ビッグ・クエスチョン の商品レビュー
科学で未来を語ってくれるすごく難しい本。 著者最期の本とのことで自分の中では義務的に読んでしまった。 内容はほとんど理解できてないかもしれないがホーキングの思いや未来へ託した考えなどは分かりやすく、すごく先のことを考えるのにもってこいだった。
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宇宙、、、ロマンあるわぁ。 何が面白いって宇宙というスケールの大きなものの神秘を解き明かすのに量子論というスケールの小さなものを扱う学問が絡んでいること。 宇宙からみると我々人類も(相対的には)小さな電子みたいなものだから波と粒子の二重性を持ってるんじゃなかろうか、、、だから頑張...
宇宙、、、ロマンあるわぁ。 何が面白いって宇宙というスケールの大きなものの神秘を解き明かすのに量子論というスケールの小さなものを扱う学問が絡んでいること。 宇宙からみると我々人類も(相対的には)小さな電子みたいなものだから波と粒子の二重性を持ってるんじゃなかろうか、、、だから頑張ったらワープできるはず! 以下、印象的なシーン 1. アイデアや仮説を思いつくことをけっして恐れてはいけない。 → そんな雰囲気にしたい。もっと貪欲にやね。 2. ビッグバン以前には時間がないのだから、時間を遡ってもビッグバン以前には到達できない。 → 妙に納得。ほんとにたまたま平衡状態が揺らいで宇宙が生まれたんだろうな。ちなみにエネルギーは保存されるからあえてビッグバンの前が無(エネルギーゼロ)の状態だと定義すると宇宙は正のエネルギーが大量に生まれそれと同時に負のエネルギーも生まれたことになるらしい。 3. 虚数時間には境界がないとしたら、宇宙の歴史はひとつだけではないだろう。 → わたしにも虚数時間を掛けたら別の世界へ行けるのだろうか、、、 4. 粒子の波動関数には、その粒子について知りうることのすべて、すなわち位置と速度の両方が含まれている。私たちにできるのは粒子の位置と速度を予測することではなく、その粒子の波動関数を予測することだけなのだ。 → 量子力学、大学時代に学んだけど結構面白かったなぁ。スーパーカミオカンデに行きたい。 5. ブラックホールには毛がない。 → 別の情報ではブラックホールには毛が3本しかないらしい。ブラックホールを特徴付けるものは質量、角運動量、電荷しかないから。
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面白かった!物理の理論はほとんどさっぱりだったけれど、そこが分からなくても十分、刺激を受けられる。 ALS嘱託殺人があって以降、患者の方々の思いや現状をメディアが取り上げることが多くなった。それをきっかけに本書を読んでみた。ALS患者の1人でありながら当代随一の宇宙物理学者となっ...
面白かった!物理の理論はほとんどさっぱりだったけれど、そこが分からなくても十分、刺激を受けられる。 ALS嘱託殺人があって以降、患者の方々の思いや現状をメディアが取り上げることが多くなった。それをきっかけに本書を読んでみた。ALS患者の1人でありながら当代随一の宇宙物理学者となったホーキング博士の生き方や考え方に何か考えるヒントがないかと思ったからだ。結果、ALSのことはあまり意識に登らずに読み切ってしまった。むしろ、人間の知的営みのすごさを知った。やっぱり、骨太な知性は前向きだ。未来にも、人生にも。ハラリさんやマルクスさんにも感じた理性、しなやかさ、そしてユーモアをホーキング博士の言葉にも感じる。 