サブマリン の商品レビュー
少年の無免許運転による死亡事故。その1つの事故から大きく展開されるストーリー。 何が正しいのか? 読者に考えさせるような重たいテーマ 正解のない問題と対峙し、犯罪を犯した少年達に寄り添う陣内と武藤の姿勢。 そんな中で 社会の常識にとらわれず、自らの方法で問題と向き合い、道を切...
少年の無免許運転による死亡事故。その1つの事故から大きく展開されるストーリー。 何が正しいのか? 読者に考えさせるような重たいテーマ 正解のない問題と対峙し、犯罪を犯した少年達に寄り添う陣内と武藤の姿勢。 そんな中で 社会の常識にとらわれず、自らの方法で問題と向き合い、道を切り開こうとする陣内の行動力。 陣内の行動や言動は突拍子がなく、ぶっきらぼうにみえて、温かい。 その温かさこそ、少年達を暗闇から再び浮上させるための希望の光になりえるのではないか。
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久々の伊坂幸太郎読了。 ビジネス書を多く読んでいたので、ここらで少し小説を読みたくなり手に取った。 軽快なテンポで、重いテーマを身近に描く。 正義って何だ。 悪って何だ。 うっかり人を轢いてしまった未成年は 悪人なのか? けれども、筆者の答えは「子どもは悪者じゃない」なの...
久々の伊坂幸太郎読了。 ビジネス書を多く読んでいたので、ここらで少し小説を読みたくなり手に取った。 軽快なテンポで、重いテーマを身近に描く。 正義って何だ。 悪って何だ。 うっかり人を轢いてしまった未成年は 悪人なのか? けれども、筆者の答えは「子どもは悪者じゃない」なのだろう。 だからこその最後の被害者に関して明らかになった事実のエピソードがあるのだと思う。 そして、登場人物たちは男性が大半だからかとてもさっぱりしている。 分かりやすく爽快。 最近読んだ、辻村深月の女性を描いた小説とは対照的だ。
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軽快な文章で読み進め易いが、作品のテーマはかなり重い。 罪を犯した人間は、本当に悪人なのか? 罪を犯した人間が、止むに止まれず罪を犯した場合、裁くことができるのか? 殺人を犯した場合、殺した人間が悪人だったらその罪は軽くなるのか? ご都合主義的なラストだが、重いテーマにあっては...
軽快な文章で読み進め易いが、作品のテーマはかなり重い。 罪を犯した人間は、本当に悪人なのか? 罪を犯した人間が、止むに止まれず罪を犯した場合、裁くことができるのか? 殺人を犯した場合、殺した人間が悪人だったらその罪は軽くなるのか? ご都合主義的なラストだが、重いテーマにあっては、そのテーマを少し軽くするエッセンスになっている。
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「チルドレン」の続編。「チルドレン」の内容はちっとも覚えてなかったけれど、これはこれとして楽しめた。陣内のような生き方に憧れる。
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『チルドレン』の続編なんだから当然だけど、いつも以上に伊坂節炸裂の本作。存分に堪能。とはいえ、件の作品の内容を殆ど覚えていなかったけど、ある意味主役ともいえる上司たる陣内と、いぶし銀の盲目・永瀬が絡んでくるに至り、記憶がだんだんと復活。加害者感情に焦点が当てられた本作も、彼ら脇役...
『チルドレン』の続編なんだから当然だけど、いつも以上に伊坂節炸裂の本作。存分に堪能。とはいえ、件の作品の内容を殆ど覚えていなかったけど、ある意味主役ともいえる上司たる陣内と、いぶし銀の盲目・永瀬が絡んでくるに至り、記憶がだんだんと復活。加害者感情に焦点が当てられた本作も、彼ら脇役の活躍もあり、中庸的な着地点を上手く模索することに成功している。何よりも、小難しいことは抜きに、ひたすら楽しめる極上のエンタメ作として素晴らしい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
うーん、このシリーズやっぱりいい!軽妙な感じが、ザ・伊坂幸太郎!って感じでとても好き。 「チルドレン」の陣内と武藤のコンビが、年月を経てまた同じチームになっていたという設定。 今回、少年が起こした事件の内容はなかなかにヘヴィ。かつて友人を殺した人間への復讐が発端となって起こってしまった事故。そして永瀬くんへの八つ当たりから、見知らぬ男に刺される武藤さん。大事件やん。 そしてこの軽妙な物語に対し、提起される重い問題。 ===== わざとやる人、自覚的に罪を犯す人もいれば、偶然、自分でも思いもよらぬ理由で、もしくは止むを得ない事情で事件に関わる人もいる。すべてをいっしょくたにできず、さらに言えば、「わざとかどうか」の区別もまた難しい。 ===== 加害者は自業自得なんだから、生きにくくて当然だろう。 そういった声が聞こえてくる。 世間という曖昧模糊としたものから発せられる架空の声、過去に耳にした実際の言葉、もしくは僕自身の声だ。 自業自得という部分はあるはずだ。 ただ。 ただ。でも。 ===== 伊坂さんはこのあたりのバランスが本当にすごい。考えさせようとしているアピールは全くないように感じるのに、でも考えさせられてしまう。まだ、答えは出せないんだけど。
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チルドレンの内容が頭から飛んでいるんですけど。 まあ、考えさせる未成年者の事件や交通事故ニュースも絶えませんので良い読書だったと思おう。
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おお、新刊だ、と購入。 なんて言うのか、思ったよりも先輩が良い人だった。そして、良い話だった。確かに彼は仕事が恋人というか伴侶なのかもしれない。 罪を贖えるとか、償うってどういう事なんだろう。 物事の表面だけを見て善か悪か、〇か×かを決めつける世間というものに対し、個を見る事の...
おお、新刊だ、と購入。 なんて言うのか、思ったよりも先輩が良い人だった。そして、良い話だった。確かに彼は仕事が恋人というか伴侶なのかもしれない。 罪を贖えるとか、償うってどういう事なんだろう。 物事の表面だけを見て善か悪か、〇か×かを決めつける世間というものに対し、個を見る事の大切さと難しさ。 そんなものを感じさせながらも重くならない。重いけど重すぎないし、希望がある。でも全体としてハッピーエンドというわけではない。 上手いなぁ、と思いました。バランスが。 そして正義感強い人って生きにくそう、と思いました。
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家裁調査官・陣内の短編集「チルドレン」の続編。今回は長編。前作に出た人物も登場していて思わずほくそ笑んでしまう。 本作でも陣内のキャラは健在で、暴言や規格外の行動で周りを困らせていた。そして視覚障害者の永瀬の落ち着いていて達観した感じもまた相変わらずだった。2人ともなんと魅力的な...
家裁調査官・陣内の短編集「チルドレン」の続編。今回は長編。前作に出た人物も登場していて思わずほくそ笑んでしまう。 本作でも陣内のキャラは健在で、暴言や規格外の行動で周りを困らせていた。そして視覚障害者の永瀬の落ち着いていて達観した感じもまた相変わらずだった。2人ともなんと魅力的なんだろう! 少年犯罪を扱っているため、最後にスーッとするような明快な結末は待っていない。それでも未来は捨てたもんじゃないと思わせてくれた。やっぱり伊坂ファンはやめられない。
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少年犯罪と家裁調査官が出てきて、お約束にありがちのカタルシスは弱いが、それも現実的には当然である。そこにこの作家ならではの救いが小さくたくさん散りばめられているところが素敵だ。
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