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騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編(下) の商品レビュー

3.8

134件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    2

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2024/10/23

日々の中で1年近く駆けて読み終わった みなさんもご存知のように村上春樹ワールド全開だった 登場人物それぞれの個性豊かな描き方が素晴らしいし不思議な井戸もあり、オカルトチックな場面もありとこの先どのような展開になるのか、ハラハラ感もあった 私事なんですが、一気に読書するのも良いし、...

日々の中で1年近く駆けて読み終わった みなさんもご存知のように村上春樹ワールド全開だった 登場人物それぞれの個性豊かな描き方が素晴らしいし不思議な井戸もあり、オカルトチックな場面もありとこの先どのような展開になるのか、ハラハラ感もあった 私事なんですが、一気に読書するのも良いし、時間をかけて読むのもロス感を感じてまた良いもんだった

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2024/10/21

メタファー、イデア、初めて聞いた言葉やその考察などは人に頼り調べていきながら奥深く難しい4作を読み終えた。 悲しいことがあると「ここ」じゃない裏側の自分は楽しんでいるのだという妄想に救われた小学生の私をまりえと重ねて、なんだか懐かしく可愛く読みました。ものは何時だって考えようかな...

メタファー、イデア、初めて聞いた言葉やその考察などは人に頼り調べていきながら奥深く難しい4作を読み終えた。 悲しいことがあると「ここ」じゃない裏側の自分は楽しんでいるのだという妄想に救われた小学生の私をまりえと重ねて、なんだか懐かしく可愛く読みました。ものは何時だって考えようかな。

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2024/10/01

アートと音楽の本、と言っても過言ではないくらい芸術をコアとしたストーリー展開で、とっっってもたのしめました。じわじわと出てくる伏線と、それを綺麗に回収するラスト。臨場感のある最後の地下世界のシーンは空想の世界なのになぜか情景が手に取るようにわかる不思議。あとは主人公と免色さんの会...

アートと音楽の本、と言っても過言ではないくらい芸術をコアとしたストーリー展開で、とっっってもたのしめました。じわじわと出てくる伏線と、それを綺麗に回収するラスト。臨場感のある最後の地下世界のシーンは空想の世界なのになぜか情景が手に取るようにわかる不思議。あとは主人公と免色さんの会話の丁寧さと、あとは素直に真っ直ぐ隠し事をせずにぶつけ合うコミュニケーションが個人的にすごく好きでした。

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2024/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。途中までは妻に振られた男のリアルな話だったのに、急に騎士団長が現れ少しづつ不思議な世界になっていく。リアルな世界はとことんリアルだからこそ、非現実的なイデアやメタファーといったものが不思議と浮かび上がり、またリアルに存在するかのように感じられた。 メタファーの世界はとてもワクワクした。 最終的にはユズとヨリを戻したようだが、大丈夫か?ユズは「あなたは変わった?」と聞いていたが、結局何が嫌で別れを切り出したのか曖昧だったし、主人公も別に変わろうともしていないようだった。同じことの繰り返しにならないかと不安になった笑 最後に東日本大震災の描写があった。付け加えたのだろうか。白いスバルフォレスターの男は二重メタファーみたいな、心の闇の部分だと推測した。その時にドンなアンナが言った「目に見えて触れるものを想像しろ」というような言葉は好きだった。私も何かネガティブになりそうに、二重メタファーに心を支配されそうになったら、目に見えて触れる何かを想像しようと思う。

Posted byブクログ

2024/09/01

台風が低気圧になって、雨が降ったりやんだりしている。 雨粒が屋根を弾く音や、水溜りを車のタイヤが滑っていく音を聞きながら本を読む。 自分にとってはこれまでの、また今の何かにつながるとてもしっくりくる本だったけれど、他の人にはどうなのかな。

Posted byブクログ

2024/08/23

イデアが本質ならメタファーは表象である 一見して別物だが実のところ一体である 我々はメタファーによってしか 具体的なイデアを語ることができない そのことを「浮遊するシニフィアン」と呼んだ人もいる 定義を寄せ付けないその概念に囚われた人々が 統合の失調に陥ることもしばしばある これ...