本当に学問をしている人は、ヘイトには走らない。彼らはトランプや緊縮財政、全体主義への危機感は共通して抱いているけれど、それは危機感であって憎悪ではない。相手と議論する気がないヘイトと違って、彼らは危機感の表明をすることで議論の準備が出来ていることを相手に示している。本を書いているから、売れているから、メディアへの露出が多いから。そんなのが知性のバロメータになるわけない。けれど、書店の売り上げランキングを見ると、そこを履き違えている人がたくさんいることを思い知らされる。 さて、モヤモヤはこれくらいにしといて、中身の感想。 ①若者の科学離れって、日本だけの現象じゃないんだ!!ってびっくりした。文科省が大騒ぎしてるから、てっきり、日本だけが置いてけぼり食らってるのかと思ってた。イギリスも緊縮財政の影響で、基礎研究の予算がバサバサに削られて、そのせいで若者の科学への興味関心もダダ下がりしているらしい。なんてこった!ニュートンが草葉の陰で泣いてるぞ!!!「ムーンショット・プロジェクト」やらが文科省の肝煎りで始まるって朝日新聞に書いてあったけど、それ読んだときは「はぁ?」ってなった。でも、イギリスの現状とかホーキング博士の幼少期のこととかを知ると、案外、まともな策なのかもしれない。とりあえず、もう一回、萩尾望都の『スター・レッド』読みたくなった。 ②ホーキング博士はAIのシンギュラリティは…有ります!派だった。そっかー。今まで無し派の本ばっかり読んでたので、刺激になった。人間がAIの電源切ろうとしたら、AIが雷落として電源ショートさせて切れなくする、っていう小話はなるほど、ありそうと思った。星新一みたい。けど、それ以上に、AIにも一種の人権を認めるべきではないのか、っていう議論が既に始まっていたことを知って、驚いた。『ヒトの言葉機械の言葉』を読んだ時に感じた危機感というか疑問が、既に現実のものとして議論の対象になっていた。でも、機械はいくらでもコピー可能だし、機械だから不老不死だし、根本的に人間とは違うから、「権利」と言ったって、何をどう認めるんだろうか??後でそれ関係の何かを読んでみたい。 ③やっぱり、ブラックホールは面白い。小学生の時にNHKスペシャル(オデッセイの旅、だったっけな?)を見て、その解説本を読んでから、ずーっとブラックホール関連の話はちょこちょこ追っかけてきた。物理も数学もさっぱりなので理論的なことは分からないけれど、現象としての面白さに惹かれてきた。その分野を牽引されてきたホーキング博士の死が、今更ながらに痛ましい。もっと早く、読んでればよかった。もっと色んな話を聞きたかった。読みたかった。 宇宙は有限の過去から始まった。人間は有限の時間を過ごして去っていく。ホーキング博士もまた、人間として有限の時間を過ごした。けれど、その問いは無限の未来に向けて照射されている。肉体の制約を離れて人間が「生きる」可能性があるとすれば、それは「答え」を与えることよりは、答えがあるのかないのかわからないくらいの大きな「問い」を遺して逝くことにあるのかもしれない。 ともあれ、合掌。
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前提の知識がないと、多少難しいけれど、ホーキング博士のユニークさと宇宙に対する情熱を感じさせる一冊だった。 ■神は存在するのか? 彼は無神論者というより、「人格を持たない自然法則」として神を認識している。そういう意味で宗教的なものとは異なる。ただ、量子力学の誕生により「神ですら...
