想像もつかない。 犬の折り紙のシーンはなんというか子供ってこんな残酷なんだ〜ってビックリした。 やんちゃなのはわかるけど、こんな事するんだーって。 ママが折ってくれた折り紙をバンバン笑いながら足で踏みつけるって、我が家ならひっぱたかれたかもw それも今は虐待なんだろうなー 結構引っ叩かれたけど、心の傷にはなっていないかな。 謝りなさい。と諭す事は間違いじゃないと思う。 いくら幼くても教えることは大事だからね。 日々あんな感じなら、そりゃ世のお母さん達は大変だわ。 可愛いけど憎たらしいの繰り返しだね。 読みやすいのでどんどん読めたけど登場人物の誰にも感情移入できないまま終わった。

Posted byブクログ

2023/02/14

終始重い。 子を次々産むだけの女、産みはしたが可愛いと思えず虐待する母親、妻の不貞の子だと思い込み、子を愛せない父親、金儲けの為に赤ん坊を物として扱い、売買する大人、癖のある登場人物が勢揃いだ。 様々な要因や環境で、お腹を痛めて産んだ我が子を愛せない親だっているだろう。 し...

終始重い。 子を次々産むだけの女、産みはしたが可愛いと思えず虐待する母親、妻の不貞の子だと思い込み、子を愛せない父親、金儲けの為に赤ん坊を物として扱い、売買する大人、癖のある登場人物が勢揃いだ。 様々な要因や環境で、お腹を痛めて産んだ我が子を愛せない親だっているだろう。 しかしこれは酷すぎる。 最近頻繁に見かける児童虐待のニュースだが、ひとつの命を生み出す前に覚悟や責任を持って欲しい。 救いは血縁がなくとも子供を愛した親の存在だけだった。 殺人事件の真相を追うミステリーだが、ラスト1ページでのどんでん返しに衝撃が走る。

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2023/01/07
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次々と繋がっていく過去の事件、人物。 続きが気になって、ページをめくる手が止まらなかったです。 でも。。。 宝子にどうしても感情移入できないと言うか。 愛里にしたことはやっぱり許せないな。未知子と依子と浩人の言い分がごもっともだと思いました。 同じく、黄川田も。妻に思う事あるなら言えばいいじゃん。妻も旦那の職場に置き去りにするなんて信じられない。 明美みたいな人も、現実にいますね。。 今で言うならアスペルガーとかかな。 謎は回収できたけど、読後感が重かったです。

Posted byブクログ

2022/09/06

ゆりかごに聞く まさきとしかさん。 黒く濡れたまつげ。 滴り落ちる悲しみと絶望。 言葉のチョイスがうまい。 一気読み。 怖い。お話でした。

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2022/03/13
  • ネタバレ

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【思い出しあらすじ】 新聞記者の宝子に父親が亡くなったと連絡が入る。父は21年前にアパートの火事で亡くなったはずなのに。父の所持品から八王子で起きた「現代の阿部定」なる事件の新聞切り抜きが見つかる。父がなぜこの事件を追っていたか、宝子は父の足取りを追っていく。 【感想】 子を持つことに不安を感じ、子を愛しているか自信がなくなる宝子。 子供が自分と血がつながっていないのではと疑い、愛さない黄川田。 血がつながって居なくても愛してくれた父。 私は35歳。 血の繋がった子を持つことに恐れと不安を持つ私としては、作中の様々な子と親の関係に、憧れと恐怖が思い起こされた。 血のつながりってなに? そう言えるのは私に(おそらく血がつながっているであろう)親がいるからか。 子の虐待が頻発するこの国で、改めて考えていかなければいけない事だと思う。 虚無感溢れ意思のない明美も、身の回りには居ないように思えたが、きっといる。

Posted byブクログ