イデアが本質ならメタファーは表象である 一見して別物だが実のところ一体である 我々はメタファーによってしか 具体的なイデアを語ることができない そのことを「浮遊するシニフィアン」と呼んだ人もいる 定義を寄せ付けないその概念に囚われた人々が 統合の失調に陥ることもしばしばある これがいわゆるひとつの 愛の迷宮ってやつなんだよ(メタファー) メタファーにいざなわれる本質世界は 無機質で不毛な場所だった そこを通り抜けた人は、気づかぬうちに ある種の諦念を身につけるだろう つまり世界の本質は無機質で不毛なものなんだ それを多彩に錯覚するのは 頼りないメタファーで色付けたバイアスの働きにほかならない イデアの騎士団長にしても その姿は主人公が勝手につけたメタファーにすぎなかった そんな「悪しき父親」のメタファーを殺すことで 主人公は本質世界に入ってゆく 父の支配を脱したとき、人は自由の本質に直面するわけだ そこまではいいんだけど 読後には不可解さも残る 危険な「二重メタファー」についてのことだ 字義どおりに考えればダブルミーニング あるいはダブルスタンダードのことと思われるが そうであれば主人公は 父親の不明な?子供たちを受け入れることで それ自体は美談かもしれないけど 知らず知らず 二重メタファーをも受け入れてしまっているようだった それは言ってみれば父であり子でもあるおっさんの有り様だ 主人公の場合、本人のバイアスを通してみれば 二重メタファーの触手を逃れたからこそ 自身の表現をひとまず放棄し 「良き父親」を目指しているということになるのかもしれない しかし結果的に振り回されて文句のひとつも言えない父親を 本当に良きものと言えるのだろうか おそらくは例の「南京大虐殺」を言ってきた人もまた 二重メタファーにとりつかれているのだと思う 父であり子でもあるおっさんたちは 頼りないバイアスで頼りない自分をごまかすしかないんだよね

Posted byブクログ

2024/07/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

秋川まりえが行方不明になって、主人公は試練を受けた。 病院から家の穴についた。 免色に助けられ、秋川まりえも助かった。 その後ゆずとも復縁し、広尾のマンションに戻って子供を育てた。 なんかジブリみを感じたなあ。結局妻にフラれて別居していた8ヶ月間、というだけの話ではあるけど騎士団長殺しの絵を媒介にいろんなことが起こる、と言う感じだった。 たまに示唆的なことを言うのが好き。 面白かった。と思う。

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2024/07/19

全体としてぼちぼちでしたね。 とにかく、なかなか引き込まれませんでした。 盛り上がりそうになりながら、なかなか突き抜ける事が出来ず、最後の読後感だけはよかったですが、 なんだか不思議なまま終わってしまった話でした。 村上さんでなかったら、星3つだったかも。

Posted byブクログ

2024/06/22

「私が生きているのはもちろん私の人生であるわけだけど、でもそこで起こることのほとんどすべては、私とは関係のない場所で勝手に決められて、勝手に進められているのかもしれないって。つまり、私はこうして自由意志みたいなものを持って生きているようだけれど、結局のところ私自身は大事なことは何...

「私が生きているのはもちろん私の人生であるわけだけど、でもそこで起こることのほとんどすべては、私とは関係のない場所で勝手に決められて、勝手に進められているのかもしれないって。つまり、私はこうして自由意志みたいなものを持って生きているようだけれど、結局のところ私自身は大事なことは何ひとつ選んでいないのかもしれない」

Posted byブクログ

2024/06/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらない。 この話し方を英語を含めた多言語でどのように訳すのか気になった。 鈴の音から始まる肖像画家の自分を探す物語なのか?10代の少女が出てくる、なんだか達観した女性が出てくるいつもの感じ。 気に入ったフレーズはない。最後の方でイデアの世界に行く場面が雑な気がして。

Posted byブクログ