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サブマリン 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2019/04/16 |
JAN | 9784065145951 |
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商品レビュー
4.1
288件のお客様レビュー
本作は『チルドレン』の自作となっており、陣内と武藤が引き続き少年事件を担当する。 今回は交通死亡事故を起こした棚岡くんが中心。 読後素直に抱いた感想を述べるなら。 「なんて素敵な世界だろう」だ。 棚岡くんの他にも過去に事件を起こした少年が二人登場するが、一人は就職の際に「人を...
本作は『チルドレン』の自作となっており、陣内と武藤が引き続き少年事件を担当する。 今回は交通死亡事故を起こした棚岡くんが中心。 読後素直に抱いた感想を述べるなら。 「なんて素敵な世界だろう」だ。 棚岡くんの他にも過去に事件を起こした少年が二人登場するが、一人は就職の際に「人を過去轢き殺した」と素直に話す。 もう一人は反省の色こそ見せないものの、その根本は悪に思えない不正アクセス少年。 そして本作の中心である棚岡くんは過去に友人を轢き殺した犯人に復讐するつもりが他人を轢いてしまい、そこに無差別な殺意はなかった。 つまり犯人たちは皆、その根本が悪ではないことが描かれているのである。 皆いい子たちなのだ。そのため武藤等が行っているのは「悪意を持つ人間を更生・矯正するために判断を下す」のではなく「若さで覆い隠した優しさを表に引き摺り出す」という行為である。 おそらく手をつけられない程悪意に満ちた少年犯罪者もいることだろう。 しかし本作、前作通してそのような人物は描かれない。そういう意味で「素敵な世界」である。 だが、そのような人にフォーカスを当てた意味を考えてみると、思い当たるところもある。 それは、犯罪者の中には不本意に事件を起こしてしまった人がいる。 または悪意だけを持った犯罪者は少ない。ということ。 「目には目を、歯には歯を」のハンムラビ法典で全てを裁けるほど人の気持ちは簡単なものではない。 むしろハンムラビ法典で心持ちがすっきりするのは本作に登場したおばさんのような第三者じゃないだろうか。 では、私の視点はどちらだろうか。 フラットな視点で犯罪は犯罪、善行は善行と区切りをつけて物事をみる陣内。 凄惨な事件を起こしたものには凄惨な処罰をのおばさん。 正直、おばさん側だろう。ニュース等で事件の表面的な情報しか得られない私はハンムラビ法典に縛られたおばさんの視点に立ってしまう。 しかし『チルドレン』、『サブマリン』を通して、そんな簡単に判断を下していい犯罪者ばかりではないと知った。これはそれなりに大きな収穫だと思う。
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事件の加害者はどういった人で、何を思い生活しているのか を想像するとなぜか反省はしていないように思えてしまうけど、色々な人がいるし思いがあると改めて思った。 何が正解で不正解かなんて分からないけど、そういうものだと改めて思えた。
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伊坂さんシリーズに出てくる不器用な優しさを持つ人。ほんとに読んでて良い気分になる。自分もなりたいけど、程遠いと感じる。最後の陣内さんのセリフがグッときたが、もっと人に焦点を当てようねということだと思う。なぜサブマリンなのかは読解できなかった、、、
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