レゾンデートル の商品レビュー

知念実希人(著者)

2022/01/03

これは一気読みしてしまう。
さすがに著者が医師だけあって、本筋は医療小説ではないのでむしろ迫力がある。
ガン患者がありえないような立ち回りをするが、それも小説の中でのエンタメ的な要素として楽しめば良いと思う。
ただ人が割と死にます…

2021/12/12

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幻のデビュー作!
サスペンス×ミステリー

私がジャックです――
殺人者の〈存在理由〉とは?
末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。
ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが――。
そのカードは、連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。
その後、ジャックと岬の奇妙な関係が始まり……。
最注目作家、幻のデビュー作!
2年連続本屋大賞ノミネート、知念実希人の魅力が凝縮!
(『誰がための刃 レゾンデートル』改題・改稿)
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末期がんを宣告された医師・岬雄貴は、絶望し、無為無気力な日々を送っていたが、ふとした偶然から切り裂きジャックの共犯者になる。ジャックと名乗る連続殺人犯の存在理由と、その後の展開で守るべきものを得た雄貴の存在理由とが、交錯する。残されたわずかな時間をどう使うか。守りたいものは守り切れるのか。病魔と殺人鬼と、執念との戦いである。テンポよく進んでページをめくる手が止まらなくなるのだが、想像すると凄惨で悲惨な場面が多いので、なるべくリアルに想像しないように読んだ一冊でもあった。

2021/11/23

真相に近付いていく過程は面白かったんだけど、ちょっと、人殺しすぎ。
あの刑事さん、最後残念だったな。

2021/09/13

面白かった✩.*˚犯人の正体にほぉ~~って感じだった!!医療の内容を絡めたストーリーは安定の面白さですね(°▽°)

2021/08/16

一気に読んだ。
所々グロかったけど読むのを辞めようとは思わなかったくらい作り込まれた作品で駆け抜けることが出来た。
生きる意味。人生を全うした主人公。胸糞結末でもなくとっても満足感が得られた。

2021/08/09

各登場人物の視点で物語が切り替わりながら、主要人物それぞれのレゾンデートルが描かれていて、特に主人公のレゾンデートルの移り変わりが鮮明に描かれている。デビュー作とは思えないほど面白く、のめり込むことができる。

2021/07/29

これがデビュー作なんて、天才か。
本当に素晴らしい長編小説です。
読みごたえがあって、結末も想像以上で、緻密なストーリーで。
主人公のキャラが好きです。
これは絶対に読むべきです。

2021/07/27

末期癌に侵され、唐突に余命宣告をうけた若い医師の話。
医師となりやっと自分の仕事ができるようになった矢先、自身の専門であるスキルス性胃癌ステージⅣだと宣告される。自分が診てきた病気だからこそ、この先に自分が辿る運命がまざまざと想像できる…絶望、恐怖、理不尽、行き場のない怒り、虚無感…主人公の心情にとてもリアリティがあった。
病気の経過や最後の“まやかしの”復活シーンなど、医療行為に関する描写の細やかさもさすが！の一言。
作者が現役の医師だけあって、随所に散りばめられた医療の専門的な描写が、物語自体や、各場面での登場人物の心情に大きな説得力をもたらしていた。

全体的にはスピード感があり、とても読みやすかった。しかし、雄貴と沙耶の関係の変化は共感し難く、特に『沙耶を守ることが存在理由（＝レゾンデートル）だ』というところは、本来ならメインであるはずなのに、この作品で最もチープで白ける場面になってしまったのが残念だった（この関係こそが話の核であり、後半に向けてなくてはならない関係の変化なのはわかるのだが）

ジャックの正体も、沙耶を追う者たちの理由も、中盤でわかってしまうのだが、最後までどう着地するかはわからなかったのでドキドキしながら読めた。
雄貴は笑って死ぬ事ができるのか？
決してハッピーエンドとは言えないけれど、良い終わり方だったと思う。

2021/05/29

これは面白かった！
レゾンデートル＝存在理由
生きる意味を問う物語
笑って死ぬことができるのか...
ハードボイルドエンターテイメントストーリ
このような展開は大好きです。

ストーリとしては、
末期がんの宣告された医師の岬雄貴。
不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすも、連続殺人鬼の「切り裂きジャック」に弱みを握られ、共犯関係へ。
そんな岬のもとに転がり込んできた沙耶
ある事件に巻き込まれた沙耶を救いつつ、奇妙な同棲関係はどうなる？
そして、切り裂きジャックを追う刑事、自身も疑われることに。
ジャックを探し出し対峙することを決めた岬
残された人生をどう過ごすのか？
沙耶を守ることができるのか？

といった展開です。
圧倒的なスピード感。
クライマックスシーンはもちろんぐっときます。
エンターテイメントとして楽しめます。

そして、考えさせられるメッセージ
「死」は敗北ではなく、
「死」を受け入れるまでに、いかに意味ある「生」を送れたか
この世に生きた意味
とは

とても大好きなストーリ展開でした。
とってもお勧め！

2021/04/29

ザ　ハードボイルド。
生と死を描き、生きる意味『存在理由』を描く。
最後まで、息の詰まるサスペンス、アクション。

『死』は敗北などではないと。そしてもっとも重要なことは『死』から逃れることではなく、『死』を受け入れるまでに、いかに意味ある『生』を送れたかなのだと。

逃げずに、自身の存在理由を問うために生きる。そんなメッセージのある、エンターテイメント作品。