前提の知識がないと、多少難しいけれど、ホーキング博士のユニークさと宇宙に対する情熱を感じさせる一冊だった。 ■神は存在するのか? 彼は無神論者というより、「人格を持たない自然法則」として神を認識している。そういう意味で宗教的なものとは異なる。ただ、量子力学の誕生により「神ですらコントロールできない自然法則がある」という考え方をしているのがポイント。(そして未来が予言できない要因にもなる) ■宇宙の始まりは何か? まず宇宙は本来11次元あり、私たちが見えない次元が沢山ある。ビッグバン以前は虚数時間による無境界世界だったという概念から、そもそも「宇宙の歴史は大量にあり、様々なパターンがある」と考えている。そして宇宙が始まる前は実数の時間ではないから考えることができない。 ■ブラックホールとは? ここが一番難解な内容だった。ブラックホールの周辺では圧倒的な質量により周辺の全てを飲み込み、光すら吸い込んで粉々にするため、大量の情報を持つ。一方で「スーパートランスレーション」という考え方で、ブラックホールから遠く離れた時空には無限に沢山の保存量が存在する、という理論が証明された。つまり、ここにブラックホールの情報の一部がエンコードされているのではないか?というもの。ブラックホールは単なる質量、電荷、角運動量の塊ではないのかもしれない。 ■タイムトラベル 面白かったのは、ホーキング博士が昔「タイムトラベラーを招待するパーティー」を開いたが誰も来なかったというもの。もしタイムトラベラーなら、認知して来れたはず、ということだけど。こちらもパラドクスの話で、人は未来に行けても過去にはいけないことを述べている。例え行けたとしても、それは完全に自分が生きた過去ではない。なぜなら自分が行った時点で変わってしまうから。 ■地球以外で暮らす可能性 このビジョンをホーキングが描いていたことは驚いた。まずは月にステーションを作り、続いて火星。また恒星旅行も検討して、マイクロチップを打ち上げてケンタウルスなどの恒星の方へ飛ばす計画も立てていた。研究だけでなく人類の移住ビジョンまで立てた計画を遂行していたことに驚いた。 ■AIの可能性 シンギュラリティに対して、彼も警告を鳴らしている1人。機械が人を超えることはないと思う人たちもいるが、ホーキングは逆で、それは来ると考えているし、未来は科学とより共存すると唱えている。だからこそ、科学をより人が学ぶ必要性を訴えている。 難しい点も多かったけど、とても面白かった。
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この方と同時代を生きられたことを嬉しく思う。 判りやすくウィットに富んだ文章で、読んでいて気持ちが良かった。 原書もKindleで安く出ているので、挑戦したくなる。 プレグジットやポピュリズムの台頭、トランプ大統領について、何度もストレートな表現をしていて驚いた。
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Q宇宙は拡張している→ということは最初があるはず→最初は『ビックバン』これにより宇宙が誕生した。では、ビックバンより前は? Aビックバンにより時間と空間が生まれたので”前”という考え方は成立しない。 など、宇宙に関する物理学の世界でベースとなっている理論から、 「確率論で言えばそ...
Q宇宙は拡張している→ということは最初があるはず→最初は『ビックバン』これにより宇宙が誕生した。では、ビックバンより前は? Aビックバンにより時間と空間が生まれたので”前”という考え方は成立しない。 など、宇宙に関する物理学の世界でベースとなっている理論から、 「確率論で言えばそれは何千年後になるかわからないが確実に隕石は衝突する。また、地球はかならず自重に絶えられなくなりブラックホール化する日がくる。 ならば人類が存続するためには宇宙に行かなければならない。100年1000年の単位で宇宙への研究を進めるべきである」など、著者個人の考えまで書かれています。 特に著者の考えの部分は読みやすく面白い。 (宇宙に関する部分は難しいので、理解を深めたいなら『世界の仕組みを物理学で知る』という本の後半、相対性理論と量子力学の話をまず読むと理解しやすいです) まっすぐに広がっていない空間と時間。人に知覚できないけれど理論上確かに存在する確率の世界。生命はどこから誕生したのか。死とは何か。 物理学の世界を知れば知るほどに恐怖が襲います。幽霊や恐怖番組を見るよりよっぽど怖い。いっそ幽霊が存在してほしいと思うほどに現実は怖い。 著者は楽観的な性格とのことで明るく語られますが、この本を読んでいると自分には耐えられないほどこの世界に対して恐怖を感じました。
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ホーキングが生涯の最後に、次の世代に向けて書き残したかのような印象をうける。分量は体裁はかるい読み物だが、ホーキングは科学に対する信頼や底抜けの楽観主義とでもいうべきものによって、まさにビッグ・クエスチョンに真正面から取り組んでいる。 時空の始まりやブラックホールに関する章は、...
