レゾンデートル の商品レビュー
末期癌の主人公が迫る死期への恐怖との闘い、葛藤を抱えながら、ある目的のために生き抜く。驚きはそこそこ、冒険小説として楽しみました。
Posted by
王道のミステリー。それに加えて守るべき女性と事件の謎、自分の病気への不安、そして芽生える愛等々楽しめる要素がいっぱいで、犯人がすぐにわかっても面白さは減らなかった。
Posted by
医師である岬雄貴は気づいた時には既に末期癌であった。余命数ヶ月の人生を諦めた彼は、酒に逃げる日々を送る。しかしある日チンピラに暴行を受け、復讐を誓いトレーニングを行うが、復讐した際に人を殺めてしまう。それをネタに当時「ジャック・ザ・リッパー」と呼ばれる殺人鬼から協力を持ちかけられ...
医師である岬雄貴は気づいた時には既に末期癌であった。余命数ヶ月の人生を諦めた彼は、酒に逃げる日々を送る。しかしある日チンピラに暴行を受け、復讐を誓いトレーニングを行うが、復讐した際に人を殺めてしまう。それをネタに当時「ジャック・ザ・リッパー」と呼ばれる殺人鬼から協力を持ちかけられる。またその折、殺されかけた女の子を匿うことになり…… これがデビュー作?という高レベル。それぞれの思惑を上手く描いている。が、まあ人は死にすぎ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
末期癌と診断された外科医が主人公の物語。 生きる意味が分からず失意の中チンピラに暴行され、その復讐することを唯一の生きがいとして生気を取り戻す。 しかし、最初は殴り返す程度の気持ちだったが、相手が刃物を向けてきたことでとっさに反撃し相手を殺してしまう。それをキッカケに別の事件に巻き込まれるが、再び目標を失い生気が無くなる日々をすごしていく。しかし、事件に巻き込まれていくうちに、同じように癌で亡くなった先輩の言葉を思い出し、死ぬ前にやることを見い出し、人生最期の輝きを取り戻す。 「死ぬとき人間はな 、いろんな顔をするんだよ 。滅茶苦茶に苦しそうな顔するやつもいれば 、泣いたような顔になるやつもいる 、あと驚いたような顔もな 。けどな 、時々 、笑顔で逝くやつがいるんだ 。死ぬ瞬間で意識も失って 、体は悲鳴上げてるのにだぜ 。そういうやつらはな 、みんながみんな 、人生に満足してるんだよ 。やるべきことはやった 。思い残すことはないってな 。そうやって周りの人に看取られていくんだ 」 第1章〜第5章のタイトルがキューブラーロスの「死の受容」の5段階となっているように、主人公の心境の変化が描かれていた。 実際の医者が書いた小説だけあり、医療的な描写がリアルだったが、殺人シーンもリアルに映像が浮かび上がるほどでグロさも感じた。
Posted by
知念作品2冊目。 末期の胃癌と宣告された医師である主人公。 自暴自棄になり、ある事件を起こしてしまう。 その事件がきっかけとなり、不穏な輩に目を付けられてしまう。 この作者の作品はまだ2冊しか読んだことがないけれど、 うーん、もしかしたら相性が良くないのかも。 しかしまだ2冊...
知念作品2冊目。 末期の胃癌と宣告された医師である主人公。 自暴自棄になり、ある事件を起こしてしまう。 その事件がきっかけとなり、不穏な輩に目を付けられてしまう。 この作者の作品はまだ2冊しか読んだことがないけれど、 うーん、もしかしたら相性が良くないのかも。 しかしまだ2冊。 もう何冊か読んで決めてみよう。 個人的には恋愛部分がかなり鳥肌ものでした。
Posted by
自分の余命が報されたとき どう受け止めるか、 どう考えるか、 どう生き抜くか、 はてさてどうするか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
絶賛レビュー多いので、ものすごく書きづらい。だが、書く。レビューではない気もするので、すみません。なんとなく読めてしまう展開、そして、長い。知念さんの作品はかなり読んできているので、改めてデビュー作に戻るから余計に「もしかして…」って思うんだろうな。恋愛に関する部分も入り込めず、やっぱり天久鷹央シリーズ以外は一回お休み。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
極限の状況で生まれた恋がこのまま続けばいいのにと願ってしまった。 最後まで岬雄貴がかっこいい。 唯一自力で真実に辿り着いた松田まで殺されたのが残念。岬と松田の直接対決が見たかった。
Posted by
私がジャックです。 殺人者の<存在理由>とは!? 末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。 ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが。 そのカードには、連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。 その後、ジャック...
私がジャックです。 殺人者の<存在理由>とは!? 末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。 ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが。 そのカードには、連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。 その後、ジャックと岬の奇妙な関係が始まり。 ************************************** 今年一番面白い本に出会えた。 今まで読んだ本の中でも、5本の指にも入る。 ミステリ×サスペンス。 ハラハラドキドキはもちろんやねんけど、この内容のすごいのは、事件・恋愛・病気・社会、いろんなものが含まれてるのに、わちゃわちゃせんと、スラスラ読めた事。 こんなに盛り込まれてるのに、登場人物1人1人の心情が事細かに書かれていて、話がどんどん進んでいく。 事件が解決、犯人が捕まる、とかではなく、その過程がめちゃくちゃ面白かった。 終わりが近づくにつれて、ここはうやむやにしたな、とか、ちょっと目を瞑るところはあったけど、それでもよかった。 最後に登場させた女性2人。 最後まで岬雄貴は、幸せ者やなと思った。 タイトルの「レゾンデートル」の意味は、自身が信じる生きる理由、存在価値を意味するフランス語の「raison d'etre」をカタカナ表記した語のこと。(Weblio辞書より) 最後にタイトルを調べて更に感動した。
Posted by
幻のデビュー作!ついに文庫化! ……?なんで幻?なのかは不明ですが、単行本は7年前。 レゾンデートル…………存在理由、存在意義、存在価値……、かつて若者たちは精一杯存在の証明を叫んだという。 いやーしかし幻となるくらいのデビュー作だから、きっと稚拙で面白く...
幻のデビュー作!ついに文庫化! ……?なんで幻?なのかは不明ですが、単行本は7年前。 レゾンデートル…………存在理由、存在意義、存在価値……、かつて若者たちは精一杯存在の証明を叫んだという。 いやーしかし幻となるくらいのデビュー作だから、きっと稚拙で面白くなくて売れなかったんだろうなぁと邪推しながら読み始めたのですが、なんてことはないデビュー作とは思えないほどの面白さ。こんなクライムサスペンスが読みたかったんだと思えるような出来栄え。 面白かった。
Posted by