ホーキングが生涯の最後に、次の世代に向けて書き残したかのような印象をうける。分量は体裁はかるい読み物だが、ホーキングは科学に対する信頼や底抜けの楽観主義とでもいうべきものによって、まさにビッグ・クエスチョンに真正面から取り組んでいる。 時空の始まりやブラックホールに関する章は、さすがに専門分野だけあって、噛み砕かれて書かれているものの難しい。一方、専門外のところはいたって読みやすい。ナノ宇宙船をレーザーでかっ飛ばして恒星間飛行をするプランは面白かった。アルファ・ケンタウリまで20年で行けるとか(止まれないのでフライバイするだけだが)。
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・シンギュラリティ後の世界。AIとヒトの関係性を用心深く築く必要がある。 ・ビッグバン以前に時間の概念は存在しない。つまり宇宙の始まりの始まりという概念はない。 ・今後主役になる世代は科学技術の恩恵を最大限受けながら生活する世代。よって科学に対する関心理解を進め、正しく科学を活用...
・シンギュラリティ後の世界。AIとヒトの関係性を用心深く築く必要がある。 ・ビッグバン以前に時間の概念は存在しない。つまり宇宙の始まりの始まりという概念はない。 ・今後主役になる世代は科学技術の恩恵を最大限受けながら生活する世代。よって科学に対する関心理解を進め、正しく科学を活用しメンテできるようにするべし。
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子供の頃から疑問に思っていた、宇宙の始まりや地球以外に知的生物はいるか等の謎が説明されている。 好きな箇所は、「もしこの先タイムトラベルが可能になっているとしたら、現代人を冷やかしに未来から来ているはずだ。素性をばらしていけないという決まりがあっても、必ず我慢出来ない調子がいい奴...
子供の頃から疑問に思っていた、宇宙の始まりや地球以外に知的生物はいるか等の謎が説明されている。 好きな箇所は、「もしこの先タイムトラベルが可能になっているとしたら、現代人を冷やかしに未来から来ているはずだ。素性をばらしていけないという決まりがあっても、必ず我慢出来ない調子がいい奴がいるはずだ」。という所、そして決してタイムトラベルが不可能ではなくなぜそういう奴がいないのか、別な理論も説明している箇所。
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ビッグ・クエスチョンとは、人間が問い続けてきた根源的な問いや、人類の未来を左右する課題など、人類にとっての難問のこと。 →「私たちはどこから来たのか?」「人工知能は人間より賢くなるのか?」など。 ホーキング博士は、理論物理学を使うことで、ビッグ・クエスチョンのいくつかに答えようと...
ビッグ・クエスチョンとは、人間が問い続けてきた根源的な問いや、人類の未来を左右する課題など、人類にとっての難問のこと。 →「私たちはどこから来たのか?」「人工知能は人間より賢くなるのか?」など。 ホーキング博士は、理論物理学を使うことで、ビッグ・クエスチョンのいくつかに答えようとしてきた。 例えば。。。 ■神は存在するのか? ・昔、宇宙は神が創造したとされていたが、今では全てを自然法則によって説明できる。 ・宇宙は、エネルギーと空間からなる。これらは、ビッグバンと呼ばれる宇宙誕生の際に生じた。 ・原子サイズ以下の小さな世界では、陽子などの粒子が、何もないところから現れる。 かつて宇宙はとても小さく、陽子と同様、何もないところから出現したと考えられる。 ・宇宙の中で空間と時間は絡まり合っている。ビッグバンの瞬間、空間とともに、時間そのものが始まった。 ・ビッグバン以前に時間は存在しないため、神が宇宙を創る時間もない。だから「神は存在しない」といえる。 ■人工知能は人間より賢くなるのか? ・人工知能(AI)が人間よりうまくAIを設計し、自ら改良できるようになれば、人間より賢くなる可能性がある。 ・AIの短期的な影響は、誰がそれをコントロールするかにかかっており、 長期的な影響は、AIはそもそもコントロール可能かどうかにかかっている。 ・人類にとって良い社会を作るには、どんなAIにするのか、失敗が許されないため確実に人間が計画するようにしなければならない。
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